今回の曲のタイトルは、「Say Nothin’」です。
直訳すると、「何も言うな」です。
Chris Brownの2025年の新曲です。Apple Music USチャートに”NEW”ランクインし、秘密の関係にある二人が「周りには友達同士だと言おう、本当の気持ちはまだ言えない」という複雑な感情を描いたR&Bトラックです。Lex Lugerプロデュースのダークで重厚なビートに乗せた、Chris Brown節全開の一曲です。
【直訳のポイント】
この曲に頻出する「bussin’」「shawties」「chopped and screwed」「1942」などはR&B・ヒップホップ特有のスラングや文化的表現です。多くのサイトでは意訳や省略がありますが、当ブログでは各スラングを語源から丁寧に解説し、できる限り原義に忠実な訳を採用しました。
細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。
※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。
以下、和訳です。
Say Nothin’ – Chris Brown
[Intro]
Ah
[Verse 1]
Bands1Bands
[スラング・名詞]ヒップホップ由来のスラングで、紙幣を束にまとめた「札束(通常1,000ドル単位)」を指す。転じて「大金」の意味で広く使われる up in my Louis2Louis
[固有名詞]Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)の略称。ここでは同ブランドの財布・バッグを指す, pocket bussin’3bussin’
[スラング・形容詞]「bust(破裂する)」から派生した俗語。「パンパンに膨らんでいる」「最高の状態にある」という意味で使われる (Bussin’), mm
ルイ・ヴィトンの財布に札束、ポケットはパンパン(パンパン)
Shawties4Shawties
[スラング・名詞]”shorties”の変形表記。もともと背の低い人を指したが、ヒップホップ文化では「若い女性・魅力的な女の子たち」を指すスラングとして定着した ‘round me, so I’m always fuckin’, mm
周りには女の子たち、だからいつも抱いている
Two bad bitches5bad bitches
[スラング・名詞句]「bad」はここで「かっこいい・魅力的な」という意味のスラング。「bad bitch」は自信のある魅力的な女性を指す(悪い意味ではない) said they straight from London, ooh
二人の魅力的な女がロンドン出身だと言っていた
I ain’t6ain’t
[口語・短縮形]”am not” / “is not” / “are not” / “have not”などの口語短縮形。アフリカ系アメリカ英語(AAE)で幅広く使われる got no type, so I want both of ‘em (Oh)
俺には好みのタイプがないから、二人とも欲しい
‘Cause it’s 3 a.m., drink got me so gone7gone
[スラング・形容詞]本来は「去った・いなくなった」の意味。口語では「すっかり酔っぱらった・ラリった状態」を表すスラングとして使われる
だって夜3時、酒でここまで酔っている
Shots off your body, ooh, when we touchin’ now
君の体でボディショット、今俺たちが触れ合う時
Pussy too wet, legs up goin’ two ways
そこはとても濡れていて、脚を上げて二方向に開く
Okay, come throw it back8throw it back
[スラング・動詞句]「腰を後ろへ向かって激しく振る」という意味のダンス・性的スラング。ヒップホップ・R&Bで広く使われる表現 in my backseat, come and bust it9bust it
[スラング・動詞句]”bust”は「破裂させる・突き出す」が原義。ここでは「腰を思い切り動かす」という意味で、”throw it back”と近い性的な表現, baby
さあ、バックシートで腰を振って、来てやってくれ、ベイビー
Can tell that ass is all homegrown10homegrown
[形容詞]”home”(自宅)+”grown”(育てた)の合成語。元は「自家栽培の」という意味。ここでは「整形手術なしの天然体型」を指す口語表現, no surgery
あのお尻は完全に天然、整形なしとわかる
Neck covered up in them diamonds, baby (Oh)
首はダイヤモンドで覆われている、ベイビー
Turn off the lights, baby
ライトを消して、ベイビー
Ooh, I got, yeah
ああ、やった
[Chorus]
Drinks in my body, I feel like fuckin’, mm
体の中に酒、ヤりたい気分
Thoughts in my mind tellin’ me to touch it, mm
頭の中の考えが触れろと言っている
Tryna dive in11dive in
[慣用句・動詞句]「飛び込む」が原義。ここでは「躊躇なく身を投じる・突き進む」という意味で、性的な文脈で用いられている, make me say I love that shit, ooh
飛び込もうとして、「最高だ」と言わせる
When they ask, say that we just fuckin’
聞かれたら、ただヤってるだけと言え
They don’t need to know that we in love yet (No)
まだ俺たちが愛し合っていることは知らなくていい
They don’t need to know we’re more than friends
友達以上だと知らなくていい
I keep all your secrets, won’t say nothin’12nothin’
[口語・スラング]”nothing”の口語短縮形。”won’t say nothin'”は二重否定だが、AAE(アフリカ系アメリカ英語)では「絶対に何も言わない」という強調の否定表現として使われる (I won’t say nothin’)
君の秘密は全部守る、絶対に何も言わない(絶対に言わない)
[Verse 2]
Red all in your face, I got you blushin’13blushin’
[動詞・現在分詞]”blush”の進行形短縮表記。「恥ずかしさや興奮で顔が赤くなる」という意味, oh
顔中が真っ赤、俺のせいで赤くなっている
Water on this cat14cat
