【歌詞和訳】Janice STFU – Drake

今回の曲のタイトルは、「Janice STFU」です。直訳すると、「ジャニス、黙りやがれ」です。

「Janice STFU」は、カナダ・トロント出身のラッパー/シンガーソングライター、ドレイク(本名:Aubrey Drake Graham)が2023年10月6日にリリースしたアルバム『For All The Dogs』に収録された楽曲です。同アルバムはBillboard 200で初登場1位を獲得しており、ドレイクの商業的な強さを改めて証明しました。この曲では、スウェーデン人シンガーLykke Liの2011年のヒット曲「I Follow Rivers」のメロディをサンプリングしており、ヒップホップとR&Bを融合させたムーディーなサウンドに仕上がっています。歌詞のテーマは「ジャニス」という女性への強い拒絶と苛立ちで、ドレイク特有のストレートかつ辛辣な言葉遣いが随所に際立っています。

【直訳のポイント】タイトルの「STFU」はネットスラングで「Shut The Fuck Up(うるさい、黙れ)」の略です。強い怒りと拒絶感を一言に凝縮した表現で、和訳でもその激しさを損なわないよう意識しました。

細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。

※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。

以下、和訳です。


Janice STFU – Drake

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[Intro]
Emiliana, it’s been so long since you texted me
エミリアーナ、あなたからメッセージが届かなくてずいぶん経つ

I finally took a break and now I feel like I’m on ecstasy1ecstasy
[名・俗語]「恍惚・至福」を意味する一般語だが、ここでは同名の違法薬物(MDMA)をも暗示するダブルミーニング。

やっと休みが取れた、今は天にも昇るような気分だ

You say what my work means to me will one day be the death of me2be the death of me
[慣用句]直訳「私の死因になる」→ 何かが自分の命取り・破滅の原因になるという慣用表現。

仕事への執着がいつか命取りになると、あなたは言う

They tried to kill me once, but, darling, you just resurrected me
奴らはかつて私を殺そうとした、でもあなたが私を蘇らせてくれた


[Chorus]
Reach3Reach
[動・俗語]本来「手が届く」の意だが、ここでは「連絡を取る」を意味するくだけた用法。
me, baby

連絡してよ、ベイビー

Call my phone and say you need me, baby
電話して、必要だって言ってよ、ベイビー

I’m so green4green
[形・慣用]「緑色」ではなく「未熟・経験不足」を意味する慣用表現。
, you gotta teach me, baby

俺はまだ青くて、教えてくれなきゃだめだよ、ベイビー

From Vancouver, you a BC5BC
[固有名詞略]British Columbia(ブリティッシュ・コロンビア州)の略称。カナダ西海岸の州で、バンクーバーはその最大都市。
baby

バンクーバー出身、君はBCのベイビー

Pull up6pull up
[句動詞・俗語]「引き上げる」ではなく「(車で)到着する・乗り付ける」を意味するスラング。
Maybach7Maybach
[固有名詞]ドイツの超高級自動車ブランド。メルセデス・ベンツ傘下で、富と地位の象徴としてラップ歌詞に頻出する。
, beep-beep, baby

マイバッハで乗り付けて、プップー、ベイビー

And my shit8shit
[名・俗語]ここでは「自分の車・持ち物」を指すAAVEスラング。本来の卑語的意味ではなく、自分のものを誇らしげに指す表現。
came with the heat seats, baby

俺の車にはシートヒーターまでついてるんだ、ベイビー

Swear my label9label
[名・業界用語]「ラベル」ではなく「レコードレーベル(音楽会社・事務所)」を指す音楽業界用語。
gotta free me, baby

レーベルに解放してほしいぜ、ベイビー

Blow on me just like some green tea, baby
熱いお茶みたいに、俺に息を吹きかけて、ベイビー

Ayy, ayy
あぁ、あぁ





[Verse 1]
Ayy, buried alive, someone come dig me up
Ayy、生き埋めにされてる、誰か俺を掘り出しに来てくれ

If I call up your shawty10shawty
[名・AAVE]「背の低い子」が転じた俗語で「彼女・好きな女の子」を指すAAVE表現。
right now, she pickin’ up, yeah

今すぐお前の彼女に電話しても、あっちが出るぜ

You boys got big11got big
[句・俗語]「大きくなった」→「有名になった・成功した」を意味するスラング。off(〜を利用して)と組み合わせ、「俺の名前を踏み台にして成り上がった」という意。
off my name, that’s big enough

