今回の曲のタイトルは、「Wants and Needs」です。
直訳すると「欲しいものと必要なもの」ですが、DrakとLil Babyがそれぞれの欲望・罪・金・女性についてリリックを重ねる2021年のヒップホップトラックです。アルバム『Certified Lover Boy』に収録され、Billboard Hot 100で3位を記録しました。
細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。
※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。
以下、和訳です。
Wants and Needs – Drake
[Intro]
(6ix16ix
[固有名詞]「シックス」という意。ドレイクがトロントを指す呼称で、トロントの市外局番「416」の「6」から来ている。ドレイクのクルー・レーベル「OVO Sound」やホームタウンの象徴的な呼び方)
(シックス)
Yeah
そう
Yeah
そう
Yeah
そう
[Verse 1]
Leave me out the comments, leave me out the nonsense
コメント欄から外してくれ、くだらないことからも
Speakin’ out of context,2out of context
[表現]「文脈を無視して、前後の意味を取り違えて」という意。誰かの発言や行動を本来の意味から切り離して解釈・引用することを指す表現 people need some content
文脈を無視して話してる、みんなコンテンツが必要なんだろ
Niggas tryna keep up, shit is not a contest
追いつこうとしてる奴らがいるが、これは競争じゃない
Whippin’ Benz concept3Benz concept
[名詞句]「メルセデス・ベンツのコンセプトカー」という意。コンセプトカーは量産前の試作・展示用車両で、非常に高価かつ希少。通常入手できないレアな高級車に乗っていることを誇示している
コンセプトカーのベンツを乗り回してる
Heaven-sent, God-sent
天から送られた存在
Least that’s what my mom says
少なくとも、母親はそう言ってる
Proof is in the progress,4Proof is in the progress
[表現]「証明は進歩にある」という意。”The proof is in the pudding”(証明はプディングにある=実際にやってみれば分かる)ということわざの変形。ここでは「俺の成功実績がすべてを証明している」という意味 money’s not a object5money’s not a object
[表現]”money is no object”(金は問題じゃない)の口語形。お金を気にせず好きなだけ使える、という意味の慣用表現
成功が証明だ、金は問題じゃない
Busy than a motherfucker, you know how my job get
めちゃくちゃ忙しい、俺の仕事がどれほど大変か分かるだろ
Barkin’ up the wrong tree,6barkin’ up the wrong tree
[動詞句]「見当違いのことをしている」という意。獲物を追った猟犬が木の上を見上えて吠えても、獲物がいない木だったという情景から生まれた慣用句。的外れな人・場所に向かって努力していることを指す you know how the dogs get
見当違いのことをしてる、犬たちがどうなるか知ってるだろ
Haven’t fallen off yet, yee
まだ落ちぶれてないぞ
Come with a classic, they come around years later and say it’s a sleeper7sleeper
[名詞]「後から再評価された名作」という意。最初は注目されなかったが、後になってその真価が認められる作品や人物を指す。ここでは自分の作品が発売当初は過小評価されても、後に名盤と呼ばれることを指している
クラシックを出しても、何年も後に「実は名盤だった」と言ってくる
The earrings are real, the petty8petty
[形容詞]「器が小さい、ちっぽけな」という意。相手に対して小さいことで意地悪をするような行為・性格を指す。ドレイクは自分のちっぽけさ(小言を言う性格)も「本物だ」と認めている is real, might charge my ex for a feature9feature
[名詞]「フィーチャリング(コラボレーション)」という意。音楽ではゲストアーティストとしてトラックに参加すること。アーティストにフィーチャリングを依頼する際には通常、高額なフィーが発生する
ピアスは本物、器の小ささも本物、元カノにコラボ料を請求するかもな
Deposit the money to Brenda, LaTisha, or Linda, Felicia
ブレンダ、ラティーシャ、リンダ、フェリシアに振り込んでる
She came for me twice, I didn’t even nut10nut
[動詞]「射精する、イく」という意のスラング。”didn’t even nut for her”で「彼女のために一度もイかなかった」という意味。彼女がしつこく迫ってきたが、それでも俺は動じなかったという皮肉 for her once, you know I’m a pleaser
彼女は2度も俺に向かってきたのに、俺は一度もイかなかった、俺は相手を喜ばせる性格だと知ってるだろ
Forty-two millimeter, was made in Geneva11Geneva
[固有名詞]「ジュネーブ」という意。スイスの都市で、世界最高級の時計(パテック フィリップ、ロレックスなど)の産地として有名。ここでは高価な時計を指していると思われる
42ミリのやつ、ジュネーブ製だ
Yeah, I probably should go to Yeshiva,12Yeshiva
[固有名詞]「イェシバ」という意。ユダヤ教の宗教学校・神学校。ユダヤ人の伝統的な聖典(タルムードやトーラー)を学ぶための教育機関。ドレイクはユダヤ系であり、自分のルーツに引き寄せられる気持ちを表している we went to Ibiza13Ibiza
