今回の曲のタイトルは、「Something To Lose」です。直訳すると、「失うべき何か」です。ただ何かを「失う」というだけでなく、それが「守る価値のあるもの」「大切に抱えてきたもの」というニュアンスを含んでいるのが、このタイトルの奥深いところです。曲を聴き進めるうちに、そのタイトルの意味がじわりと染み込んでくる一曲です。
「Something To Lose」は、シンガーソングライターのSTELLA LEFTYと、伝説的ヒップホップ・グループDe La SoulのメンバーとしてMaseoの名でも知られるVincent Masonによるコラボレーション作品です。Jon Decious、Grace Enger、Nashville出身の実力派ソングライターLuke Dick、そしてSTELLA LEFTY本人の4人が共同で書き下ろしたこの楽曲は、インディー・フォークの温かみとソウル・ヒップホップのグルーヴが自然に溶け合う、ジャンルを超えたサウンドが特徴的です。歌詞の核にあるのは、何かを失う恐れ、そしてそれでも前へ進もうとする人間の感情のせめぎ合いです。
【直訳のポイント】「lose」には「失う」と「なくす」の二通りの訳があります。「Something To Lose」の場合、「守るべき大切なもの」というニュアンスが含まれるため、ここでは「失うもの」と訳しました。
細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。
※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。
以下、和訳です。
Something To Lose – STELLA LEFTY & Vincent Mason
[Verse 1: Stella Lefty]
I can’t lie, I was born this way
嘘はつけない、私はこうして生まれてきた
Stubborn girl with a heart untamed
頑固な女の子、飼いならされない心を持って
If you’re askin’
もし聞いてくれるなら
Askin’ ‘bout me
私のことを
But there I was, out of place1out of place
[イディオム]「場所から外れた」→「場違いな、自分がいるべき場所にいない」という疎外感を表すイディオム。
でも私はそこにいた、場違いで
2 a.m. in a southern state
南部の州で、夜中の2時
When you found me
あなたが見つけてくれた時
When you found me
あなたが見つけてくれた時
[Chorus: Stella Lefty]
Oh, I was a wild horse built for runnin’
ああ、私は走るために造られた野生の馬だった
Didn’t see2see ~ coming
[句動詞]「~が来るのを見る」→「~を予期する・予測する」という意味のイディオム。 those blue eyes comin’
あの青い瞳が来るとは思いもしなかった
This was never supposed to be nothin’ but a little somethin’ to do
ただのちょっとした暇つぶしのつもりだったのに
I got good at3get good at
[句動詞]「~が上手になる」が字義だが、ここでは「孤独でいることに慣れる・折り合いをつける」というニュアンス。 bein’ lonely ‘til you showed me I was better with you
あなたが教えてくれるまで、孤独でいることに慣れきっていた — あなたといる方がずっとよかったと
Now I got somethin’ to lose, lose
今は失うものができた、失うものが
[Post-Chorus: Stella Lefty & Vincent Mason]
Now I got somethin’
今、俺には何かがある
[Verse 2: Vincent Mason]
That keeps me up4keep up
[句動詞]「起きたままにさせる」→「(夜)眠れなくさせる」という意味のイディオム。, drives me wild5drive wild
[句動詞・慣用表現]「野生にさせる」→「夢中にさせる・狂おしいほど惹きつける」という意味。
それが私を眠れなくさせ、狂おしいほど夢中にさせる
Just one touch makes me smile
ほんの一度触れるだけで、笑顔になれる
The whole day
一日中
The whole day
一日中
It wasn’t love I was trying to find
探し求めていたのは、恋なんかじゃなかった
But I feel it every time
でも、あなたといるたびに感じてしまう
When you hold me
あなたが私を抱きしめてくれるとき
When you hold me
あなたが私を抱きしめてくれるとき
[Chorus: Stella Lefty & Vincent Mason, Stella Lefty]
Oh, I was a wild horse built for runnin’
ああ、私は走るために生まれた野生の馬だった
Didn’t see those blue eyes comin’6comin’
[句動詞]「see ~ coming」で「〜を予期する・予測する」の意。否定形で「まったく思いもよらなかった」というイディオム。
あの青い瞳が訪れるとは思いもしなかった
This was never supposed to be nothin’7nothin’
[二重否定・AAVE]「never ~ nothin’」はAAVEの二重否定表現で、標準英語の「never anything but」に相当し、「ただ〜にすぎないはずだった」という肯定の意味になる。 but a little somethin’ to do
