今回の曲のタイトルは、「Mask Off」です。直訳すると、「マスクを外せ」です。
Futureの2017年の楽曲です。セルフタイトルアルバム「Future」に収録されており、リリース後に全米Billboard Hot 100で最高1位を獲得した大ヒット曲です。曲中ではTommy Butlerが1972年に発表した「Prison Song」のフルートサンプルが使われており、その印象的なメロディーが広く話題を呼びました。薬物・金・成功を赤裸々に歌ったトラップの代表作として世界中で知られています。
【直訳のポイント】
この曲の「Mask on, mask off」というフレーズ、多くのサイトでは「本性を隠す・さらけ出す」と意訳されていますが、当ブログでは辞書通りの「マスクをする/外す」を採用しました。前後の文脈から、Futureが選んだ言葉そのものの緊張感——隠すのか、さらけ出すのか——をそのまま残したかったからです。
細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。
※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。
以下、和訳です。
Mask Off – Future
[Intro]
Call it how it is1Call it how it is
[慣用句]「ありのままに言う」「事実をそのまま伝える」という意味の慣用句。”tell it like it is” とも言う。 (Call it how it is)
ありのままに言う(ありのままに言う)
Hendrix (Hendrix)
ヘンドリックス(ヘンドリックス)
I promise, I swear, I swear
約束する、誓う、誓う
You heard, spit it2spit it
[動詞]ヒップホップスラングで「ラップを披露する」「言葉を吐き出す」という意味。”spit” は本来「唾を吐く」だが、転じてリリックを放つことを指す。 (You heard, spit it)
聞いたか、吐き出せ(聞いたか、吐き出せ)
Yo
よお
[Chorus]
Percocets3Percocets
[名詞]オキシコドン(強力な鎮痛剤)とアセトアミノフェンを配合した処方薬の商品名。乱用されることが多く、アメリカのオピオイド危機の象徴的存在。 (Yah), molly4molly
[名詞]MDMA(エクスタシー)のスラング。多幸感を引き起こす違法薬物で、錠剤や粉末状で流通する。, Percocets (Percocets)
ペルコセット(ヤー)、モーリー、ペルコセット(ペルコセット)
Percocets (Yah), molly, Percocets (Percocets)
ペルコセット(ヤー)、モーリー、ペルコセット(ペルコセット)
Rep the set5Rep the set
[慣用句]”rep” は “represent”(代表する)の略。”set” はギャングや仲間のグループを指すスラング。「チームを誇りを持って代表する」という意味。 (Yeah), gotta rep the set (Gang, gang)
チームを代表する(イェー)、チームを代表しなきゃ(ギャング、ギャング)
Chase a check6Chase a check
[慣用句]”check” は小切手から転じた「金」を意味するスラング。「金を追い求める」「稼ぐために全力を尽くす」という意味。 (Chase it), never chase a bitch (Don’t chase no bitches)
金を追え(追え)、女は追うな(女を追うな)
Mask on (Mask off), fuck it, mask off (Ma—, excuse me?)
マスクをしろ(マスクを外せ)、くそっ、マスクを外せ(ちょっと、え?)
