今回の曲のタイトルは、「Let It Go」です。直訳すると、「それを手放して」です。ディズニー映画『アナと雪の女王』(原題:Frozen)の劇中歌として、アイドル・メンゼルが氷の女王エルサとして歌い上げたこの楽曲は、公開当時から世界中で爆発的な人気を誇り、日本でも松たか子が歌う日本語版と共に社会現象とも言えるほどの注目を集めました。
アイドル・メンゼルはニューヨーク出身のアメリカ人女優・歌手で、ブロードウェイ・ミュージカル『レント』や『ウィキッド』での熱演により高い評価を受けた実力派シンガーです。「Let It Go」は2013年11月25日にリリースされたサウンドトラックアルバム『Frozen: Original Motion Picture Soundtrack』に収録され、ビルボード・ホット100では最高5位を記録しました。さらに第86回アカデミー賞(2014年)で最優秀オリジナル歌曲賞を受賞し、グラミー賞にもノミネートされるなど、その年を代表する楽曲となりました。ジャンルはポップ・パワーバラードで、恐怖や抑圧からの解放と自己受容というテーマが、壮大なオーケストラサウンドとともに力強く歌い上げられています。
【直訳のポイント】タイトルの「Let It Go」は直訳すると「それを手放して」ですが、英語では「こだわりを捨てる」「気にしないようにする」という慣用的な意味も持ちます。この曲ではその両方のニュアンスが込められています。
細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。
※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。
以下、和訳です。
Let It Go – Idina Menzel
[Verse 1]
The snow glows white on the mountain tonight
今夜、山の上で雪が白く輝いている
Not a footprint to be seen
足跡ひとつ見当たらない
A kingdom of isolation
孤独の王国
And it looks like I’m the queen
まるで私がその女王のよう
The wind is howling like this swirling storm inside
風は、胸の中で渦巻く嵐のように吠えている
Couldn’t keep it in1keep it in
[句動詞]「中に留める」→ 感情や秘密を「抑え込む・隠す」意のイディオム。, Heaven knows2Heaven knows
[慣用句]「天だけが知っている」→「本当に〜だ」と強調する決まり文句。 I tried
抑えられなかった、どれほど頑張ったか神様だけが知っている
Don’t let them in, don’t let them see
入れてはいけない、見せてはいけない
Be the good girl you always have to be
いつも通りの良い子でいなさい
Conceal, don’t feel, don’t let them know
隠して、感じないで、知られないようにして
Well, now they know
でも、もう知られてしまった
[Chorus]
Let it go3let it go
[句動詞]「放す・解き放つ」→ 感情や執着を手放す・「もういいや」と割り切ることを表すイディオム。, let it go
手放して、手放して
Can’t hold it back4hold it back
[句動詞]「押さえつける・抑制する」→ 感情や衝動を内に閉じ込めておくことを意味するイディオム。 anymore
もうこれ以上抑えられない
Let it go, let it go
手放して、手放して
Turn away and slam the door
背を向けてドアを叩きつけて
I don’t care
気にしない
What they’re going to say
みんなが何を言おうと
Let the storm rage on5rage on
[句動詞]「猛威を振るい続ける」→ rageは「激しく荒れ狂う」という動詞で、onが継続を示す。
嵐よ、荒れ狂え
The cold never bothered me anyway
寒さなんてどうせ平気だから
[Verse 2]
It’s funny how some distance
少し距離を置くだけで、不思議なことに
Makes everything seem small
すべてがちっぽけに見えてくる
And the fears that once controlled me
かつて私を縛っていた恐れも
Can’t get to me6get to me
[句動詞・イディオム]「~のところに届く」→「精神的に影響を与える・心をかき乱す」という意味のイディオム。 at all
もう私には届かない
It’s time to see what I can do
自分に何ができるか試す時が来た
To test the limits and break through
限界を試し、突き破るために
No right, no wrong, no rules for me
正しいも間違いも、ルールも私には関係ない
I’m free
私は自由だ
[Chorus]
Let it go7let it go
[句動詞]「手放す・解放する」→ 悩みや執着を「もう気にしない・諦める」という意味のイディオム。, let it go
手放して、手放して
I’m one with8one with