お前らは俺の名前で成り上がった、それで十分だろ

We know how you OGs12OGs
[名・俗語]”Original Gangsters”の略。ヒップホップ文化で「古株・重鎮」を指す敬称的スラング。
rockin’ already, my nigga, the jig is up13the jig is up
[慣用句]「もう終わりだ・化けの皮が剥がれた」を意味するイディオム。企みや嘘が露呈した場面で使う。

古株たちのやり口はもうお見通しだ、化けの皮は剥がれた

They say the truth will set you free, well, mine is gon’ stream while you watch in HD
真実があなたを自由にすると言うけど、俺の真実はHDで見てるお前の前に流れ出す

They say that karma could take an eternity, yours is droppin’14droppin’
[動・音楽俗語]dropping。楽曲やアルバムを「リリースする・公開する」という意味の音楽スラング。
the same night as me

カルマには永遠がかかると言うけど、お前のは俺と同じ夜に降ってくる

Funny thing is that they ain’t gon’ compete, you gon’ get yours15get yours
[句・俗語]「自分の分(報い)を受け取る」→「報いを受ける」を意味するAAVE的慣用句。
while I’m doin’ me16doin’ me
[句・AAVE]doing me。「自分らしく生きる・自分のことに集中する」を意味するAAVE的表現。

笑えるのは、誰も張り合えないってこと―お前が報いを受ける間、俺は俺の道を行く

You gon’ get yours while I’m doin’ me
お前が報いを受ける間も、俺は俺の道を行く

(Ayy, Janice, shut the fuck up)
(Ayy、ジャニス、うるせえ黙ってろ)


[Chorus]
Reach17Reach
[動・慣用]「届く・到達する」→「(電話・メッセージで)連絡する」の意で使われるイディオム。
me, baby

連絡してきて、ベイビー

Call my phone and say you need me, baby
電話して、あたしが必要だって言って、ベイビー

Thought they had me in a deep sleep, baby
あいつらはあたしがもう終わったと思ってたんだ、ベイビー

I’m still scorchin’ hot in these streets18streets
[名・AAVE]「通り」→「業界・シーン・ゲーム」を指すAAVEスラング。音楽やストリート文化の世界で活躍し続けていることを示す。
, baby

あたしはまだこのシーンで燃えるほどホットよ、ベイビー

Pull up19pull up
[句動・俗語]「引き寄せる」→「(車で)乗り付ける・到着する」を意味するスラング。
Maybach20Maybach
[固名]マイバッハ。メルセデス・ベンツ傘下の超高級車ブランド。富と地位の象徴としてヒップホップ歌詞に頻出。
, beep-beep, baby

マイバッハで乗り付けて、プップー、ベイビー

And my shit21shit
[名・俗語]本来は卑語だが、ここでは「(自分の)車・モノ」を指すヒップホップ用語。
came with the heat seats, baby

あたしの車にはヒートシートまで付いてきたの、ベイビー

See-through shirt, I get a sneak peek22sneak peek
[名・慣用句]sneakは「こっそり」、peekは「覗き見」。「ちらりと垣間見ること」を意味するイディオム。
, baby

透け透けのシャツで、ちらっと見えちゃう、ベイビー

Blow on me just like some green tea, baby
熱いお茶を冷ますみたいに、あたしに息を吹きかけて、ベイビー

Ayy, ayy
エイ、エイ


[Verse 2]
Tired of all of y’all tellin’ me niggas23niggas
[名・AAVE]差別的な語源を持つが、AAVE(黒人英語)では「やつら・連中」を指す代名詞的スラング。
is real, pussy24pussy
[名・俗語]ここでは相手への侮辱的な呼びかけ(「このへたれが」)として使われている。
, I know when it’s real

お前らみんなに「あいつらは本物だ」と言われるのはうんざりだ、このへたれが、本物かどうかは俺が知っている

You only come home to pose and pop off a look25pop off a look
[句・俗語]ファッションやスタイルを見せびらかすという意味のスラング。SNS映えのために着飾ることを指す。
, but you forgot how it feel

お前は見せびらかすためだけに地元に帰ってくる、でも本当の感覚を忘れちまった

Chi-town26Chi-town
[固有名詞]シカゴ(イリノイ州)の愛称。
, poppin’ a pill, go on a drill27drill
[名・スラング]シカゴのドリルラップ文化から来た用語。「暴力的な街頭任務・抗争行動に出る」ことを指す。
, lookin’ for someone to kill

シカゴで薬を飲んで、ドリルに繰り出して、殺す相手を探している

White kids listen to you ‘cause they feel some guilt and that’s how your soul gets fulfilled
白人の子どもたちは罪悪感を感じてお前の音楽を聴く、それがお前の魂の満足になっている