[スラング・名詞]この文脈では女性器を指すスラング表現, I got you gushin’15gushin’
[スラング・動詞・現在分詞]”gush”(勢いよく流れ出る)から派生した性的スラング。「興奮で溢れ出る」という意味, oh
そこを濡らして、俺のせいで溢れさせている
You can’t take that shit, I got you runnin’, oh
それに耐えられなくて、俺のせいで逃げ出している
You the flyest16flyest
[スラング・形容詞・最上級]”fly”(かっこいい・魅力的)の最上級。ヒップホップ・R&B文化で「最高にスタイリッシュで魅力的な」という意味 thing that been through customs17been through customs
[慣用句的表現]”customs”は空港などの「税関」。「税関を通り抜けた」= 海外(前述のロンドン)から来た、という意味を込めた表現, and I know
税関を通り抜けてきた中で最も魅力的、それは確かだ
Tryna make your body lose control18lose control
[慣用句・動詞句]「コントロールを失う」= 自制心を失い、体が反応してしまう状態。固定表現として広く使われる (Control)
君の体をコントロール不能にしようとしている
You suck it so good, you take my soul from me
吸い方が上手すぎて、魂まで持っていかれる
Fuckin’ me like you got a point to prove19point to prove
[慣用句・名詞句]”have a point to prove”で「証明することがある・見返してやりたいことがある」という意味の固定表現 (Prove), ayy
何かを証明するかのように俺とヤる
Fuckin’ you like I got nothin’ to lose20nothin’ to lose
[慣用句]”nothing to lose”は「失うものが何もない」という意味の固定表現。やけっぱちで全力を尽くすさまを表す (Yeah)
失うものが何もないように君とヤる
Fuck me nice and slow, you chopped and screwed21chopped and screwed
[音楽・文化用語]ヒューストン発祥のヒップホップスタイル。DJ Screwが考案した技法で、曲のテンポを落とし音声をピッチダウンさせたもの。ここでは「ゆっくりとした、ねっとりとした」動きの比喩として使われている
ゆっくり丁寧に、チョップド&スクリューで
It’s creepin’ out that 1942221942
[固有名詞]”Don Julio 1942″の略。1942年にブランドを創設したことに由来するプレミアムテキーラ。1本2万円以上の高級品で、贅沢さの象徴としてラップ・R&Bに頻繁に登場する (Oh)
あの1942テキーラがじわじわ効いてきている
Freaky23freaky
[スラング・形容詞]”freak”(性的に大胆な人)から派生。R&Bでは「性的に積極的な・ワイルドな」という意味で使われる how I got you in the mood24in the mood
[慣用句]”be in the mood (for ~)”で「(〜する)気分になる」という意味の固定表現
ワイルドなやり方で俺が君をその気にさせた
I got, yeah
やった
[Chorus]
Drinks in my body, I feel like fuckin’, mm (I feel like fuckin’)
体の中に酒、ヤりたい気分(ヤりたい気分)
Thoughts in my mind tellin’ me to touch it, mm (Touch it)
頭の中の考えが触れろと言っている(触れろ)
Tryna dive in, make me say I love that shit, ooh
飛び込もうとして、「最高だ」と言わせる
When they ask, say that we just fuckin’ (Just fuckin’)
聞かれたら、ただヤってるだけと言え(ただヤってるだけ)
They don’t need to know that we in love yet (No)
まだ俺たちが愛し合っていることは知らなくていい
They don’t need to know we’re more than friends
友達以上だと知らなくていい
I keep all your secrets, won’t say nothin’
君の秘密は全部守る、絶対に何も言わない
[Outro]
Don’t say, don’t say, don’t say nothin’
言うな、言うな、何も言うな
Yeah
Don’t say nothin’
何も言うな
Writer(s): Chris Brown, Jamal Gaines, Jean Baptiste, Jenso “JP” Plymouth, Karl Rubin, PRGRSHN, Ron E (R&B), LAZR, Lex Luger
以上です、いかがでしたでしょうか!
以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!
よくある質問
「Say Nothin’」はどんな曲ですか?
Chris Brownが2025年にリリースした新曲で、Apple Music USチャートに”NEW”ランクインした話題作です。秘密の関係にある二人が「周りには友達同士だと言おう、本当の気持ちはまだ言えない」という複雑な感情を描いたR&Bトラックで、Lex Lugerプロデュースのダークなビートが特徴です。
「bussin’」ってどういう意味ですか?
「bust(破裂する)」から来たスラングで、「パンパンに膨らんでいる・最高の状態」という意味です。「pocket bussin’」は財布がお金でパンパンな様子を表しています。
「chopped and screwed」ってどういう意味ですか?
テキサス州ヒューストン発祥の音楽スタイルのことです。DJ Screwが考案した技法で、曲のテンポを落として音をゆっくり重くしたもの。歌詞の中では「ゆっくりとしたねっとりとした動き」の比喩として使っています。
「1942」ってどういう意味ですか?
「Don Julio 1942」というプレミアムテキーラのことです。1942年にブランドが創設されたことにちなんだ名前で、1本2万円以上もする高級品。ラップ・R&Bでは贅沢さや豪華さの象徴としてよく登場します。
関連リンク
Say Nothin’ – Chris Brown (YouTube)
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