[形・イディオム]「〜と一体である・〜に完全に溶け込んでいる」という意味の慣用表現。 the wind and sky
風と空と一体になった
Let it go, let it go
手放して、手放して
You’ll never see me cry
泣く姿はもう見せない
Here I stand
ここに立っている
And here I’ll stay
そしてここにとどまる
Let the storm rage on9rage on
[句動詞]「rage(猛威を振るう)」+「on(継続)」→「荒れ狂い続ける」という意味の句動詞。
嵐よ、荒れ狂え
[Bridge]
My power flurries10flurries
[動・詩語]名詞「flurry(粉雪・突風)」の動詞形。「渦を巻くように舞い散る・勢いよく動く」という動作を表す。 through the air into the ground
私の力が空気を舞い、大地へと広がっていく
My soul is spiraling in frozen fractals all around
私の魂は、凍りついたフラクタルの中で渦を巻いている
And one thought crystallizes11crystallizes
[動・比喩]「結晶化する」の比喩的用法。考えや感情が「明確に固まる・はっきりする」ことを表す。 like an icy blast
そしてひとつの想いが、冷たい突風のように結晶化していく
I’m never goin’ back, the past is in the past
もう二度と後には戻らない、過去は過去のもの
[Chorus]
Let it go12let it go
[句動詞・イディオム]「それを行かせる」→「手放す・諦める・気にしない」という感情的な解放を意味するイディオム。, let it go
もう手放して、もう手放して
And I’ll rise like the break of dawn13break of dawn
[名・イディオム]「夜明けが割れる瞬間」→「夜明け・夜が明ける瞬間」を指す表現。breakは光が「割れるように広がる」こと。
そして夜明けのように舞い上がる
Let it go, let it go
もう手放して、もう手放して
That perfect girl is gone
あの完璧な女の子はもういない
Here I stand
ここに私は立っている
In the light of day
日の光の中で
Let the storm rage on14rage on
[句動詞]「荒れ狂い続ける」。rageは「猛威を振るう」、onは動作の継続を表す副詞。
嵐よ、荒れ狂え
The cold never bothered me anyway
寒さなんてどうせ気にならない
Writer(s): Robert Lopez, Kristen Anderson-Lopez
以上です、いかがでしたでしょうか!
以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!
よくある質問
「レット・イット・ゴー」はどんな曲ですか?
「レット・イット・ゴー」は、2013年に公開されたディズニー映画『アナと雪の女王』のサウンドトラックとして同年リリースされ、アイディナ・メンゼルが歌い上げた楽曲です。全米ビルボード「ホット100」では最高5位を記録し、アカデミー賞主題歌賞も受賞するなど世界的な大ヒットとなりました。「ありのままの自分を受け入れ、過去の束縛や他人の目から解放される」という力強いテーマが、世代を超えて多くの人々の心を打ち続けています。
タイトルの「Let it go」とはどういう意味の表現ですか?
「Let it go」は英語の日常的な慣用表現で、「こだわるのをやめる」「手放す」「もう気にしない」といったニュアンスを持ちます。日本語版では「ありのままに」と意訳されましたが、原語の響きはもう少し能動的で、「わかった、もう手放す!」という解放の宣言に近いです。友人に悩みを打ち明けたとき、”Hey, just let it go!”(ねえ、もう気にしなよ!)のように日常会話でも自然に使えるとても便利なフレーズですよ。
「The cold never bothered me anyway」はどんな表現ですか?
曲のクライマックスで放たれるこの一節は、「寒さなんて、もともと私にはちっとも関係なかったわ」という意味の決め台詞です。”bother”は「〜を困らせる・気にさせる」という動詞で、”It doesn’t bother me”(気にならない)を過去形にした表現です。雪の女王エルサが自分の力をついに肯定し、世間の常識など意に介さないと高らかに宣言するシーンで使われており、さりげなく投げかけられるこの一言がとびきりかっこいいと世界中のファンの間で語り継がれています。
「Turn away and slam the door」はどんな意味を持つフレーズですか?
「背を向けてドアをバタンと閉める」という意味のこのフレーズは、過去の自分や他人の期待と完全に決別するさまを鮮烈に描いています。”Slam the door”は文字通りドアを勢いよく閉めることですが、比喩的に「(関係や過去と)きっぱり縁を切る」という強い決意を表すときにも使われる表現です。エルサが抑圧されてきた城での生活に別れを告げ、氷の宮殿で新たな自分として生きていくことを選ぶ象徴的な瞬間を思い起こさせる、この曲の中でもとりわけドラマチックなひと言です。
関連リンク
Let It Go – Idina Menzel (Official Video)
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