【歌詞和訳】Ghetto Love Story – BabyChiefDoit

今回の曲のタイトルは、「Ghetto Love Story」です。直訳すると、「ゲットーのラブ・ストーリー」です。

BabyChiefDoitは、アメリカ・ジョージア州アトランタ出身のラッパー・シンガーです。メロディックなトラップ・サウンドを基調とし、ストリートでの実体験を感情豊かに綴るリリシストとして知られています。「Ghetto Love Story」は、ソングライターのCharley Cooksとの共同制作による楽曲で、過酷な環境の中に芽生えた純粋な愛を描いたナンバーです。ストリートの現実と真摯なロマンスを絡め合わせたテーマが特徴的で、メロディックなフロウと感傷的なリリックがリスナーの心に響き、SNSを中心に幅広い層へと広まりました。

【直訳のポイント】タイトルの “Ghetto”(ゲットー)は、人種・民族的に隔離された貧困地区を指す言葉です。単なる「スラム」とは異なるニュアンスがあるため、この和訳ではカタカナ表記「ゲットー」をそのまま使用しています。

細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。

※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。

以下、和訳です。


Ghetto Love Story – BabyChiefDoit

.

[Intro]
Uh-uh-uh, okay-okay-okay, let’s do it (I just wanna dance, I just wanna dance)
ウー、オーケー、やろうぜ(ただ踊りたい、ただ踊りたい)

Slatt1Slatt
[名・俗語]「Slime Love All The Time」の頭字語。Young Thugらが広めたYSL系スラングで、仲間への連帯・挨拶・自己紹介として使われる。
, niggas know what the fuck going on

スラット、みんなわかってるだろ、何が起きてるか

I say (Get groovy2groovy
[形・俗語]1960年代のジャズ・ソウル由来の言葉で「グルーヴに乗っている、ノリノリな」という意味。現代ヒップホップでは「解放されて盛り上がれ」というニュアンスで使われる。
, get groovy)

俺が言う(ノリノリになれ、ノリノリになれ)


[Verse 1]
Let me tell you about my ghetto3ghetto
[形・俗語]「ゲットー(貧困地区)」を形容詞的に使い、都市部の黒人コミュニティの文化・生活様式に根ざした様子を指すAAVE由来の表現。
lover, a mother of two and she got five brothers

俺のゲットーの恋人について話そう、二人の子持ちで兄弟が五人いる女だ

Like no other4like no other
[慣用句]「他に類を見ない・唯一無二」という意味のイディオム。
, you can smell her coming ‘cause she smell like cinnamon and cocoa butter5cocoa butter
[名]カカオバター配合の保湿ローション。アフリカ系アメリカ人コミュニティで日常的に使われる肌ケア製品として文化的な意味合いを持つ。

他に類を見ない存在で、彼女が近づくと匂いでわかる——シナモンとコカバターの香りがするから

She got a man and that shit a bummer6bummer
[名・俗語]がっかりすること、残念な状況。

彼女には彼氏がいて、それが残念でたまらない

Her and her best friend, Dumb and Dumber7Dumb and Dumber
[固有名詞]1994年公開のアメリカのコメディ映画のタイトル。ここでは「バカとさらにバカ」という意味で二人の無鉄砲ぶりを揶揄している。

彼女と親友のコンビ、まるでバカとさらにバカ

Always out gettin’ drunk and drunker
いつも出かけてはどんどん酔っ払っていく

They say they outside8outside
[副・AAVE俗語]文字通り「外にいる」ではなく、夜遊びやパーティーを楽しむ生活を送っていることを指すAAVEスラング。
for the summer

今年の夏はずっと遊び回ると言っている

I caught her walkin’ out the club, I tried to say, “What’s up”
クラブから出てくる彼女を見かけて、声をかけようとした

She seen my face before, she think I’m tryna set her up9set her up
[句動詞]「罠にかける・騙す」という意味のイディオム。

俺の顔を知っていて、罠にはめようとしていると思ったようだ

She said she had a man and my ass to get the fuck10get the fuck (out)
[俗・命令句]「(とっとと)失せろ」という意味の粗野な表現。韻律上”out”が省略されている。

彼氏がいるからとっとと失せろ、と言われた

But I’ll be damned11I’ll be damned
[慣用句]直訳「地獄に落ちても構わない」→「〜なんてあり得ない・絶対にそうはならない」という強い拒否・決意を表す表現。
if I get turned down, baby, I’m not lettin’ up12lettin’ up
[句動詞]「諦める・力を緩める」という意味。

でも振られてたまるか、ベイビー、諦めるつもりはない





[Chorus]
Baby, baby, I just wanna dance, I just wanna dance
ベイビー、ベイビー、ただ踊りたいだけ、ただ踊りたいだけ