[固有名詞]「イビサ」という意。スペイン・バレアレス諸島の島で、世界中の富裕層・セレブが集まる豪華なパーティーやナイトライフで有名なリゾート地
ユダヤの学校に行くべきだな、イビサに行ったのに
Yeah, I probably should go link with Yeezy,14Yeezy
[固有名詞]「ヤジー」という意。カニエ・ウェスト(Kanye West)のニックネーム。彼のスニーカーブランド”Yeezy”の名前でもある I need me some Jesus
カニエとも繋がるべきだな、イエスが必要だ
But soon as I started confessin’ my sins,15confessin’ my sins
[動詞句]「罪を告白する」という意。キリスト教カトリックの「告解(confession)」のこと。神父や神に対して自分の罪を打ち明けることで許しを求める儀式 he wouldn’t believe us
でも罪を告白し始めたら、彼には信じてもらえなかった
[Chorus]
Sins, I got sins on my mind
罪、心の中に罪がある
And some M’s,16M’s
[名詞]「百万ドル(millions)」を指すスラング。”M”は”million”の頭文字。”got M’s on my mind”で「百万ドルのことが頭から離れない」という意味 got a lot of M’s on my mind
そしてM(百万ドル)、たくさんのMが頭にある
And my friends, yeah, I keep my friends on my mind
そして友達、友達のことを頭に置いてる
I’m in love, I’m in love with two girls at one time
恋してる、同時に二人の女の子に恋してる
And they tens,17tens
[名詞]「10点満点の美女」という意。外見を10点満点で評価するスラングで、”she’s a ten”は「彼女は完璧な美人」という意味。ここでは”M’s”(百万ドル)と”tens”(10点満点の美女)をかけている that’s why I got ten on my mind
二人とも10点満点、だから10が頭にある
I got M’s, got a lot of M’s on my mind
Mがある、たくさんのMが頭にある
And my friends, yeah, I keep my friends on my mind
そして友達、友達のことを頭に置いてる
Should repent,18repent
[動詞]「悔い改める、反省する」という意。キリスト教用語で、自分の罪を認めて神に許しを求め、生き方を改めること。”repent”と”amen”の使用が、この曲に宗教的・告白的な雰囲気を与えている I need me some Jesus in my life
悔い改めるべきだ、人生にイエスが必要だ
Amen
アーメン
[Verse 2]
I’m from the four,19the four
[固有名詞]「ザ・フォー」という意。アトランタの市外局番「404」を略したもの。アトランタ出身のラッパーが地元を指す際に使う呼称 but I love me a threesome
俺はフォー(アトランタ)出身だが、スリーサムが好き
DM her, delete it, she my lil’ secret
DMして、消して、彼女は俺の秘密
He tryna diss me to blow up,20blow up
[動詞句]「爆発的に有名になる、一躍スターになる」という意。ここでは「俺をディスることで注目を集めて有名になろうとしている」という意味。SNS時代の”cancel culture”や”clout chasing”(注目狙い)に言及している I peep it
あいつは俺をディスって有名になろうとしてる、気づいてる
I can’t respond, we just go at your people
応答できない、お前の仲間に向かって行くだけ
If I left some racks21racks
[名詞]「1,000ドルの束」を指すスラング。”rack”は$1,000を表し、”racks”は複数形で大金を意味する on the bed, you can keep it
ベッドにいくら置いても、持ってていい
This shit gettin’ deeper and deeper, I dig it22dig it
[動詞句]「気に入ってる、理解できる」という意のスラング。もともと「掘る(dig)」という意味だが、スラングでは「〜を好む、〜を理解する」という意味で使われる。ここでは”deeper and deeper”(どんどん深く)とシャベルで「掘る」というダブルミーニングになっている
どんどん深くなってる、掘り進めてる
My shovel won’t bend, I was broke, had to fix it
シャベルは曲がらない、無一文だったが、立て直した
A shark in the water, you swim with the lil’ fishes
俺は水の中のサメ、お前は小魚と泳いでる
I hit today, by tomorrow, she miss it
今日やって、明日には彼女が恋しく思う
I grab her neck, she look up, then I kiss it
首をつかむと、彼女は見上げて、そこにキスする
I’m not a GOAT,23GOAT
[名詞]「史上最強の選手・アーティスト」という意。”Greatest Of All Time”の頭文字を取った略語。スポーツや音楽において最高の存在を称える表現 but I fit the description
GOATじゃないけど、その定義に当てはまる
I like to pour,24pour
[動詞]「注ぐ」という意。ここでは「リーン(lean)を注ぐ」という意味で使われている。”get the prescription”と合わせて、処方箋薬(コデイン等)を入手してリーンを作ることを示唆している so I get the prescription
注ぐのが好きだから、処方箋をもらう
We walk around with them bands25bands
