今回の曲のタイトルは、「Dust」です。直訳すると、「埃」です。
Drakeの2026年の曲です。Apple Music USチャートに初登場7位でランクインした最新作で、世界ツアーでオーストラリア・メルボルンに滞在中の視点で書かれたトラップ/ヒップホップトラックです。自身の圧倒的な実績を誇示しながら、ライバルたちの受賞歴が「埃をかぶるほど過去のもの」と挑発するタイトルが印象的な強気の一曲です。
【直訳のポイント】
サビに登場する「slaps」という単語、多くのサイトでは「ヒット曲」や「名曲」と訳されていますが、当ブログでは「バンバン流れてた曲」という表現を採用しました。”slaps”は「(音楽が)めちゃくちゃかっこいい・最高にノれる」を意味するスラングで、「お前がウケてたのっていつの話だっけ?」というDrakeの皮肉をそのままの温度で伝えるために、この訳を選びました。
細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。
※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。
以下、和訳です。
Dust – Drake
[Intro]
Madda
マダ
Some idiot boy dere
あそこにいるアホな奴
You should go ahead and pop some corn1pop some corn
[慣用句]「ポップコーンを用意する」。派手なことが起きる前に「見物の準備をしろ」という意味で使う口語表現。映画館でポップコーンを食べながら観るイメージから来ている and grab a stool
ポップコーンでも用意して椅子でも引いておけ
The boy’s about to break some news2break some news
[熟語]「ニュースを打ち明ける・告知する」の意。”break”には「(情報を)初めて公表する」というニュアンスがあり、”break the news”で「知らせを伝える」という定番表現
こいつが今から大ニュースをぶちまける
All the numbers are final, no t-shirts, no vinyl3vinyl
[名詞]アナログレコードのこと。「Tシャツもレコードも(グッズ販売も)要らない」=ビジネスはもう決着済みという意味
数字はもう決まった、Tシャツも、レコードも要らない
Y’all ‘bout to make me richie like Lionel4richie like Lionel
[文化的表現]”Richie”はライオネル・リッチー(Lionel Richie)の苗字で、”rich”(金持ち)との言葉遊び。「お前らのせいで俺がライオネル・リッチー並みに金持ちになる」という自慢, for real
お前らのせいで俺はライオネルみたいに金持ちになる、マジで
And that’s the truth
それが現実だ
Sixteen hours ahead in Melbourne, I don’t even know what’s goin’ on back home, straight
メルボルンは16時間先の時刻だから、地元で何が起きてるかさっぱりわからない、マジで
Ayy
イェー
[Verse 1]
Girls from Atlanta call me Santa
アトランタの女の子たちは俺をサンタって呼ぶ
Girls from Australia, what can I tell ya?
オーストラリアの女の子たち、なんて言えばいいんだろう
You know I love you so much
お前らのことめちゃくちゃ好きなのはわかってるだろ
I just gotta handle5handle
[動詞]「対処する・片付ける」の意。”gotta handle”で「〜を処理しなければならない」という口語表現 somethin’ bigger than us
俺たちより大きな何かを片付けなきゃいけないんだ
Triple $ was really to show you my love
トリプル・ダラーは本当にお前への愛を示したかったから
And make sure you’re good ‘til the next time we meet up
次に会う時まで大丈夫でいられるように
But now I gotta send it up6send it up
[慣用句]「送り出す・捧げる」の意。「次のレベルへ送り出す」または「(God/宇宙に)捧げる」というニュアンスで使われる
でも今は送り出さなきゃいけない
[Chorus]
Yеah
イェー
They was like, “Go blow the dust off7blow the dust off
[慣用句]「埃を吹き飛ばす」→ 長い間使われていなかったものを久しぶりに取り出すイメージ。ここではライバルの受賞プラークが埃をかぶるほど過去のものになっていると皮肉っている your plaques8plaques
[名詞]ゴールド・プラチナディスクの記念盾のこと。レコードが一定枚数売れたアーティストに贈られるもので、ヒップホップでは「実績の証」として頻繁に登場する
みんなはこう言ってた、「プラークの埃でも吹き飛ばしてこいよ
Go blow the dust off your plaques”
プラークの埃でも吹き飛ばしてこいよ」
What was the year that they say you had slaps?9slaps
[スラング]「やばい曲・最高にノれる曲」の意。音楽がとにかくかっこよくて「バンバン流れてた」状態を指す。”That song slaps”(あの曲最高)のように使う
お前がバンバン流れてたのって何年だって?