Mask on (Mask off), fuck it, mask off (Mask off)
マスクをしろ(マスクを外せ)、くそっ、マスクを外せ(マスクを外せ)
Percocets (‘Cets), molly, Percocets (Percocets)
ペルコセット(セット)、モーリー、ペルコセット(ペルコセット)
Chase a check (Chase it), never chase a bitch (Don’t chase no bitches)
金を追え(追え)、女は追うな(女を追うな)
[Verse 1]
Two cups (Cup), toast up7toast up
[慣用句]「乾杯する」「グラスを掲げて祝う」という意味。”toast” は本来「乾杯」の意。 with the gang (Gang, gang)
二杯(一杯)、ギャングと乾杯(ギャング、ギャング)
From food stamps8food stamps
[名詞]アメリカの食料補助制度(現在はSNAPと呼ばれる)で配布される食料購入用のバウチャー。低所得者向けの生活支援プログラム。「極貧の生活から」という意味合いで使われている。 to a whole ‘nother domain9domain
[名詞]「領域」「世界」という意味。ここでは別次元の生活水準・社会的地位を指す。, yah
フードスタンプから全く別の世界へ、ヤー
Out the bottom10out the bottom
[慣用句]「底辺から這い上がってきた」という意味。社会的・経済的に最も低い立場から出発したことを示す表現。 (Yeah), I’m the livin’ proof (Super)
底辺から(イェー)、俺がその生き証人(最高)
Ain’t compromisin’11compromisin’
[動詞]”compromising”(妥協する)の短縮形。「妥協しない」という強い意志を表す。 (Woah), half a million on the coupe12coupe
[名詞]2ドアの高級スポーツカーを指す。ここでは50万ドル(日本円で約7500万円)相当の高級クーペに乗っていることを誇示している。 (Gang, gang)
妥協なんてしない(ウォー)、クーペに50万ドル(ギャング、ギャング)
Drug houses (Where?), lookin’ like Peru13Peru
[固有名詞]南米ペルーは世界最大のコカイン生産国の一つ。ここでは「薬物が大量にある」という暗示的な比較として使われている。 (Woah-woah-woah)
薬の家(どこ?)、ペルーみたいな(ウォー-ウォー-ウォー)
Graduated (Crazy), I was overdue14overdue
[形容詞]「期限を過ぎた」「とっくに来るべきだった」という意味。ここでは「成功は自分にずっと前から来るはずだったもの」という自信を表している。 (I’m on due)
卒業した(クレイジー)、俺の番はとっくに来てた(俺の番だ)
Pink molly (Molly), I can barely move (Barely move)
ピンクのモーリー(モーリー)、ほとんど動けない(ほとんど動けない)
Ask about me (‘Bout me), I’m gon’ bust a move15bust a move
[慣用句]元々はダンスで動きを繰り出すことを指したスラングだが、転じて「思い切った行動をする」「すごいことをやってみせる」という意味になった。 (Ayy, young Pluto)
俺のことを聞いてみろ(俺のこと)、俺はすごいことをやってみせる(ヤング・プルート)
Rick James16Rick James
[固有名詞]1970〜80年代に活躍したアメリカのファンクミュージシャン。派手なファッションと放縦なライフスタイルで知られる。ここではその豪華なライフスタイルになぞらえている。 (James), thirty-three chains (Thirty-three)
リック・ジェームス(ジェームス)、チェーンが33本(33本)
Ocean air (Air), cruisin’17cruisin’
[動詞]”cruising”(クルーズする)の短縮形。ゆったりとドライブしたり、海を航行したりすること。 Biscayne18Biscayne
[固有名詞]フロリダ州マイアミにあるビスケーン湾(Biscayne Bay)のこと。高級住宅街や豪華クルーザーが集まるマイアミのシンボル的な場所。 (Big foreigns)
海の空気(空気)、ビスケーン湾をクルーズ(大きな外車)
Top off (Yah), that’s a liability19liability
[名詞]「法的責任」「危険要素」という意味。屋根を開けたオープンカーでの走行は身の危険があるが、それでも気にしないというニュアンス。 (Big foreigns)
屋根を開けて(ヤー)、それが危険(大きな外車)
Hit the gas (Gas), boostin’ my adrenaline (Big foreigns)
アクセルを踏む(ガス)、アドレナリンが上がる(大きな外車)
[Chorus]
Percocets (Yeah), molly, Percocets (Big foreigns)
ペルコセット(イェー)、モーリー、ペルコセット(大きな外車)
Percocets (Yeah), molly, Percocets (Big foreigns)
ペルコセット(イェー)、モーリー、ペルコセット(大きな外車)
Rep the set (Yeah), gotta rep the set (Gang, gang)
チームを代表する(イェー)、チームを代表しなきゃ(ギャング、ギャング)
Chase a check (Chase it) (Yeah), never chase a bitch (Don’t chase no bitches) (Big foreigns)
