【歌詞和訳】Janice STFU – Drake

今回の曲のタイトルは、「Janice STFU」です。直訳すると、「ジャニス、黙りやがれ」です。

ドレイクは、カナダ・オンタリオ州トロント出身のラッパー兼シンガーソングライター。本名はオーブリー・ドレイク・グラハムといい、青年期にはティーン向けドラマ『デグラッシ』に俳優として出演したのち、音楽へと転身した経歴を持つ。「Janice STFU」は、2023年10月にリリースされた7枚目のスタジオアルバム『For All The Dogs』に収録されており、同作はビルボード200で初登場1位を記録した。スウェーデン出身のシンガーソングライター、リッキー・リーとプロデューサーのビョルン・イットリングが作曲陣に名を連ねていることからも分かるように、北欧インディーポップ特有の叙情的な質感がドレイク流のR&B/ヒップホップと溶け合う異色の仕上がりとなっている。歌詞は、ある女性(あるいは象徴的な存在)に対して感情的な距離を突き付けるシリアスな内容で、ドレイクの赤裸々な内面と刃のようなリリシズムが凝縮された一曲だ。

【直訳のポイント】タイトルの「STFU」は “Shut The Fuck Up” の頭文字を取ったネットスラング。直接的な罵倒を略語化することで、より冷淡な突き放し感が生まれる表現であり、和訳では「黙りやがれ」と意訳しました。

細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。
※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。

以下、和訳です。


Janice STFU – Drake

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[Intro]
Emiliana, it’s been so long since you texted me
エミリアナ、あなたからメッセージが来なくて、もう随分経つね

I finally took a break and now I feel like I’m on ecstasy1ecstasy
[名・俗語]MDMAとも呼ばれる合成麻薬の通称。「on ecstasy」=その薬を摂取したような、この上なく幸福で解放的な陶酔状態を指す。

やっと休みを取ったら、まるで陶酔しているみたいな気分になった

You say what my work means to me will one day be the death of me2the death of me
[慣用句]「私を死なせるもの」→「いつか命取りになる・身を滅ぼす」という意味のイディオム。

あなたは言う、仕事への執着がいつか私の命取りになるだろうと

They tried to kill me once, but, darling, you just resurrected me
奴らはかつて私を殺そうとした、でもあなたが私を甦らせてくれた


[Chorus]
Reach3Reach
[動・俗語]「届く」→「連絡する・コンタクトを取る」の意味で使うスラング。
me, baby

連絡してよ、ベイビー

Call my phone and say you need me, baby
電話して、あなたには私が必要だって言ってよ、ベイビー

I’m so green4green
[形・俗語]「緑色の」→ 経験が浅い・世間知らずであることを意味するイディオム。
, you gotta teach me, baby

俺はまだ未熟だから、教えてくれなきゃ、ベイビー

From Vancouver, you a BC5BC
[固・地名略]British Columbia(ブリティッシュコロンビア州)の略。バンクーバーが属するカナダ西部の州。
baby

バンクーバー出身、ブリティッシュコロンビアの子だね

Pull up6Pull up
[句動詞・俗語]「引き上げる」→ 車で乗り付ける・到着するを意味するAAVEスラング。
Maybach7Maybach
[固・ブランド]ドイツの超高級自動車ブランド。メルセデス・ベンツ傘下で、富と地位の象徴としてラップ歌詞に頻出する。
, beep-beep, baby

マイバッハで乗り付けて、プップ、ベイビー

And my shit8shit
[名・俗語]所有物・愛車などを指すAAVEスラング。ここでは「俺の車」の意。
came with the heat seats, baby

俺の車にはシートヒーターがついてくるんだ、ベイビー

Swear my label9label
[名・業界語]レコードレーベル(所属音楽会社)のこと。”free me”と合わせて契約からの解放を指す。
gotta free me, baby

マジでレーベルに解放してもらわなきゃ、ベイビー

Blow on me just like some green tea, baby
グリーンティーを冷ますみたいに、俺に息を吹きかけて、ベイビー

Ayy, ayy
エイ、エイ





[Verse 1]
Ayy, buried alive, somеone come dig me up
エイ、生き埋めだ、誰か掘り出しに来てくれ

If I call up your shawty10shawty
[名・AAVE]「shorty(小柄な子)」から転じたスラングで、「彼女・女の子」を意味する。
right now, shе pickin’ up, yeah

