今回の曲のタイトルは、「Fight Song」です。直訳すると、「闘いの歌」です。
「Fight Song」は、アメリカ・ニューヨーク出身のシンガーソングライター、レイチェル・プラッテンが2015年にリリースした楽曲です。同年7月に発売された2枚目のスタジオアルバム『Wildfire』に収録されており、全米Billboard Hot 100で最高6位を記録するなど、世界的な大ヒットとなりました。ポップジャンルに属するこの曲は、自分を信じ逆境に立ち向かう強さをテーマにしたエンパワーメントアンセムとして広く知られています。
【直訳のポイント】タイトルの「fight」は「戦い」や「闘い」と訳せますが、この曲では「諦めない気持ち」や「立ち向かう強い意志」というニュアンスが込められており、単純な「戦い」という言葉では表しきれない深い意味があります。
細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。
※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。
以下、和訳です。
Fight Song – Rachel Platten
[Verse 1]
Like a small boat
小さなボートのように
On the ocean
大海原に浮かんで
Sending big waves
大きな波を起こし
Into motion1into motion
[熟語]「動き出す・流れを生む」の意。”set ~ in motion”(〜を動かし始める)の形で使われる定型表現。
動き出させるように
Like how a single word
たった一言が
Can make a heart open
心を開かせるように
I might only have one match
一本のマッチしかないかもしれないけれど
But I can make an explosion
それでも爆発を起こすことができる
[Pre-Chorus]
And all those things I didn’t say
言えなかったことがすべて
Were wrecking balls2wrecking balls
[名・比喩]建物を打ち壊すために使う大型の鉄球。ここでは言えなかった言葉が脳内をえぐるように荒れ狂う様の比喩。 inside my brain
頭の中で破壊球のように暴れ回っていた
I will scream them loud tonight
今夜こそ、声の限りに叫ぶ
Can you hear my voice this time?
今度こそ、私の声が届く?
[Chorus]
This is my fight song (Hey)
これが私の闘いの歌(ヘイ)
Take back3take back
[句動詞]「取り返す・取り戻す」を意味するイディオム。人生の主導権を奪い返すニュアンスがある。 my life song (Hey)
人生を取り戻す歌(ヘイ)
Prove I’m alright song (Hey, ha)
自分は大丈夫と証明する歌(ヘイ、ハ)
My power’s turned on (Hey)
私の力に火が灯った(ヘイ)
Starting right now, I’ll be strong (Hey)
今この瞬間から、強くなる(ヘイ)
I’ll play my fight song (Hey)
私の闘いの歌を奏でる(ヘイ)
And I don’t really care if nobody else believes (Ha)
誰も信じてくれなくてもかまわない(ハ)
‘Cause I’ve still got a lot of fight4fight
[名・比喩]ここでは「喧嘩・戦闘」ではなく「闘志・粘り強さ」の意。”have fight left in me” で「まだ諦めていない・気力が残っている」というイディオム。 left in me
だってまだ、私の中にはたくさんの闘う力が残っているから
[Verse 2]
Losing friends and I’m chasing sleep5chasing sleep
[慣用表現]「眠りを追いかける」→ 眠ろうとしても眠りが得られない、不眠・睡眠不足の状態を表すイディオム。
友達を失い、眠りを追い求めている
Everybody’s worried about me
みんなが私のことを心配している
In too deep6in too deep
[イディオム]「深みにはまりすぎ」→ 困難な状況に深く関わりすぎて身動きが取れない状態を指す慣用句。
深みにはまりすぎた
Say I’m in too deep (In too deep)
深みにはまりすぎだと言われる
And it’s been two years, I miss my home (I miss my home)
もう二年が経った、故郷が恋しい
But there’s a fire burning in my bones (In my bones)
でも骨の髄に炎が燃えている
Still believe
それでも信じている
Yeah, I still believe
ああ、それでも信じている
[Pre-Chorus]
And all those things I didn’t say
そして、あの言えなかったすべての言葉
Wrecking balls7Wrecking balls
[名・建設用語]建物を取り壊すために使う巨大な鉄球。ここでは頭の中で激しく暴れ回る感情や言葉の比喩として使われている。 inside my brain
脳内で暴れ回る破壊の鉄球
I will scream them loud tonight
今夜、思い切り叫んでやる
Can you hear my voice this time?
今度こそ、私の声が聞こえる?