金を追え(追え)(イェー)、女は追うな(女を追うな)(大きな外車)
Mask on (Mask off) (Yeah), fuck it, mask off (Ma—, excuse me?) (Big foreigns)
マスクをしろ(マスクを外せ)(イェー)、くそっ、マスクを外せ(ちょっと、え?)(大きな外車)
Mask on (Mask off) (Yeah), fuck it, mask off (Ma—, excuse me?) (Big foreigns)
マスクをしろ(マスクを外せ)(イェー)、くそっ、マスクを外せ(ちょっと、え?)(大きな外車)
Percocets (Yeah), molly, Percocets (Big foreigns)
ペルコセット(イェー)、モーリー、ペルコセット(大きな外車)
Chase a check (Chase it) (Yeah, yeah), never chase a bitch (Don’t chase no bitches)
金を追え(追え)(イェー、イェー)、女は追うな(女を追うな)
[Interlude]
Ford or Maybach20Maybach
[固有名詞]メルセデス・ベンツが製造する超高級車ブランド。1台数千万円以上することもある最上級の乗用車。フォード(大衆車)と対比させることで「どんな車でも気にしない」という余裕を表している。 (Ford or), I drive anything (Yeah)
フォードでもメイバッハでも(フォードでも)、何でも運転する(イェー)
Buy my Range21Range
[名詞]”Range Rover”(レンジローバー)の略。イギリスのランドローバー社が製造する高級SUVブランド。 (Yeah), make ‘em go insane (Yeah)
レンジを買う(イェー)、みんなを狂わせる(イェー)
(Oh, my Lord, praise him be)
(ああ、主よ、彼を称えよ)
[Verse 2]
My guillotine22guillotine
[名詞]フランス革命時代に使われた断首装置。ここでは自らの危険な武器や容赦のないスタイルのメタファーとして使われている。, drank23drank
[名詞]ヒップホップスラングで「リン」(lean)とも呼ばれる薬物飲料。処方薬のコデイン・プロメタジンシロップをソーダやジュースで割ったもの。南部ラッパーの文化と深く結びついている。 promethazine24promethazine
[名詞]抗ヒスタミン薬・鎮静剤として処方されるプロメタジン。コデインシロップと混合して乱用される薬物飲料「リン」の主要成分の一つ。 (Drank prometh’)
俺のギロチン、プロメタジンを飲んだ(プロメタジン飲んだ)
TEC25TEC
[名詞]TEC-9(テック9)の略。半自動式の拳銃。アメリカのストリートカルチャーやラップ歌詞に頻繁に登場する銃器。 and beams26beams
[名詞]ここではレーザーサイト(照準器)を指すスラング。”TEC and beams” で「銃とレーザーサイト」という意味。 (Yah), go to those extremes27go to those extremes
[慣用句]”go to extremes” で「極端な手段を取る」「そこまでやる」という意味の慣用句。 (Aight, let’s go, let’s go)
TECとレーザーサイト(ヤー)、そこまでやる(よし、行こう、行こう)
Parliament28Parliament
[固有名詞]フィリップ・モリスが製造するアメリカのタバコブランド。高級感があるとされる銘柄として知られている。 (Parliament), calamari29calamari
[名詞]イタリア語由来の英単語で、イカを使った料理(特に揚げイカ)を指す。高級レストランやシーフードバーの定番メニュー。 Wednesday (Yah)
パーラメント(パーラメント)、水曜日のカラマリ(ヤー)
Parlay30Parlay
[動詞]フランス語の “parler”(話す)が語源のスラング。ヒップホップでは「仲間と過ごす」「出かけてリラックスする」という意味で使われる。 in Vegas, we was in attendance (What’s good, what’s good?)
ベガスで過ごす、俺たちはそこにいた(どうだい、どうだい?)
Before the business (Yeah), Theodore lenses
ビジネスの前に(イェー)、シオドアのレンズ
Theo-Dur31Theo-Dur
[固有名詞]テオフィリン(気管支拡張薬)の商品名。ここでは処方薬ブランドの名前をファッションや贅沢なライフスタイルの一部として言及している。 prescriptions (Yeah), focus on the missions (Pour my four)
テオ・ダーの処方薬(イェー)、ミッションに集中する(4杯注いで)
Intermission32Intermission
[名詞]「インターミッション」「中断」「休憩」という意味。コンサートや映画の幕間を指す言葉。次の行で「休憩なんて取らない」と続けることで、止まらない勢いを強調している。 (Hol’ up), never take a break (We can pull up)
インターミッション(待って)、休憩なんて取らない(すぐ来られる)
Switch states (Switch them), touch down, foreign plates33foreign plates
[名詞]”foreign” は「外国の」「外国製の」という意味で、ここでは高級輸入車を指す。”plates” はナンバープレートのこと。高級外車に乗っていることを示すスラング表現。 (Switch)
州を移動する(移動)、着陸、外国のナンバープレート(移動)