‘Cause I don’t remember it goin’ like that
そんな風だったとは覚えてないけど
I don’t remember one word in your raps
お前のラップなんて一言も覚えてない
I don’t know nothin’ ‘bout you on them tracks10tracks
[スラング]「楽曲・トラック」の意。レコーディングされた音楽の1曲を指す, let’s go
そのトラックでのお前のことなんて何も知らない
Yeah
イェー
I am, I am, I am
俺はそうだ、俺はそうだ、俺はそうだ
[Verse 2]
An FTX11FTX
[固有名詞]2022年に経営破綻した大手暗号資産取引所。創業者のサム・バンクマン=フリードが逮捕・有罪判決を受けたことで世界的に話題になった penthouse high-riser12high-riser
[名詞]高層ビル・高層マンションのこと。”high-rise building”(高層建築)の口語形, yeah
FTXの高層マンションのペントハウス、イェー
Samuel Bankman13Samuel Bankman
[固有名詞]FTX創業者サム・バンクマン=フリード(Sam Bankman-Fried)のこと。かつてバハマの高層ペントハウスに住む超富裕層だったが、経営破綻後に逮捕された, free all my guys up, yeah
サミュエル・バンクマン、俺の仲間を全員解放してくれ、イェー
I’m in a sold-out show with your girl on a riser
お前の彼女をライザーに乗せて売り切れのショーに出てる
I’m with the mob14mob
[スラング]仲間・クルー・グループの意。元々は「群衆」を意味するが、ヒップホップでは親しい仲間集団を指す at Graycliff15Graycliff
[固有名詞]バハマのナッソーにある高級ホテル「グレイクリフ」。世界有数の葉巻コレクションと手作り葉巻工房で有名なセレブの集まるラグジュアリー名所, twenty cigars and they fuckin’ my eyes up
グレイクリフで仲間と一緒に、葉巻20本で目がやられてる
I am not better or wiser, Future the Prince16Future the Prince
[固有名詞]ラッパーのFuture(本名Nayvadius Wilburn)の異名。アルバム「Pluto 3D」などでこの呼称を使用している is my trusted advisor17advisor
[名詞]「顧問・アドバイザー」の意。”trusted advisor”で「信頼できる相談相手」
俺は他の誰より賢いわけでも優れてるわけでもない、フューチャー・ザ・プリンスが俺の信頼できる顧問だ
If it’s up to me18up to me
[慣用句]「俺次第なら・俺が決めるなら」の意。”it’s up to you”で「あなた次第」という定番表現, I get everyone hit, I get everyone lined up
俺が決めるなら、全員ぶっ飛ばす、全員並ばせる
If it’s up to me, I been clockin’19clockin’
[スラング]「(ずっと)見張っている・目をつけている」の意。時計(clock)で時間を計るように、じっくり観察するというイメージから来たスラング you pussy20pussy
[スラング]「臆病者・弱虫」という意味の罵倒語。ここでは「お前みたいな腰抜け」という挑発, man, everyone time’s up21time’s up
[慣用句]「時間切れ・終わり」の意。「全員の時間が終わった」=「もうお前らの番は終わりだ」という挑発
俺が決めるなら、ずっとお前ら弱虫を見張ってた、全員終わりだ
If it’s up to me, if it’s up to me, ayy
俺が決めるなら、俺が決めるなら、イェー
If it’s up to me, then you all on a list22on a list
[慣用句]「リストに載っている」→「制裁・対象リストに名前が挙がっている」という意味, man, everyone signed up
俺が決めるなら、お前ら全員リストに載ってる、全員名前が挙がってる
If it’s up to me, it’s already made, I ain’t makin’ my mind up
俺が決めるなら、もう決定済みだ、まだ迷ってるわけじゃない
If it wasn’t for me reachin’ my hand, you never’d climbed up
俺が手を差し伸べなければ、お前は絶対に上には登れなかった
[Chorus]
Go blow the dust off your plaques, what?
プラークの埃でも吹き飛ばしてこいよ、なんだって?
Go blow the dust off your plaques, what?
プラークの埃でも吹き飛ばしてこいよ、なんだって?
Go blow the dust off your plaques
プラークの埃でも吹き飛ばしてこいよ
What was the year that they say you had slaps?
お前がバンバン流れてたのって何年だって?