Baby, I won’t tell on13tell on
[句動詞]「〜のことを誰かに告げ口する・密告する」という意味のイディオム。”tell”単体では伝わらないニュアンス。
you

ベイビー、あなたのことは誰にも言わない

I won’t tell on14tell on
[句動詞]「〜のことを誰かに告げ口する・密告する」という意味のイディオム。”tell”単体では伝わらないニュアンス。
you, I just wanna dance

あなたのことは言わない、ただ踊りたいだけ


[Verse 2]
Lil baby, I’m fly15fly
[形・俗語]本来「飛ぶ」→ AAVEで「カッコいい・魅力的」を意味するスラング。
, you fly as fuck

リル・ベイビー、俺はイケてる、お前もマジでイケてる

We fly together, we might just glide
ふたりで飛んで、そのまま滑り続けるだけかもな

Just do not deny it, it might be the best thing you ever had if you try it
否定するな、試してみたら今まで経験した中で最高のものになるかもしれない

And she said, “Fine”, her nerves bad16nerves bad
[句・AAVE]「神経が悪い」→ 緊張している・気が立っているを意味するAAVE表現。
now she tryna get high

彼女は「いいわ」と言った、気が立っていてハイになろうとしている

She said if her man find out, just like my song, everybody gon’ die
彼女は言った、彼氏にバレたら俺の曲みたいにみんな死ぬことになるって

I gave her the bone17bone
[名・俗語]文字通りは「骨」→ 性的行為を指すAAVEスラング。
and sent her home

俺は彼女を抱いて家に帰らせた

I’m young, her boyfriend overgrown18overgrown
[形]本来「育ちすぎた」→ ここでは年を取りすぎた・時代遅れになった男を指す比喩。

俺は若い、彼氏は年取りすぎだ

She in his face, she feelin’ bad because a YN19YN
[略・俗語]”Young Nigga”の略。ラッパーが自分自身を指す際のAAVEスラング。
took her soul

彼女は彼の目の前にいるが、YNに魂を奪われた罪悪感で胸が痛い

And she a lil slow20slow
[形・俗語]「遅い」→ AAVEで「頭が回らない・抜けている」を意味するスラング。
, she gave him access to her phone

彼女はちょっと抜けていて、彼氏に携帯を見られてしまった

Her ass got beat21ass got beat
[句・AAVE]”ass”はAAVEで再帰的強調の働きをする。「彼女はぶん殴られた」を意味する。
now word on the street22word on the street
[慣用句]「街での噂」→「巷の噂では」を意味するイディオム。
, that nigga tryna get me gone23get me gone
[句・AAVE]「俺をいなくさせる」→「俺を消す・殺す」を意味するAAVEスラング。

彼女はぶん殴られて、今街で噂が流れてる、あいつが俺を消そうとしてるって





[Chorus]
Baby, baby, I just wanna dance, I just wanna dance
ベイビー、ただ踊りたいだけ、踊りたいだけ

Baby, I won’t tell on24tell on
[句動詞]「~のことを告げ口する・チクる」の意。単に「話す」ではなく、人の秘密や悪事を第三者に密告するイディオム。
you

ベイビー、あなたのことは誰にも言わない

I won’t tell on you, I just wanna dance
誰にも言わない、ただ踊りたいだけ


[Bridge]
I just wanna dance, I just wanna dance, I just wanna—
ただ踊りたい、ただ踊りたい、ただ——


[Verse 3]
Uh, woman, I just wanna dance
ああ、君と踊りたいだけさ

I understand that you got a boo25boo
[名・俗語]AAVE由来の俗語。「彼氏・彼女・恋人」を指す愛称表現。
, but I can’t get jiggy26get jiggy
[句・俗語]「ノる・楽しむ」が転じて「〜に乗り気になる・納得する」の意。ここでは「友達のままでいることに満足できない」というニュアンス。
with being friends

君に彼氏がいるのはわかってる、でも友達のままじゃ納得できない

Plus folks ass27folks ass
[名・AAVE]「あいつ・そいつ」を指す侮蔑的な三人称表現。ここでは彼氏を指している。
can’t do what I can

それにあいつには俺みたいなことはできない

We go together28go together
[句動詞]「一緒に行く」ではなく「相性が合う・お似合いである」の意のイディオム。
like pots and pans

俺たちは鍋とフライパンみたいにぴったりだ

Y’all go together like water and sand
あいつらは水と砂みたいに合わない

That shit don’t match if you get what I’m saying
意味わかるだろ、全然合ってないんだよ

Girl, you hot, you need a fan29fan
[名]「扇風機」と「熱烈な支持者・ファン」の掛け言葉。直前のhot(「暑い」=「魅力的」)と合わせた二重の意味のウィットになっている。