今すぐお前の彼女に電話したら、出てくれるぜ

You boys got big11got big
[句・俗語]「有名になる・成り上がる」を意味するスラング。「off my name」と続き、「俺の名前を利用して成り上がった」の意。
off my name, that’s big enough

お前らは俺の名前で成り上がった、それで十分だろ

We know how you OGs12OGs
[名・俗語]「Original Gangsters」の略。ヒップホップ文化では「先輩・古参・重鎮」を意味する。
rockin’ already, my nigga, the jig is up13the jig is up
[慣用句]「ごまかしが終わった・もうバレた」を意味するイディオム。

お前のOGたちがどう動いてるかはもうわかってる、もうバレてるぞ

They say the truth will set you free, well, mine is gon’ stream while you watch in HD
真実はお前を自由にするというが、俺のはお前がHDで眺めてる間にもストリーミングされてる

They say that karma could take an eternity, yours is droppin’14droppin’
[動・音楽俗語]「dropping」の短縮形。楽曲やアルバムを「リリースする」意味で使われるスラング。
the same night as me

カルマには永遠かかると言うが、お前のは俺と同じ夜にリリースされる

Funny thing is that they ain’t gon’ compete, you gon’ get yours15get yours
[句・俗語]「自分の報い・当然の結果を受け取る」を意味するイディオム。
while I’m doin’ me16doin’ me
[句・AAVE]「doing me」の短縮形。「自分らしく・自分のことに集中する」を意味するAAVEのイディオム。

笑えるのは奴らが張り合いもできないこと、俺が自分のことをしてる間にお前は報いを受ける

You gon’ get yours while I’m doin’ me
俺が自分のことをやってる間にお前は報いを受ける

(Ayy, Janice, shut the fuck up)
(エイ、ジャニス、黙りやがれ)


[Chorus]
Reach me, baby
連絡して、ベイビー

Call my phone and say you need me, baby
電話して、私が必要だと言って、ベイビー

Thought they had me in a deep sleep17deep sleep
[名・比喩]本来は「熟睡」の意。ここでは「もう終わった・シーンから消えた状態」という比喩として使われている。
, baby

連中は私がもう終わったと思っていた、ベイビー

I’m still scorchin’ hot in these streets18streets
[名・俗語]「路上」ではなく、ヒップホップ・ストリートカルチャーのシーン全体を指すスラング。
, baby

まだストリートで燃えるような存在だ、ベイビー

Pull up19pull up
[句動・俗語]「引っ張り上げる」ではなく、「車で乗り付ける・到着する」を意味するAAVEイディオム。
Maybach20Maybach
[固有名]ドイツ発の超高級自動車ブランド。メルセデス・ベンツ傘下で、富と成功の象徴として頻繁に登場する。
, beep-beep, baby

マイバッハで乗り付ける、プップー、ベイビー

And my shit21shit
[名・俗語]直訳すると卑語だが、ここでは「俺の車・俺のもの」を指すAAVEスラング。
came with the heat seats, baby

俺の車にはシートヒーターまでついてる、ベイビー

See-through shirt, I get a sneak peek, baby
透き通ったシャツで、ちらっと見えちゃう、ベイビー

Blow on me just like some green tea, baby
緑茶みたいに優しく吹いてくれ、ベイビー

Ayy, ayy
アイ、アイ


[Verse 2]
Tired of all of y’all tellin’ me niggas22niggas
[名・AAVE]「奴ら・連中」を指すアフリカ系アメリカ人英語(AAVE)の語。ここでは「あいつら」の意。
is real, pussy23pussy
[名・俗語]「臆病者・へたれ」を意味する侮辱語。文字通りの意味ではない。
, I know when it’s real

お前らが「あいつらは本物だ」と言い続けるのはもううんざりだ、このへたれめ、本物かどうかは俺にはわかる

You only come home to pose and pop off a look24pop off a look
[句・AAVE俗語]「ファッションやスタイルを見せびらかす」という意味のスラング。
, but you forgot how it feel

お前が地元に帰るのはポーズをキメて見せびらかすためだけで、本当の感覚を忘れてしまった

Chi-town25Chi-town
[固有名詞]シカゴ(Chicago)の愛称。
, poppin’ a pill, go on a drill26drill
[名・文化用語]シカゴ発祥のストリート文化における「ギャングの襲撃・抗争行動」のこと。またそれを題材にしたラップジャンルも指す。
, lookin’ for someone to kill

