今回の曲のタイトルは、「Chicago」です。直訳すると、「シカゴ」です。
マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)は、「キング・オブ・ポップ」と称されるアメリカが誇る伝説的なエンターテイナーです。「Chicago」は、マイケルの没後にリリースされたアルバム『Xscape』(2014年)に収録された楽曲で、生前の1990年代に録音された未発表音源です。現在、Apple Music USチャートのNEWエントリーとしてランクインしており、再び世界中のリスナーに注目されています。シカゴへの旅の途中で出会った女性と恋に落ちたが、実は彼女には夫と子どもがいた——そんな男性の後悔と憤りを描いたR&Bナンバーです。
【直訳のポイント】
この曲に登場する「give her a page」という表現、多くのサイトでは「電話する」と訳されていますが、当ブログでは「ポケベルに連絡する」と直訳しました。1990年代のポケベル(pager)文化を知らないと見落としがちな表現で、時代背景を知ることで歌詞の世界観がより鮮明になります。
細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。
※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。
以下、和訳です。
Chicago – Michael Jackson
[Verse 1]
Ah, I met her on my way to Chicago
ああ、シカゴへ向かう途中で彼女に会った
Where she was all alone
そこで彼女はひとりぼっちだった
And so was I, so I asked her for her name
私もそうだったから、名前を聞いた
She smiled and looked at me
彼女は微笑んで私を見た
I was surprised to see
驚いたことに
That a woman like that was really into1into
[前置詞]「〜に惹かれている」「〜に夢中になっている」という意味の口語表現。”be into someone” で「〜に興味・好意を持っている」こと。 me
そんな女性が本当に私に惹かれていた
[Chorus]
She said she didn’t have no2no
[口語]”didn’t have no man” は二重否定の形だが、口語・アフリカ系アメリカ英語(AAVE)では強調表現として使われ「男が全くいない」という意味になる。 man
彼女は男がいないと言った
Raised the kids the very best she can (She was lovin’ me)
できる限り精一杯子どもたちを育てながら(彼女は私を愛していた)
She told me she was all alone
ひとりきりだと言っていた
Said at home, she didn’t have no phone (She was wantin’ me)
家には電話もないと言っていた(彼女は私を求めていた)
She said just to give her a page3page
[動詞]「ポケベル(ページャー)でメッセージを送る」という意味。1990年代に普及した小型無線通信機器「ポケベル(pager)」に連絡すること。
ポケベルに連絡してと言った
Fifty-nine was the code she gave (She was lovin’ me)
59が彼女の教えてくれたコードだった(彼女は私を愛していた)
She’d4She’d
[短縮形]”She had” の短縮形。”She’d lied” = “She had lied”(過去完了形)で「彼女はすでに嘘をついていた」という意味。 lied to you, lied to me
彼女はあなたにも私にも嘘をついていた
‘Cause she was lovin’ me, lovin’ me, yeah
だって彼女は私を愛していたから
[Verse 2]
I never woulda5woulda
[口語]”would have” の短縮形。「〜だったろう」という過去の仮定を表す口語表現。 thought she was livin’ like that
彼女がそんな生活をしているとは思いもしなかった
Her words seemed so sincere
彼女の言葉はとても誠実に見えた
When I held her near, she would6would
[助動詞]過去の習慣・繰り返しを表す用法。「よく〜したものだ」というニュアンス。”she would tell me” は「彼女はよく話してくれたものだ」という意味。 tell me how she feels
抱き寄せると、彼女はいつも気持ちを打ち明けてくれた
It felt so real to me, this girl, she had to be7had to be
[熟語]「〜に違いない」「〜のはずだ」。”have to be” は強い確信・推量を表す。
私にはとてもリアルに感じられた、この子は絶対に
An angel sent from Heaven just for me
私のためだけに天国から送られた天使に違いないと
[Chorus]
She said she didn’t have no man (Ah, ah)
彼女は男がいないと言った(アー、アー)
Raised the kids the very best she can (Look, she’s lovin’ me)
できる限り精一杯子どもたちを育てながら(ほら、彼女は私を愛してる)
She told me she was all alone
ひとりきりだと言っていた
Said at home, she didn’t have no phone (She was lovin’ me)
家には電話もないと言っていた(彼女は私を愛していた)
She said just to give her a page
ポケベルに連絡してと言った
Fifty-nine was the code she gave
59が彼女の教えてくれたコードだった
She’d lied to you, lied to me
彼女はあなたにも私にも嘘をついていた
‘Cause she was lovin’ me, lovin’ me, yeah (Look who’s lovin’ me)
だって彼女は私を愛していたから(誰が私を愛しているか見てよ)
She tried to live a double life8double life
[名詞]「二重生活」。表と裏で全く異なる生活を送ること。表向きの生活を隠しながら別の生活を送る様子を指す。
彼女は二重生活を送ろうとした
Lovin’ me while she was still your wife
あなたの妻でいながら私を愛した
She thought that lovin’ me was cool9cool
[形容詞]「問題ない」「大丈夫」という意味の口語表現。”it’s cool” = 「問題ない」。
私を愛することは問題ないと思っていた
With you at work and the kids at school (She was lovin’ me)
あなたが仕事に行き、子どもたちが学校に行っている間に(彼女は私を愛していた)
She said like it would never end
永遠に続くかのように言っていた
Tried to keep me any way she can (She was wantin’ me)
どんな手を使っても私を引き止めようとした(彼女は私を求めていた)
She’d lied to you, lied to me
彼女はあなたにも私にも嘘をついていた
‘Cause she got a family, family, yeah
だって彼女には家族がいるから
[Post-Chorus]
Woah-oh-oh, no
ウォウ・オー・オー、ノー
Alright
アルライト
Oh, I’m in love, love
ああ、恋に落ちてしまった
[Verse 3]
