今回の曲のタイトルは、「Complicated」です。直訳すると、「複雑」です。
「Complicated」は、カナダ出身のシンガーソングライター、アヴリル・ラヴィーンが2002年にリリースしたデビューアルバム『Let Go』からの1stシングルです。リリース後、アメリカのBillboard Hot 100では最高2位を記録し、カナダやオーストラリアでは1位を獲得。グラミー賞でも「Song of the Year」と「Best Female Pop Vocal Performance」の2部門にノミネートされた、彼女の代表曲です。プロデューサーチーム「The Matrix」(グレアム・エドワーズ、ローレン・クリスティ、スコット・スポック)とアヴリル本人による共同制作で、ポップロック・ポップパンクのサウンドに乗せて、周囲に合わせて素の自分を見せない相手への苛立ちと、ありのままでいてほしいという願いを率直に歌っています。
【直訳のポイント】タイトルでもある「Complicated」は「複雑な」という意味ですが、歌詞の文脈では「ややこしい」や「面倒くさい」といったニュアンスが強く、この訳ではそのニュアンスを大切にしました。
細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。
※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。
以下、和訳です。
Complicated – Avril Lavigne
[Intro]
Uh-huh, life’s like this
ふんふん、人生ってこんなもの
Uh-huh, uh-huh
ふんふん、そうそう
That’s the way it is (Ooh, la-la-la-la-la)
それが現実さ(ウー、ラ・ラ・ラ・ラ・ラ)
‘Cause life’s like this
だって、人生ってそういうものだから
Uh-huh, uh-huh (Ooh, la-la-la-la-la)
ふんふん、そうそう(ウー、ラ・ラ・ラ・ラ・ラ)
That’s the way it is
それが現実さ
[Verse 1]
Chill out1Chill out
[句・俗語]「冷える」→「落ち着く・頭を冷やす」という意味のスラング。, whatcha yellin’ for?
落ち着いてよ、何でそんなに怒鳴ってるの?
Lay back, it’s all been done before
気楽にして、こんなことは前にも全部あったことだから
And if you could only let it be2let it be
[句動詞]「それをそのままにしておく・干渉しない」という意味のイディオム。
もし君がただそのままにしておけたなら
You will see
きっとわかるはず
I like you the way you are
今のままの君が好き
When we’re drivin’ in your car
君の車でドライブしてるとき
And you’re talkin’ to me
君が私に話しかけてきて
One-on-one3One-on-one
[形・副]「一対一で・ふたりきりで」という意味。ここでは親密な二人だけの状況を指す。, but you become
ふたりきりなのに、でも君は
[Pre-Chorus]
Somebody else ‘round everyone else
みんなの前では別人になってる
You’re watchin’ your back4watch your back
[句動詞・イディオム]「自分の背後を見張る」→ 常に周囲の脅威や裏切りに備えて警戒しているという慣用表現。 like you can’t relax
まるでリラックスできないみたいに、常に周りを気にしてる
You’re tryna be cool
かっこよく見せようとしてる
You look like a fool to me, tell me
私にはバカみたいに見えるよ、ねえ
[Chorus]
Why’d you have to go and make5go and make
[句動詞]「わざわざ〜する」を意味する強調構文。go and+動詞で、話者の不満や呆れを伴う行為を示す。 things so complicated?
なぜわざわざ、物事をこんなに複雑にしなきゃいけないの?