シカゴでクスリをキメて、抗争に繰り出し、誰かを殺す獲物を探す

White kids listen to you ‘cause they feel some guilt and that’s how your soul gets fulfilled
白人のガキどもがお前の音楽を聴くのは罪悪感があるからで、それがお前の魂の充足感になっているんだろ

Handin’ out turkeys27turkeys
[名・文化]感謝祭(Thanksgiving)に配る七面鳥のこと。貧困地域での慈善配布イベントを指すが、売名行為として批判されることも多い。
on camera inside of your hood, then you go back to the hills28the hills
[固有名詞的表現]丘の上にある高級住宅街のこと。ロサンゼルスではBel Air・Beverly Hillsなど富裕層が暮らす地区を指す。

カメラの前で地元に七面鳥を配っておいて、終わったら高級住宅街に帰っていく

How many houses you build? How many souls did you heal off the back of your deal29off the back of your deal
[イディオム]「契約(レコード契約など)から得た収益を元手にして」の意。
?

何軒の家を建てた?契約で得た金でどれだけの魂を救った?

Difference between niggas gettin’ you out of your deal30gettin’ you out of your deal
[句・対比]「(誰かが力ずくで)契約から助け出す」こと。直後の”lettin’ you out”(相手の意思で解放する)との対比で、強制救出か自発的解放かの違いを問う。
and lettin’ you out of your deal, damn

誰かに契約から力ずくで助け出してもらうのと、解放してもらうのとでは大違いだ、くそ

Against your will, how many new names do you got on your will31will
[名・ダジャレ]直前の”against your will”(意志・意向)と同じ語だが、ここでは「遺言状」を意味する。同音異義語を利用したワードプレイ。
? Damn

意に反して、お前の遺言状には何人の新しい名前が書き加えられているんだ?くそ

How many more times is y’all gon’ keep callin’ it soft32soft
[形・俗語対比]「弱い・ショボい」の意。直後の”silk”(シルク=上質・本物)との対比で、本物の価値あるものを「軟弱」と見誤ることを批判している。
when it’s silk? Damn

シルクなのに「ショボい」と言い続けるのはあと何度だ?くそ

How many more interviews y’all gonna do just to get Ice33Ice
[固有名詞]ここで名指しされているラッパーの通称。文脈上、この人物を宥めるためにインタビューが利用されていることを示す。
to chill? Damn

アイスをなだめるためだけにインタビューをあと何回やるつもりだ?くそ

They tryna cover it up like a quilt
奴らはキルトみたいに、それを隠そうとしている

‘Rari34‘Rari
[固有名詞・俗語]Ferrari(フェラーリ)の短縮形。ヒップホップ文化で広く使われる略称。
go skrrt35skrrt
[擬音・俗語]タイヤが鳴り、車が急加速・急発進する音を表すAAVEの擬音語。「ビュッと走り去る」ニュアンス。
on a boy like a kilt

フェラーリがキルトのように男の横を風切って走り去る

Kept it a hundred36kept it a hundred
[句・AAVE]”keep it 100″=100%本物でいる・完全に正直であり続けることを意味するスラング。
on paper like Wilt37Wilt
[固有名詞]Wilt Chamberlain(ウィルト・チェンバレン)。NBAの伝説的センターで、1962年に1試合100得点という空前の記録を残した。

ウィルトみたいに、数字の上でも百点満点を貫いてきた

Trickin’38Trickin’
[動・AAVE]女性に惜しみなく金を使うことを指す俗語。売春客を意味する「trick」から転じた表現。
it off on her, payin’ her bill

彼女に金を注ぎ込んで、請求書まで払ってやる

That’s just how I do the sauce39sauce
[名・俗語]スタイル・オーラ・余裕ある魅力を意味するAAVEスラング。
and the spill40spill
[名・俗語]”spill the tea”(内情を暴露する)から来た表現。ここでは「語り・種明かし」の意。

これが俺のスタイルと、語りの流し方というものだ

These hoes know how I pop it41pop it
[句・俗語]本領を発揮する・派手に決めることを意味するスラング。
for real

あいつらは俺の本当のやり方を知っている

These hoes know how I pop it for real, yeah
あいつらは俺の本当のやり方を知っている、そうさ

Yeah, yeah
イェー、イェー

I made way too much in a week
一週間で稼ぎすぎた

Must be two hundred and fifty at least
少なくとも二十五万ドルはあるはずだ

Like the money just grew off a tree
まるでお金が木から生えてきたみたいに

Like the money just came in for free, for real, yeah
まるでお金がただで舞い込んできたみたいに、マジでな

MRI machine scannin’ my knee
MRIで膝をスキャンされてる

Like how long you been runnin’ the streets42runnin’ the streets
[句・俗語]「街を走り回る」→ ストリートで生き、ハスリングや裏社会の活動に関わる生活を送ることを指すAAVEの表現。
? For real, yeah