[Chorus]
This is my fight song (Hey)
これが私の戦いの歌 (ヘイ)
Take back8take back
[句動詞]「取り戻す」という意味のイディオム。take(取る)+back(戻す)が組み合わさり、失ったものを奪い返すニュアンスを持つ。 my life song (Hey)
人生を取り戻す歌 (ヘイ)
Prove I’m alright song (Hey, ha)
自分は大丈夫だと証明する歌 (ヘイ、ハ)
My power’s turned on9turned on
[句動詞]turn on(スイッチを入れる)の受動形。ここでは「力に火がついた・エネルギーが目覚めた」という比喩的な意味で使われている。 (Hey)
私の力に火がついた (ヘイ)
Starting right now, I’ll be strong (Hey)
今この瞬間から、強くなる (ヘイ)
I’ll play my fight song (Hey)
私の戦いの歌を奏でよう (ヘイ)
And I don’t really care if nobody else believes (Ha)
誰も信じてくれなくてもかまわない (ハ)
‘Cause I’ve still got a lot of fight10fight
[名・慣用]ここでは単なる「戦い」ではなく「闘志・気力」のこと。”have fight left in me” で「まだ戦う力が自分の中に残っている」という慣用表現。 left in me
だってまだ私の中にはたくさんの闘志が残っているから
[Post-Chorus]
A lot of fight left in me
まだまだ闘う力が残っている
[Bridge]
Like a small boat
小さなボートのように
On the ocean
大海原の上を
Sending big waves
大きな波を巻き起こして
Into motion
すべてを動かすように
Like how a single word
たった一言が
Can make a heart open
心を開かせるように
I might only have one match
手元にはマッチが一本きりかもしれない
But I can make an explosion
それでもわたしは爆発を起こせる
[Chorus]
This is my fight song (Hey)
これが私のファイトソングだ(ヘイ)
Take back11take back
[句動詞]「取り戻す・奪還する」を意味するイディオム。失ったものを再び手に入れるニュアンス。 my life song (Hey)
人生を取り戻す歌だ(ヘイ)
Prove I’m alright song (Hey)
自分は大丈夫だと証明する歌だ(ヘイ)
My power’s turned on (Hey)
私の力に火が灯った(ヘイ)
Starting right now, I’ll be strong (I’ll be strong)
今すぐ、強くなる(強くなる)
I’ll play my fight song (Hey)
自分のファイトソングを奏でよう(ヘイ)
And I don’t really care if nobody else believes
たとえ誰も信じてくれなくても、気にしない
‘Cause I’ve still got a lot of fight12fight
[名・慣用句]ここでは「闘い」ではなく「闘志・気力」を指す名詞的用法。”have fight left in me” で「まだ戦い続ける力が残っている」という慣用表現。 left in me
だってまだ、私の中には闘志がたっぷり残っているから
[Outro]
No, I’ve still got a lot of fight13fight
[名・慣用句]「戦い」→ 転じて「闘志・抵抗する気力」を意味する慣用的表現。 left in me
いや、まだまだ闘志は残っている
Writer(s): Dave Bassett, Rachel Platten
以上です、いかがでしたでしょうか!
以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!
よくある質問
「Fight Song」はどんな曲ですか?
「Fight Song」は、アメリカのシンガーソングライター、レイチェル・プラッテンが2015年にリリースしたポップアンセムで、アルバム『Wildfire』に収録されています。全米ビルボードHot 100で最高6位を記録し、Spotifyでは累計20億回を超える再生数を誇る世界的な大ヒット曲です。自己信念と不屈の精神をテーマにした力強い歌詞が多くのリスナーの心を掴み、「エンパワーメント・アンセム(自己肯定の応援歌)」の代名詞として今も広く親しまれています。
タイトルの「Fight Song」には、アメリカ文化ならではの意味があると聞きました。どういうことですか?
鋭い着眼点ですね!アメリカでは「Fight Song(ファイト・ソング)」といえば、大学や高校のスポーツチームが試合前や応援中に全員で歌う「チームの応援歌・チャント」を指すのが一般的です。日本で言えば、甲子園の応援マーチのような存在です。レイチェルはそのイメージをあえて個人の内面に重ね合わせ、「チームではなく、自分自身を鼓舞するための歌」という意味に転換しています。このダブルミーニングこそが、タイトルの最大の妙味と言えるでしょう。
歌詞に出てくる「マッチ一本」や「小さなボート」のたとえは、何を表しているのですか?
これらはどちらも「小さな力が持つ底知れない可能性」を表す比喩表現(メタファー)です。”Like a small boat on the ocean, sending big waves into motion”(大海原の小舟が、大きなうねりを生み出すように)は、か弱く見える存在でも周囲に波紋を広げられるという意味です。同様に “One match can make an explosion”(マッチ一本が爆発を起こせる)は、どれほど小さなきっかけでも、世界を変えるほどのエネルギーを秘めているという力強いメッセージです。日本語の「ちりも積もれば山となる」に近い発想ですが、こちらはより瞬発的で情熱的なニュアンスを持っています。
この曲が2016年のアメリカ大統領選挙で使われたというのは本当ですか?
はい、本当です。ヒラリー・クリントン氏が2016年の大統領選キャンペーンを展開した際、「Fight Song」を公式テーマ曲として採用しました。「諦めずに戦い続ける」というメッセージが、アメリカ初の女性大統領を目指すというクリントン氏のイメージと強く共鳴したためです。選挙集会で繰り返し流れたことで、この曲は単なるポップソングの枠を超え、社会的・政治的なシンボルとしての側面も持つようになりました。音楽が時代のアイコンとなる、アメリカらしい現象と言えますね。
関連リンク
Fight Song – Rachel Platten (Official Video)
他の曲も和訳しています。よろしければどうぞ!
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