これはただの暇つぶし程度のはずだったのに
I got good at bein’ lonely ‘til you showed me I was better with you
あなたといる方が幸せだと気づかせてくれるまで、孤独に慣れきっていた
Now I got somethin’ to lose
今は失いたくないものができた
[Bridge: Stella Lefty & Vincent Mason]
My fear of falling’s8falling’s
[短縮形]「falling is」の短縮形。”‘s” は所有格ではなく be動詞の省略。 gone
落ちることへの恐れが消えた
I never stayed this long
こんなに長くいたことはなかった
But I want to with you
でも、あなたとならいたい
[Chorus: Stella Lefty, Stella Lefty & Vincent Mason]
‘Cause I was a wild horse built for9built for
[句動詞]「〜のために作られた」→「〜向きだ・〜が天職だ」という意味のイディオム。 runnin’
だって私は走るために生まれついた、野生の馬だったから
Didn’t see those blue eyes comin’10see ~ coming
[イディオム]「〜が来るのを見る」ではなく「〜を予期する・予感する」という意味のイディオム。
あの青い瞳が現れるなんて、思いもしなかった
This was never supposed to be nothin’11nothin’
[名・AAVE二重否定]否定文中で用いる語法。「never ~ nothin’ but」=「ただ〜以上のものになるはずがなかった」(標準英語: never anything but)。 but a little somethin’ to do
これはただの暇つぶし以上のものになるはずじゃなかった
I was a wild horse built for12built for
[句動詞]「〜のために作られた」→「〜向きだ・〜が天職だ」という意味のイディオム。 runnin’
私は走るために生まれついた、野生の馬だった
Didn’t see those blue eyes comin’13see ~ coming
[イディオム]「〜が来るのを見る」ではなく「〜を予期する・予感する」という意味のイディオム。
あの青い瞳が現れるなんて、思いもしなかった
This was never supposed to be nothin’14nothin’
[名・AAVE二重否定]否定文中で用いる語法。「never ~ nothin’ but」=「ただ〜以上のものになるはずがなかった」(標準英語: never anything but)。 but a little somethin’ to do
これはただの暇つぶし以上のものになるはずじゃなかった
I got good at bein’ lonely ‘til you showed me I was better with you
あなたが一緒にいた方がいいと気づかせてくれるまで、孤独でいることが得意になっていた
Now I got somethin’ to lose, lose
今は、失うものができてしまった
[Outro: Stella Lefty]
Now I got somethin’ to lose
今や、失うものができた
Writer(s): Jon Decious, Grace Enger, Luke Dick, STELLA LEFTY
以上です、いかがでしたでしょうか!
以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!
よくある質問
「Something To Lose」はどんな曲ですか?
STELLA LEFTYとVincent Masonによるコラボレーション楽曲で、「失うものがある」という感情の重さと脆さを、メロウなR&B/ポップサウンドに乗せて表現したミドルテンポのナンバーです。2人のボーカルが繊細に絡み合う構成が特徴的で、リリース後はSpotifyやApple Musicを中心にじわじわとストリーム数を伸ばし、SNS上でも「歌詞が刺さる」と共感の声が相次ぎました。感情的なリリックの深さが評価され、洋楽好きの間でも口コミで広がっている注目作です。
「out of place」はどういう意味ですか?
直訳すると「場違いな」「居心地が悪い」という感覚を表すフレーズです。自分だけ周りと浮いているような、どこにもしっくりこないあの感じ、と言えばイメージしやすいでしょうか。この曲では、大切な関係の中でさえ自分の居場所を見つけられない孤独感を表現するために使われており、そのリアルな描写が多くのリスナーの心に響いています。
「get good at」はどういう意味ですか?
「〜が上手くなる」「〜に慣れる・熟達する」という意味の口語表現です。ポイントは「努力や経験を経て上達していく」というニュアンスが含まれている点。この曲の文脈では、傷つくことや別れに「慣れていく」自分への皮肉と悲しさが込められており、シンプルな表現なのに胸が痛くなる一節になっています。
「keep up」はどういう意味ですか?
「ついていく」「遅れずに続ける」「維持する」など、文脈によって幅広く使われる便利なフレーズです。この曲では、変わっていく相手や関係のペースに「ついていけない」という焦りと諦めが重なるシーンで登場します。「keep up with you」のような形で使うと「あなたに追いつき続ける」という意味になり、愛しているのに距離が開いていく切なさをさりげなく表現しています。
関連リンク
Something To Lose – STELLA LEFTY & Vincent Mason (Official Video)
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