Handin’ out turkeys28turkeys
[名・文化]感謝祭(サンクスギビング)の伝統食である七面鳥。ここではカメラの前で地元に配る慈善パフォーマンスを指す。
on camera inside of your hood, then you go back to the hills29the hills
[名・文化]「丘の上の高級住宅地」を指す。富裕層が住むエリア(ロサンゼルスのビバリーヒルズ周辺など)を暗示する。

カメラの前で地元に七面鳥を配って、それから丘の上の高級住宅地に帰っていく

How many houses you build? How many souls did you heal off the back of30off the back of
[句・イディオム]「〜の利益を使って」「〜のおかげで」という意味のイディオム。
your deal?

何軒の家を建てた?レコード契約の利益で何人の魂を救った?

Difference between niggas gettin’ you out of your deal31gettin’ you out of your deal
[句]弁護士やマネージャーが交渉してお前をレコード契約から引き出してくれること。次の「lettin’ you out」(レーベルが自発的に解放すること)と対比されている。
and lettin’ you out of your deal, damn

誰かがお前をレコード契約から引き出すことと、自発的に解放してもらうことは別物だ、まったく

Against your will32will
[名・ダジャレ]「will」は「意志」(Against your will=望まぬまま)と「遺言書」の二重の意味を持つ。直後の「on your will」は「遺言書に記載する」という意味で使われている。
, how many new names do you got on your will? Damn

望まぬまま、遺言書に何人の新しい名前を書き加えた?まったく

How many more times is y’all gon’ keep callin’ it soft33soft
[形・AAVE]「柔らかい」→「弱い・本物じゃない・信頼性が低い」を意味するAAVEスラング。
when it’s silk34silk
[名]「絹・シルク」→ 最高品質で滑らかな素材。「soft(弱い)」と音が似ているが全く異なる価値を持つものとして意図的に対比されている。
? Damn

シルクなのに弱いと言い続けるのはあと何回だ?まったく

How many more interviews y’all gonna do just to get Ice35Ice
[固有名詞]ラッパーのIce Spiceを指すとみられる。この曲の批判対象と親交があるアーティスト。
to chill? Damn

アイスを落ち着かせるためだけに、あと何回インタビューをするつもりだ?まったく

They tryna cover it up36cover it up
[句動詞]「覆い隠す」→ 証拠や真実を隠蔽することを意味するイディオム。
like a quilt

キルトで包むみたいに、ヤツらはすべてもみ消そうとしている

‘Rari37‘Rari
[名・俗語] Ferrariの略称。高級スポーツカーブランド。
go skrrt38skrrt
[擬音・俗語] タイヤが急加速・急停止で鳴らすスキール音を表す擬音語。ヒップホップで頻出。
on a boy like a kilt

フェラーリがキルトみたいにスキール音を上げてヤツの横を走り去る

Kept it a hundred39a hundred
[形・俗語]「100」→「100%正直・誠実でいる」を意味するAAVEスラング。”keep it a hundred”で「嘘をつかない」の意。
on paper like Wilt40Wilt
[固有名] Wilt Chamberlain(ウィルト・チェンバレン)のこと。1962年に1試合100得点を記録したNBA伝説の選手。

ウィルトみたいに、数字の上でも一切ぶれず誠実でいた

Trickin’41Trickin’
[動・俗語] 女性に惜しみなく金を使う・貢ぐことを意味するAAVEスラング。
it off on her, payin’ her bill

彼女に金を貢いで、請求書も全部払ってやってる

That’s just how I do the sauce42sauce
[名・俗語]「ソース」→ スタイル・余裕・個性といった魅力全般を指すヒップホップスラング。
and the spill43spill
[動→名・俗語]「こぼす」→ 話を明かす・披露することを指すスラング。”spill the tea”(内情を暴露する)と同様の用法。

それが俺のスタイルであり、話の見せ方ってもんだ

These hoes know how I pop it44pop it
[句・俗語]「炸裂させる」→ 金を豪快に使う・派手に振る舞うことを意味するスラング。
for real

女たちは俺が本気でやってるのをわかってる

These hoes know how I pop it for real, yeah
女たちは俺が本気でやってるのをわかってる、yeah

Yeah, yeah
Yeah、yeah

I made way too much in a week
一週間で稼ぎすぎた

Must be two hundred and fifty at least
少なくとも二十五万はあるだろう

Like the money just grew off a tree
お金が木から生えてきたみたいに

Like the money just came in for free, for real, yeah
お金がただで舞い込んできたみたいに、マジでな

MRI machine scannin’ my knee
MRIマシンで膝をスキャンして

Like how long you been runnin’ the streets45runnin’ the streets
[句動詞・俗語]「街を走る」→ストリートで生き抜く・裏社会で活動するというAAVEスラング。
? For real, yeah