I didn’t know she was already spoken for10spoken for
[熟語]「すでに相手がいる」「既約者である」。人についていう場合は「パートナーがいる」「既婚者である」という意味。
彼女にはすでに相手がいるとは知らなかった
‘Cause I’m not that kind of man
なぜなら私はそういう男じゃないから
Swear that I would’ve11would’ve
[短縮形]”would have” の短縮形。”I would’ve never looked” = 「決して彼女を見ることもなかっただろう」という反事実の仮定。 never looked her way
もし知っていたら絶対に彼女に目を向けなかったと誓う
Now I feel so much shame
今はとても恥ずかしい気持ちだ
And all things have to change
そして全ては変わらなければならない
You should know that I’m holdin’ her to blame12holdin’ her to blame
[熟語]”hold someone to blame” = 「〜を責める」「〜のせいにする」。責任を相手に帰すること。
私が彼女を責めているとあなたも知るべきだ
[Chorus]
She said she didn’t have no man
彼女は男がいないと言った
Raised the kids the very best she can (Holdin’ her to blame)
できる限り精一杯子どもたちを育てながら(彼女を責めている)
She told me she was all alone
ひとりきりだと言っていた
Said at home, she didn’t have no phone (Holdin’ her to blame)
家には電話もないと言っていた(彼女を責めている)
She said just to give her a page
ポケベルに連絡してと言った
Fifty-nine was the code she gave (Holdin’ her to blame)
59が彼女の教えてくれたコードだった(彼女を責めている)
She’d lied to you, lied to me
彼女はあなたにも私にも嘘をついていた
‘Cause she was lovin’ me, lovin’ me, yeah (Holdin’ her to blame)
だって彼女は私を愛していたから(彼女を責めている)
She tried to live a double life
彼女は二重生活を送ろうとした
Loving me while she was still your wife (Holdin’ her to blame)
あなたの妻でいながら私を愛した(彼女を責めている)
She thought that loving me was cool
私を愛することは問題ないと思っていた
With you at work and the kids at school (Holdin’ her to blame)
あなたが仕事に行き、子どもたちが学校に行っている間に(彼女を責めている)
She said like it would never end
永遠に続くかのように言っていた
Tried to keep me any way she can (Holdin’ her to blame)
どんな手を使っても私を引き止めようとした(彼女を責めている)
She’d lied to you, lied to me
彼女はあなたにも私にも嘘をついていた
‘Cause she got a family, family, yeah
だって彼女には家族がいるから
[Outro]
She said she didn’t have no man (Ah, ah)
彼女は男がいないと言った(アー、アー)
Raised the kids the very best she can (Look, she’s lovin’ me)
できる限り精一杯子どもたちを育てながら(ほら、彼女は私を愛してる)
She told me she was all alone
ひとりきりだと言っていた
Said at home, she didn’t have no phone (She was lovin’ me)
家には電話もないと言っていた(彼女は私を愛していた)
She said just to give her a page
ポケベルに連絡してと言った
Fifty-nine was the code she gave (She’s with me)
59が彼女の教えてくれたコードだった(彼女は私と一緒にいる)
She’d lied to you, lied to me
彼女はあなたにも私にも嘘をついていた
‘Cause she was lovin’ me, lovin’ me, yeah (Look who’s lovin’ me)
だって彼女は私を愛していたから(誰が私を愛しているか見てよ)
She tried to live a double life
彼女は二重生活を送ろうとした
Lovin’ me while she was still your wife (She was wantin’ me)
あなたの妻でいながら私を愛した(彼女は私を求めていた)
She thought that lovin’ me was cool
私を愛することは問題ないと思っていた
With you at work and the kids at school (She was lovin’ me)
あなたが仕事に行き、子どもたちが学校に行っている間に(彼女は私を愛していた)
She said like it would never end
永遠に続くかのように言っていた
Tried to keep me any way she can (She was wantin’ me)
どんな手を使っても私を引き止めようとした(彼女は私を求めていた)
She’d lied to you, lied to me
彼女はあなたにも私にも嘘をついていた
‘Cause she got a family, family, yeah
だって彼女には家族がいるから
Writer(s): Cory Rooney
以上です、いかがでしたでしょうか!
以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!
よくある質問
「Chicago」はどんな曲ですか?
マイケル・ジャクソンが生前の1990年代に録音し、没後にリリースされたアルバム『Xscape』(2014年)に収録された楽曲です。シカゴへの旅の途中で出会った女性と恋に落ちたものの、実は彼女には夫と子どもがいたことが判明する——知らなかったと訴える男性の後悔と怒りを描いたR&Bナンバーです。
「give her a page」はどういう意味ですか?
「ポケベル(pager)でメッセージを送る」という意味です。1990年代はスマートフォンがなく、「ポケベル」と呼ばれる小型無線通信機器が普及していました。相手のポケベルに番号などのコードを送ることで連絡を取り合っていたため、「give her a page(ポケベルに連絡して)」と表現しています。
「spoken for」はどういう意味ですか?
「すでに相手がいる」「既婚者である」という意味の熟語表現です。直訳すると「すでに誰かのために言葉が交わされた」というイメージで、誰かに予約・確保された状態を指します。歌詞では「知らなかった、彼女にはすでに相手がいたなんて」という後悔の文脈で使われています。
「holdin’ her to blame」はどういう意味ですか?
「彼女を責めている」「彼女のせいにしている」という意味の表現です。”hold someone to blame” は「責任を誰かに帰する」ことを意味します。騙されたことを自分の非ではなく、嘘をついた女性の責任だと訴えるサビの繰り返しが、主人公の怒りと不満を強調しています。
関連リンク
Chicago – Michael Jackson (YouTube)
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