[名詞]「ゴムバンドで束ねた現金の束」を指すスラング。”bands in our britches”で「ズボンのポケットに札束を入れて歩く」という意味 in our britches26britches
[名詞]「ズボン、パンツ」という意。”breeches”の口語形で、南部・アパラチア英語でよく使われる
俺らはズボンに札束を入れて歩き回る
This gun ain’t gon’ jam,27jam
[動詞]「(銃が)詰まる、作動不良を起こす」という意。弾詰まりや機械的な問題で銃が発射できなくなる状態。”this gun ain’t gon’ jam”で「この銃は絶対に詰まらない」という意味 when I blow, I ain’t missin’
この銃は詰まらない、撃てば外さない
I’m droppin’ hit after hit,28hit after hit
[名詞句]「ヒット曲を次々と出す」という意。ただし”hit”にはスラングで「(殺し屋への)依頼」という意味もあり、次行の”I’ll send a hit while I chill with my children”へのダブルミーニングとなっている I’m just chillin’
ヒット曲を次々と出してる、くつろいでるだけ
But I’ll send a hit while I chill with my children
でも子供たちとくつろいでる間にもヒットを飛ばす
Bigger the business, the bigger the office
事業が大きいほど、オフィスも大きくなる
I fucked ‘round and found me a swag,29swag
[名詞]「スワッグ」という意。独自のスタイル・オーラ・カリスマ性のことを指すスラング。もともとは「賞品、景品」という意味だったが、ヒップホップ文化でその人特有のかっこよさを表す言葉として定着した then I caught up
いろいろやってたら自分のスタイルを見つけて、追いついた
They call for my artists, they makin’ me offers
俺のアーティストに声がかかって、オファーが来てる
I don’t even bargain, I’ll start from the bottom
交渉もしない、底から始める
I lost a Ferrari, Las Vegas, Nevada
フェラーリを失った、ラスベガスで
I woke up the followin’ day and went harder
翌日起きてさらに頑張った
I’m crackin’ my shell,30crackin’ my shell
[動詞句]「殻を破る」という意。”crack one’s shell”で「自分の限界を突破する、内側に秘めた可能性を開放する」という比喩的表現 now they see that I’m smarter
殻を破って、賢くなってるのが見えてきた
I gotta get money, I love to get charter31charter
[名詞]「チャーター(貸し切り)」という意。ここでは「チャータージェット(プライベートジェットの貸し切り)」を指す。セレブや富裕層が利用する高額なプライベート航空サービス
金を稼ぎたい、チャータージェットが好き
I gave her four Birkins32Birkins
[名詞]「バーキン(Birkin)」という意。エルメス(Hermès)の最高級ハンドバッグ。1個数百万円から数千万円するほど高価で希少。富と地位の象徴 at once for a starter
手始めに彼女にバーキンを4つ一度に贈った
I can’t let ‘em down, walk around with my guard up33guard up
[動詞句]「警戒を怠らない」という意。ボクシングで拳を構えておく(guard)状態から転じた表現。常に危険や敵に備えて油断しないこと
失望させられない、常に警戒して歩いてる
I’m screamin’ out “YOLO,”34YOLO
[略語]「人生一度きり(You Only Live Once)」の頭文字。ドレイクが2011年の曲”The Motto”で広めた流行語で、大胆な行動を肯定する表現として世界的に広まった yeah, that’s still the motto
「YOLO」と叫んでる、それが今もモットー
I know I be on some shit that they ain’t thought of
誰も考えなかったことをやってるのは分かってる
[Chorus]
Sins, I got sins on my mind
罪、心の中に罪がある
And some M’s, got a lot of M’s on my mind
そしてM(百万ドル)、たくさんのMが頭にある
And my friends, yeah, I keep my friends on my mind
そして友達、友達のことを頭に置いてる
I’m in love, I’m in love with two girls at one time
恋してる、同時に二人の女の子に恋してる
And they tens, that’s why I got ten on my mind
二人とも10点満点、だから10が頭にある
I got M’s, got a lot of M’s on my mind
Mがある、たくさんのMが頭にある
And my friends, yeah, I keep my friends on my mind
そして友達、友達のことを頭に置いてる
Should repent, I need me some Jesus in my life
悔い改めるべきだ、人生にイエスが必要だ
Amen
アーメン
Writer(s): 40, Cardo Got Wings, Dez Wright, Drake, Lil Baby
以上です、いかがでしたでしょうか!
以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!
関連リンク
Drake – Wants and Needs ft. Lil Baby (Official Video)
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