Ain’t no way, ain’t no fuckin’ way (No)
あり得ない、絶対あり得ない(いや)
We call the play34call the play
[慣用句]スポーツ用語で「プレーを指示する」という意味が転じて、「仕切る」「指示を出す立場にいる」という意味になった。, we didn’t come to play (No)
俺たちが仕切る、遊びに来たわけじゃない(いや)
Rob the bank, we gon’ rob the game (Again)
銀行を襲う、俺たちはゲームを支配する(また)
They gang, we gang (Gang)
彼らもギャング、俺たちもギャング(ギャング)
But they are not the same (Freebandz35Freebandz
[固有名詞]Futureが設立したレコードレーベル「Freebandz Entertainment」の略称。仲間・クルーの象徴として曲中で頻繁に使われる。)
でも同じじゃない(フリーバンズ)
[Chorus]
Percocets (Yeah), molly, Percocets (Big foreigns)
ペルコセット(イェー)、モーリー、ペルコセット(大きな外車)
Percocets (Yeah), molly, Percocets (Big foreigns)
ペルコセット(イェー)、モーリー、ペルコセット(大きな外車)
Rep the set (Yeah), gotta rep the set (Gang, gang)
チームを代表する(イェー)、チームを代表しなきゃ(ギャング、ギャング)
Chase a check (Chase it), never chase a bitch (Don’t chase no bitches) (Big foreigns)
金を追え(追え)、女は追うな(女を追うな)(大きな外車)
Mask on (Mask off) (Yeah), fuck it, mask off (Ma—, excuse me?) (Big foreigns)
マスクをしろ(マスクを外せ)(イェー)、くそっ、マスクを外せ(ちょっと、え?)(大きな外車)
Mask on (Mask off) (Yeah), fuck it, mask off (Ma—, excuse me?) (Big foreigns)
マスクをしろ(マスクを外せ)(イェー)、くそっ、マスクを外せ(ちょっと、え?)(大きな外車)
Percocets (Yeah), molly, Percocets (Big foreigns)
ペルコセット(イェー)、モーリー、ペルコセット(大きな外車)
Chase a check (Chase it) (Yeah, yeah), never chase a bitch (Don’t chase no bitches)
金を追え(追え)(イェー、イェー)、女は追うな(女を追うな)
[Outro]
Mask on, fuck it, mask off
マスクをしろ、くそっ、マスクを外せ
Mask on, fuck it, mask off
マスクをしろ、くそっ、マスクを外せ
Mask on, fuck it, mask off
マスクをしろ、くそっ、マスクを外せ
Gas gone, never nod off36nod off
[慣用句]「居眠りする」「うとうとする」という意味の慣用句。”nod” は頭がコックリと落ちる動きを表す。薬でボーっとなっても、絶対に落ちないというニュアンス。
ガスが切れた、絶対に居眠りはしない
(Cold chills, prison cells)
(冷たい悪寒、牢獄のセル)
(Oh, my Lord, praise him be)
(ああ、主よ、彼を称えよ)
Writer(s): Future, Metro Boomin, DJ ESCO, Tommy Butler
以上です、いかがでしたでしょうか!
以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!
よくある質問
「Mask Off」はどんな曲ですか?
Futureの2017年のシングルで、セルフタイトルアルバム「Future」に収録されています。Tommy Butlerの「Prison Song」(1972年)のフルートサンプルを使用しており、リリース後に全米Billboard Hot 100で1位を獲得しました。薬物・金・成功をテーマにした赤裸々なトラップの代表作として世界中で知られています。
「Percocets」「molly」とは何ですか?
「Percocets(ペルコセット)」はオキシコドン系の強力な処方鎮痛剤の商品名で、アメリカでは乱用が社会問題になっています。「molly(モーリー)」はMDMA(エクスタシー)のスラングで、多幸感を引き起こす違法薬物です。Futureはこれらを自らのライフスタイルの一部として赤裸々に歌っています。
「rep the set」はどういう意味ですか?
「チームや仲間を代表して誇りを示す」という意味のスラングです。”rep” は “represent”(代表する)の略で、”set” はギャングや仲間のグループを指します。自分が属するグループへの忠誠心と誇りを表すフレーズです。
「drank promethazine」はどういう意味ですか?
「プロメタジンを飲んだ」という意味です。”drank” はここでは「リン」(lean)と呼ばれる薬物飲料のスラングで、処方薬のコデイン・プロメタジンシロップをソーダで割ったものです。アメリカ南部のラップ文化と深く結びついた薬物で、Futureも多くの曲で言及しています。
関連リンク
Future – Mask Off (Official Music Video)
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