I see the way you’re
あなたがどんな風に
Actin’ like you’re somebody else, gets me frustrated
まるで別人のように振る舞っているか、見えているよ——もどかしくてたまらない
Life’s like this, you
人生ってそういうものよ
You fall, and you crawl, and you break
転んで、這って、打ちのめされて
And you take what you get and you turn it into
与えられたものを受け取って、それを変えていく
Honesty, and promise me, I’m never gonna find you fake it6fake it
[動・俗語]「本心を隠して演じる・偽る」という意味のイディオム。fake は形容詞・名詞としても使われるが、ここでは動詞として「嘘をつく・取り繕う」を意味する。
誠実さに。約束して——あなたが偽っているところなんて、絶対に見たくない
No, no, no
ノー、ノー、ノー
[Verse 2]
You come over7come over
[句動詞]「越えてくる」ではなく「(誰かの家に)立ち寄る・訪ねてくる」を意味するイディオム。 unannounced
知らせもなく突然やって来る
Dressed up like you’re somethin’ else8somethin’ else
[口語・イディオム]「何か別のもの」が原義だが、「並外れた存在・特別なもの」を意味する口語表現。
まるで特別な存在であるかのように着飾って
Where you are ain’t where it’s at9where it’s at
[口語・イディオム]「本当に重要な場所・本物の場所・旬のいる場所」を意味するスラング。
お前がいる場所は、本物とは程遠い
You see, you’re makin’ me
そう、あなたは私を
Laugh out when you strike10strike
[動]「打つ・叩く」が原義だが、ここでは「(ポーズを)きめる・とる」の意。 your pose
そのポーズを決めるたびに笑わせる
Take off all your preppy11preppy
[形・文化語]米国の名門予備校(prep school)文化に由来するスタイル。清潔感があり保守的な、いわゆる「お坊ちゃま・お嬢様」風の服装を指す。 clothes
プレッピーな服を全部脱いで
You know, you’re not foolin’ anyone when you become
ねえ、そうなったって誰も騙せやしない
[Pre-Chorus]
Somebody else12somebody else
[句・比喩]直訳「別の誰か」→ここでは「本来の自分とは違う人格・仮面をかぶった姿」を指す慣用的な使い方。 ‘round everyone else
みんなの前では別人になってる
You’re watchin’ your back13watchin’ your back
[句動詞・慣用]直訳「自分の背後を見張る」→「周囲の脅威に警戒し続けている」という英語の慣用表現。 like you can’t relax
まるでリラックスもできないみたいに、いつも周りに目を光らせてる
You’re tryna be cool
カッコよく見せようとしてるけど
You look like a fool to me, tell me
私には馬鹿みたいに見えるよ、ねえ教えてよ
[Chorus]
Why’d you have to go and make14go and make
[句動詞・口語]「go and+動詞」で「わざわざ〜する」という苛立ちや呆れのニュアンスを加えるイディオム。 things so complicated?
なんでわざわざ物事をこんなにも複雑にしなきゃいけないの?
I see the way you’re
あなたのやり方が見えてる
Actin’ like you’re somebody else, gets me frustrated
まるで別人みたいに振る舞って、もううんざりする
Life’s like this, you
人生ってこういうものよ
You fall, and you crawl, and you break
転んで、這いつくばって、壊れて
And you take what you get and you turn it into
与えられたものを受け取って、それを変えていく
Honesty, and promise me, I’m never gonna find you fake it15fake it
[句動詞・イディオム]「本当の自分を隠して取り繕う・嘘の姿を演じる」こと。
誠実さへと。約束して、あなたが偽りを演じるところを絶対に見たくない
No, no, no (No)
ノー、ノー、ノー(ノー)
[Refrain]
No (No, no, no)
ノー(ノー、ノー、ノー)
No (No, no, no)
ノー(ノー、ノー、ノー)
No (No, no, no), no
ノー(ノー、ノー、ノー)、ノー
[Bridge]
Chill out16Chill out
[句動詞・スラング]「冷やせ」→「落ち着け・リラックスしろ」の意味に転じたイディオム。, whatcha yellin’ for?
落ち着いてよ、なんでそんなに怒鳴ってるの?
Lay back, it’s all been done before
リラックスして、こんなことはもう全部経験済みなんだから
And if you could only let it be17let it be
[句動詞]「そのままにしておく・ありのままにする」という意味のイディオム。
ただありのままにしておけるなら
You will see
きっとわかるから
[Pre-Chorus]
Somebody else ‘round everyone else
みんなの前では別の誰かを演じてる
You’re watchin’ your back18watchin’ your back
[句動詞・イディオム]「背中を見張る」→ 周囲の目や批判を絶えず気にして警戒している状態を表すイディオム。 like you can’t relax
くつろげないみたいに、ずっと周りを気にしてる
You’re tryna be cool
かっこよく見られようとしてる
You look like a fool to me, tell me
私には馬鹿みたいに見えるけど、教えてよ
[Chorus]
Why’d you have to go and make19go and make
[句動詞・口語]「go and ~」は「わざわざ~する」「よりによって~する」という苛立ちや呆れのニュアンスを加える口語表現。 things so complicated?