「いったいどれだけ長くストリートで生きてきたんだ?」ってくらい、マジでな

She just text me, like, “Oui43Oui
[仏語]フランス語で「はい」を意味する語。英語の”yes”に相当。パリにいることを踏まえた言葉遊び。
, oui, oui, oui”

彼女からテキストが来た、「ウィ、ウィ、ウィ、ウィ」って

We in Paris like two hundred deep44deep
[形・俗語]「深い」→ 人数の多さを強調するAAVEスラング。「〜deep」で「〜人の大人数で」という意味になる。
, for real

俺たちパリに二百人規模で乗り込んでる、マジで

And I went bought a whip45whip
[名・俗語]「鞭」→ 車(特に高級車)を指すAAVEスラング。
for my brother

仲間のために車を買ってやった

Same body, but two different colors
同じボディで色違いの二台

And I might just tell Kai get another
カイにもう一台買えって言うかもしれない

Small price ‘cause he kept it one hundred46kept it one hundred
[句・俗語]「100を保った」→「常に誠実でいた・嘘をつかなかった」を意味するAAVEスラング。”keep it 100″は「100%正直でいる」の意。

安いもんだ、あいつはずっと誠実でいてくれたんだから

And I might book a flight out to London
ロンドン行きの便を取るかもしれない

(Ayy, Janice, shut the fuck up)
(エイ、ジャニス、うるさい黙りやがれ)



Writer(s): Drake, b4u, Finatik, Zac, Rogét Chahayed, Lykke Li, Björn Yttling, Rick Nowels

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以上です、いかがでしたでしょうか!

以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!

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よくある質問

「Janice STFU」はどんな曲ですか?

「Janice STFU」は、カナダ出身のラッパー・ドレイクがリリースしたトラックで、「Janice(ジャニス)」という名の女性に向けて書かれた、率直すぎるほど辛辣なメッセージソングです。公開直後からSNS上で大きな反響を呼び、SpotifyのグローバルチャートやApple Musicの複数国でトップ20入りを記録するなど、ストリーミング再生数は発表から数日で数千万回を突破しました。ドレイクお得意の囁くようなフロウと重低音のトラップビートが絶妙に融合しており、リリシストとしての鋭さが際立つ一曲となっています。

“ecstasy”はどういう意味ですか?

直訳すると「恍惚・歓喜」ですが、ヒップホップの文脈では二重の意味を持つことがほとんどです。純粋に「あなたといる時間は最高の喜びだった」という感情表現として使われる一方で、パーティードラッグ(MDMA)の俗称でもあるため、「あの頃のハイな感覚」や「現実逃避」を同時に指しているとも読めます。ドレイクがあえて曖昧に使うことで、甘さと危うさが混在するリレーションシップの雰囲気を巧みに表現しているわけです。

“the death of me”はどういう意味ですか?

「私を死なせるもの=私の破滅の原因」というイディオムで、日本語にするなら「お前のせいで俺はおかしくなりそうだ」というニュアンスに近いです。強い愛情と怒り・疲弊が入り混じった場面でよく使われる表現で、「好きすぎて正気を保てない」という未練なのか、「これ以上振り回されたら本当に終わる」という限界宣言なのか、文脈によって全く異なる温度感になります。このリリックでは後者の意味合いが強く、ドレイクがジャニスとの関係にすでに疲れ果てていることを示しています。

“Reach”はどういう意味ですか?

動詞として「手を伸ばす・連絡する」という意味で使われており、「今さら連絡してくるな(Don’t reach)」や「また俺に擦り寄ってきた(She reached out again)」といった文脈が典型的です。ヒップホップスラングとしては「的外れな主張をする・無理に結びつける」という意味でも頻繁に使われ、「そのロジックは無理がある=それはreachだろ」という批判的なニュアンスも含みます。このリリックではおそらく前者と後者が重なっており、「またこちらに連絡してきたが、それは見当違いだ」というドレイクの冷めた視点が込められているとみるのが自然でしょう。

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関連リンク

Janice STFU – Drake (Official Video)

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