‘Cause I don’t remember it goin’ like that
そんな風だったとは覚えてないけど
I don’t remember nothin’ ‘bout them raps
あのラップのことなんて何も覚えてない
I don’t remember nothin’ bein’ facts, let’s go
事実だったものなんて何も覚えてない
Ayy
イェー
I am, I am, I am
俺はそうだ、俺はそうだ、俺はそうだ
[Verse 3]
A BTC23BTC
[略語]ビットコイン(Bitcoin)の略称。暗号資産の代表格で、「BTC大物」とはビットコインで大きな資産を築いた人を指す crypto big-timer24big-timer
[スラング]「大物・大金持ち・成功者」の意。”big time”(大舞台・成功)から来た表現
ビットコインの暗号資産大物
I’m a corporate-America25corporate America
[文化的表現]アメリカの大企業・主要産業界全体を指す言葉。「音楽業界の大組織から仕掛けられた攻撃を生き延びた」というニュアンス hit survivor26hit survivor
[表現]「(業界の攻撃の)生存者」の意。様々な業界からの攻撃を受けても生き残ったという自負を表す
俺はコーポレート・アメリカの攻撃を生き延びた者だ
Got a real big heart, I’m a fucked-up guy, though
心はめちゃくちゃデカいけど、俺はどうしようもないやつでもある
Those ain’t my haters, those are my secret admirers27secret admirers
[表現]「ひそかに憧れている人・密かなファン」の意。”admirer”は「崇拝者・憧れている人」。「俺を嫌ってると思ってる奴らは実は俺が羨ましいだけ」という皮肉
あいつらは俺のアンチじゃない、俺のひそかなファンだ
New Year’s Eve, police escort28police escort
[名詞]警察の護衛・エスコートのこと。重要人物の移動を安全に護衛するために警察が付き添うもの。ここではDrakeがVIPとして警察護衛付きで移動することを誇示している ‘cause I can’t miss the fireworks
大晦日、花火を見逃せないから警察の護衛付きで
I heard your brother got flipped29got flipped
[スラング]「やられた・制圧された・殺された」の意。”flip”には「ひっくり返す」という意味があり、転じて「(人を)始末する」という意味でも使われる, did it sloppy30sloppy
[形容詞]「雑な・ずさんな・いい加減な」の意。仕事や行動が雑でミスだらけな様子, so that wasn’t our work
お前の兄弟がやられたって聞いたけど、雑なやり方だったから俺たちの仕業じゃないな
Definitely gon’ know if it’s us if we got him, just wait ‘til it’s our turn, ayy
もし俺たちがやるなら絶対わかるはずだ、俺たちの番まで待ってろ
[Chorus]
Go blow the dust off your plaques
プラークの埃でも吹き飛ばしてこいよ
Go blow the dust off your plaques
プラークの埃でも吹き飛ばしてこいよ
What was the year that they say you had slaps?
お前がバンバン流れてたのって何年だって?
‘Cause I don’t remember it goin’ like that
そんな風だったとは覚えてないけど
I don’t remember one word in your raps
お前のラップなんて一言も覚えてない
I don’t know nothin’ ‘bout you on them tracks
そのトラックでのお前のことなんて何も知らない
Let’s go
行くぞ
Yeah
イェー
I am, I am, I am
俺はそうだ、俺はそうだ、俺はそうだ
Writer(s): Drake, Boi Yanel, Geminichxld, Manny Manhattan, Sem0r, Hanz (Producer), Max Moise (fka “Mesio”)
以上です、いかがでしたでしょうか!
以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!
よくある質問
「Dust」はどんな曲ですか?
Drakeが2026年にリリースしたトラップ/ヒップホップトラックです。Apple Music USチャートに初登場7位でランクインし、世界ツアーでオーストラリア・メルボルンに滞在中の視点で書かれた楽曲です。ライバルたちの受賞歴が「埃をかぶるほど過去のもの」と挑発するタイトルが示す通り、自信と圧倒的な存在感を全面に打ち出した内容です。
「blow the dust off your plaques」はどういう意味ですか?
「プラーク」はゴールドやプラチナアルバムの達成を記念する盾のことです。「blow the dust off(埃を吹き飛ばす)」は、長い間使われずに放置されていたものを取り出すイメージ。「お前の受賞歴は埃をかぶるほど古い」とDrakeがライバルをダイレクトに挑発しているフレーズです。
「slaps」はどういう意味ですか?
若者の間で使われる音楽スラングで「最高にノれる曲・めちゃくちゃかっこいい曲」という意味です。”That song slaps”(あの曲やばい)のように使います。Drakeはこれで「お前がいい曲を出してたのっていつの話だっけ?」と煽っています。
「got flipped」はどういう意味ですか?
「flipped」は「ひっくり返された」が本来の意味ですが、スラングでは「やられた・制圧された」という意味で使われます。ここではDrakeが「お前の兄弟がやられたって聞いたけど、やり方が雑だったから俺たちの仕業じゃないな」と語っている場面です。
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