どれだけ長くストリートで生き抜いてきたんだって感じ、マジでな

She just text me, like, “Oui, oui, oui, oui”
彼女がテキストしてきて、「ウィ、ウィ、ウィ、ウィ」って

We in Paris like two hundred deep46two hundred deep
[形容詞・俗語]deep「深い」→集団の人数が多いことを示すスラング。「200 deep」で「200人の大集団で」という意味。
, for real

200人規模の大集団でパリにいる、マジで

And I went bought a whip47whip
[名詞・俗語]「鞭」→車・高級車を指すスラング。
for my brother

兄弟のために車を買ってきた

Same body, but two different colors
同じ車体で、色違いの2台

And I might just tell Kai get another
カイにもう一台買ってやろうかとも思ってる

Small price ‘cause he kept it one hundred48kept it one hundred
[句動詞・俗語]keep it 100「100を保つ」→常に誠実・正直でいる・義理を通し続けるというAAVEスラング。

彼がずっと誠実でいてくれたんだから、安いもんだ

And I might book a flight out to London
ロンドン行きのフライトを取るかもしれない

(Ayy, Janice, shut the fuck up49shut the fuck up
[句・俗語]「shut up(黙れ)」の強調形。動詞と副詞の間に「the fuck」を割り込ませて激しい苛立ちや怒りを表す罵倒表現。
)

(おい、ジャニス、黙りやがれ)



Writer(s): Drake, b4u, Finatik, Zac, Rogét Chahayed, Lykke Li, Björn Yttling, Rick Nowels

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以上です、いかがでしたでしょうか!

以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!

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よくある質問

「Janice STFU」はどんな曲ですか?

「Janice STFU」は、カナダ出身のラッパー・ドレイクが2023年10月にリリースしたアルバム『For All The Dogs』に収録されたトラックです。スウェーデン出身のシンガーソングライター、ライッキ・リーの楽曲をサンプリング/インタポレーションしており、ドレイクの内省的でメランコリックな側面が際立つ一曲として話題を集めました。『For All The Dogs』はリリース初週にBillboard 200の首位を獲得する大ヒット作となり、本曲もアルバムの感情的な深みを支える重要なトラックとして評価されています。

この曲はどんなテーマを歌っていますか?

ジャンルとしてはヒップホップ・R&Bをベースに、ライッキ・リーのインディーポップ/フォーク的なメランコリックなサウンドが溶け込んだ、ムーディーで内省的な仕上がりになっています。テーマとしては、壊れかけた関係における怒り・苛立ち・疲弊感が中心に据えられており、タイトルの「STFU(Shut The F*** Up)」という激しい言葉の裏に、傷つきやすい感情や喪失感が滲んでいます。感情をぶつけながらも脆さを隠しきれないドレイクの葛藤が、曲全体を通して描かれています。

この曲の歌詞で特徴的な英語表現を1つ取り上げ、その意味を教えてください。

タイトルそのものである「STFU」は、”Shut The F*** Up” の頭文字を取ったインターネットスラングで、直訳すると「いい加減黙れ」「うるさい」という強い命令表現です。SNSやチャットで感情が高ぶった際に使われる言葉で、日本語の「もううるさい!」「黙っててくれ!」に近いニュアンスを持ちます。この曲ではその荒々しい言葉が、相手への怒りと同時に「もうこれ以上傷つきたくない」という疲弊感を同時に表現するキーワードとして機能しています。

この曲を書いたのは誰ですか?

本曲はドレイク本人を含む豪華なクリエイター陣によって制作されています。プロデュース面ではドレイクの盟友的存在であるRogét Chahayed(ロジェ・シャヤード)、さらにb4u、Finatik & Zacが楽曲の骨格を構築しました。作曲クレジットにはスウェーデン人シンガーソングライターのライッキ・リーと、バンド「Peter Bjorn and John」のメンバーとしても知られるビョルン・イトリングが名を連ねており、両者の楽曲がサンプリングされていることを示しています。さらに、セリーヌ・ディオンやマドンナ、レナ・ルイスらとの仕事でも知られる名ソングライター/プロデューサーのリック・ノウエルズも共作者としてクレジットされており、その組み合わせがこの曲の独特の音世界を生み出しています。

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関連リンク

Janice STFU – Drake (Official Video)

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