ねえ、君は最高にセクシーだ、ファンが必要だろ

You got problems? We gon’ solve ‘em
悩みがあるの?俺たちが解決してやる

Drop them drawers30drawers
[名・俗語]「引き出し」ではなく「下着・ズボン」を指す俗語。「Drop them drawers」で性的な意味合いで「脱げ」を意味する。
, don’t do no talking

脱げよ、何も言わなくていい

Your boyfriend been stalkin’ you so I’m gon’ pick up31pick up
[句動詞]ここでは「電話に出る」の意。彼氏からの着信にも堂々と応答するというニュアンス。
when he calling

彼氏がストーキングしてるんだろ、だから電話が来ても出てやるよ

Baby, I’m falling for you32falling for you
[句動詞]「落ちる」→ 誰かに恋に落ちるという意味のイディオム。

ベイビー、あなたに恋してる

I’m young and ready, and I’m going
若くて準備万端、さあ行くよ

Baby, I’m falling for you33falling for you
[句動詞]「落ちる」→ 誰かに恋に落ちるという意味のイディオム。

ベイビー、あなたに恋してる

I think about you every morning
毎朝あなたのことを想う





[Chorus]
Baby, baby, I just wanna dance, I just wanna dance
ベイビー、ベイビー、ただ踊りたいだけ、踊りたいだけ

Baby, I won’t tell on34tell on
[句動詞]「〜のことを誰かに告げ口する・密告する」という意味のイディオム。「tell」単独(話す・伝える)とは意味が異なる。
you

ベイビー、あなたのことは誰にも言わない

I won’t tell on you, I just wanna dance
誰にも言わない、ただ踊りたいだけ


[Bridge]
I just wanna dance, I just wanna dance, I just wanna—
ただ踊りたい、ただ踊りたい、ただ——



Writer(s): BabyChiefDoit, Charley Cooks

.

以上です、いかがでしたでしょうか!

以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!

.


.

よくある質問

「Ghetto Love Story」はどんな曲ですか?

「Ghetto Love Story」は、アトランタ出身のラッパー・BabyChiefDoitによるトラップ曲で、厳しい都市の環境(”ghetto”)を舞台に育まれるリアルな愛と絆をテーマにしています。リリース後はSpotifyやApple Musicなどのストリーミングプラットフォームでアトランタ・トラップファンの間を中心に着実に再生数を伸ばし、彼の代表曲のひとつとして認知されるようになりました。歌詞には愛情表現だけでなく、ストリートで生きる者の誇りや仲間への忠誠心も色濃く反映されています。

「Slatt」はどういう意味ですか?

「Slatt」は Slime Love All the Time(スライム・ラブ・オール・ザ・タイム)の頭文字をとった言葉で、アトランタのラッパー・Young ThugとそのレーベルYSL(Young Stoner Life)が広めたスラングです。「slime(スライム)」は仲間や信頼できる友人を指す愛称で、「Slatt」はその仲間への愛情や忠誠心を示す挨拶・合言葉として使われます。日本語で近いニュアンスを表すなら「俺たちはいつでも仲間だ」という感覚に近いでしょう。

「groovy」はどういう意味ですか?

「groovy」はもともと1960〜70年代のソウルやファンクの時代に「最高!」「いい感じ!」という意味で使われていた言葉ですが、現代のヒップホップでは少しニュアンスが変わり、「気分が乗っている」「余裕でスムーズにこなしている」「雰囲気がいい」といった状態を表します。BabyChiefDoitがこの言葉を使うときは、焦らず自分のペースで堂々と振る舞うクールな自信を表現しており、日本語の「ノリノリ」や「絶好調」に近いイメージです。

「ghetto」はどういう意味ですか?

「ghetto」はもともと、経済的・社会的な不平等によってマイノリティが集住させられた都市の低所得地区を指す言葉です。歴史的には差別や貧困と結びついた重いニュアンスがありましたが、ヒップホップ文化の中ではその出身地に対する誇りと真実性(オーセンティシティ)を示す言葉として再解釈されてきました。この曲でBabyChiefDoitが「Ghetto Love Story」と歌うとき、それは華やかでも飾りのない、ストリートで生まれた本物の愛の物語だという宣言でもあるのです。

.

関連リンク

Ghetto Love Story – BabyChiefDoit (Official Video)

.

他の曲も和訳しています。よろしければどうぞ!

【歌詞和訳】Chicken Fried – Zac Brown Band
【歌詞和訳】American Kids – Kenny Chesney
【歌詞和訳】Made In America – Toby Keith
【歌詞和訳】Morning Dew (Donk) – Beyonce
【歌詞和訳】Summertime – Kenny Chesney