なんでわざわざ、物事をそんなにこじらせるの?
I see the way you’re
あなたのやり方が見えてる
Actin’ like you’re somebody else, gets me frustrated
別人みたいに振る舞って、もううんざりだよ
Life’s like this, you
人生ってこういうもの、あなたも
You fall, and you crawl, and you break
転んで、這いずって、傷ついて
And you take what you get and you turn it into
手に入れたものを変えていく
Honesty, and promise me, I’m never gonna find you fake it20fake it
[句動詞]「嘘をつく・偽りの自分を演じる」こと。「find you fake it」で「あなたが偽っているところを見てしまう」の意。
誠実さに。だから約束して、あなたが嘘をついてるところなんて見たくない
No, no
いや、そんなのいや
Why’d you have to go and make things so complicated? (Ayy-yay)
なんでわざわざ、物事をそんなにこじらせるの?(エイ・ヤイ)
I see the way you’re
あなたのやり方が見えてる
Actin’ like you’re somebody else, gets me frustrated
別の誰かのように振る舞って、私をうんざりさせる
Life’s like this, you
人生ってそういうもの、あなたも
You fall, and you crawl, and you break
転んで、這いつくばって、傷ついて
And you take what you get21take what you get
[句動詞・慣用句]「得たものを受け取る」→ 与えられた状況をそのまま受け入れ、あるものでやっていくことを表すイディオム。 and you turn it into
与えられたものを受け取って、それを変えていくの
Honesty, and promise me, I’m never gonna find you fake it22fake it
[句動詞]fakeを動詞として使い「偽る・本心でないふりをする」の意。itは言動や感情を指す。
誠実さに。約束して、あなたが偽っているところなんて絶対見たくないから
No, no, no
いや、いや、いや
Writer(s): Graham Edwards, Lauren Christy, Scott Spock, Avril Lavigne
以上です、いかがでしたでしょうか!
以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!
よくある質問
「Complicated」はどんな曲ですか?
「Complicated」は、アヴリル・ラヴィーンが2002年にリリースしたデビューアルバム『Let Go』のリードシングルです。映画やドラマとのタイアップはありませんでしたが、そのキャッチーなメロディと共感を呼ぶ歌詞が世界中で話題を集めました。全米ビルボードHot 100で最高2位を記録したほか、オーストラリアやカナダでは1位を獲得し、2002年を代表するポップアンセムとして不動の地位を確立しました。
この曲はどんなテーマを歌っていますか?
この曲はポップパンクおよびポップロックに分類され、10代の恋愛における「本音と建て前」のギャップをテーマにしています。好きな相手が友達の前では別人のように振る舞い、自分らしくいられないことへのもどかしさと苛立ちを、ストレートかつ率直な言葉で表現しています。「なぜ自分をさらけ出せないの?」という普遍的な叫びが多くのティーンエイジャーの心に響き、アヴリルの代名詞的楽曲となりました。
この曲の歌詞で特徴的な英語表現を1つ教えてください。
サビに繰り返し登場する “Why do you have to go and make things so complicated?” という表現が印象的です。ここでの “go and do something” というフレーズは、「わざわざ〜する」「なんで〜するの?」というニュアンスを持つ英語の口語表現で、相手の行動に対する呆れや失望感を強調しています。日本語に訳すと「なんでわざわざそんなにめんどくさくするの?」といった意味合いになり、感情的な苛立ちがよく伝わる言い回しです。
この曲を書いたのは誰ですか?
「Complicated」は、アヴリル・ラヴィーン本人と、プロデューサーチーム「The Matrix」を構成するグレアム・エドワーズ、ローレン・クリスティ、スコット・スポックの4名による共作です。The Matrixは2000年代初頭に活躍した実力派の作詞・作曲・プロデュースチームで、アヴリルのほかにもリンプ・ビズキットやケリー・クラークソンなど多くのアーティストを手がけました。当時まだ16歳だったアヴリルがこのチームと組んだことで、彼女の反骨精神あふれる個性がみごとに楽曲へと昇華されました。
関連リンク
Complicated – Avril Lavigne (Official Video)
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