今回の曲のタイトルは、「Think As You Drunk」です。直訳すると「あなたが酔っているほど考える」ですが、これは “drunk” と “think” を入れ替えた言葉遊びで、本来の形は “I ain’t as drunk as you think I am”(俺はお前が思うほど酔ってない)です。
Riley Green(ライリー・グリーン)は、アメリカ・アラバマ州ジャクソンビル出身のカントリー・シンガーソングライター。本楽曲はBillboard Hot 100の2026年9月28日付チャートで31位にランクインしています。Toby Keith(トビー・キース)を含む6名の共作で、アウトロにはToby Keithのパートも登場します。酔っ払いが「俺は酔ってない」と言い張るユーモラスなホンキートンク・ナンバーです。
【こだわり解説】サビの “I ain’t as think as you drunk I am” は、酔って言葉がもつれた様子をわざと再現した言い間違いです。多くのサイトでは「お前が思うほど酔ってない」と本来の意味に直して訳されていますが、当ブログではこの言い間違いそのままに語順を保って訳し、注釈で本来の意味を説明しました。言い間違いの面白さを日本語でも感じていただけます。
細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。
※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。
以下、和訳です。
Think As You Drunk – Riley Green
[Intro]
(One, two, a one, two)
(いち、に、そーれ、いち、に)
[Verse 1: Riley Green]
Just who the hell1hell
[間投詞・強調]「地獄」が本来の意味だが、疑問詞の直後に置いて怒りや呆れを強める口語的強調表現。「一体全体」に相当する。 do you think you are?
一体あなたは自分を何様だと思ってるの?
I pay the light bill in this bar
この店の電気代を払ってるのは私よ
Hey, what you mean you’re gonna cut me off2cut me off
[句動詞]「切り離す」→ バーで酔った客へのアルコール提供を打ち切ること。?
ちょっと、もう飲ませてくれないってどういうこと?
Just shut up and give me that beer I bought
黙って、注文したビールを出してちょうだい
I got no idea who took my keys
誰が私の鍵を持っていったか全然わからない
Or who put this lipstick on my cheek
誰が私の頬に口紅をつけたのかも
I know I might come off3come off
[句動詞]「〜のように見える・印象を与える」を意味するイディオム。 whiskey-bent4whiskey-bent
[形・俗語]ウイスキーで泥酔し言動が乱れた状態を指すスラング。
ウイスキーでベロベロに見えるかもしれないとはわかってる
You’re probably thinkin’ I’m three sheets to the wind5three sheets to the wind
[慣用句]帆船の帆綱(シート)が複数外れると船が制御不能になることから転じた「泥酔した」を意味する航海由来の慣用表現。
私がすっかり酔っ払ってると思ってるんでしょうけど
[Chorus: Riley Green]
But I ain’t as think as you drunk6as think as you drunk
[句・言葉遊び]本来は “as drunk as you think I am”(あんたが思うほど酔っている)の語順を意図的に入れ替えたスプーナリズム。酔っぱらいが言葉をもつれさせている様子の自虐ギャグ。 I am
でも俺は、あんたが酔ってるほど考えちゃいない
Don’t pay no mind7pay no mind
[句動詞]「気に留める・注意を払う」→ “pay no mind to ~” で「〜を気にしない・無視する」の意のイディオム。 to this mountain of crushed-up cans
この潰れた空き缶の山なんか気にしないでくれ
No, I can’t say my CBAs8CBAs
[名・言葉遊び]”ABCs”(アルファベット暗唱)の文字を入れ替えたもの。ここでは酔って ABC を逆さまに言ってしまう様子を表した言葉遊び。
そう、ABCだって言えやしない
But I can sing you every song that jukebox plays
でもジュークボックスの曲なら全部歌えるぞ
And I know I can’t stand or sit
立つことも座ることもできないのはわかってる
But if I was hammered9hammered
[形・俗語]「ハンマーで叩かれた」→「泥酔した・べろべろに酔っぱらった」を意味するスラング。, could I dance like this?
でももし本当にべろべろだったら、こんな風に踊れるか?
Might have a cold one10cold one
[名・俗語]「冷たいもの一本」→ 冷えたビールを指すスラング。 in each hand
両手に冷えたビールを持ってるかもしれないけど
But I ain’t as think as you drunk11as think as you drunk
[句・言葉遊び]本来は “as drunk as you think I am”(あんたが思うほど酔っている)の語順を意図的に入れ替えたスプーナリズム。酔っぱらいが言葉をもつれさせている様子の自虐ギャグ。 I am
でも俺は、あんたが酔ってるほど考えちゃいない
[Verse 2: Riley Green]
Honey, to be honest, I had me a few12had me a few
[句・口語]「(酒を)何杯か飲んだ」の意。had me a few の me は「自分のために」というくだけた口語表現(南部英語に多い)で、a few は a few drinks の drinks が省略された形。
ねえ、正直に言うと、何杯か飲んだんだ
And I mighta danced with a cowgirl or two
カウガールと一人か二人、踊ったかもしれない
I might left13might left
[動・口語]might have leftのhaveが省略された方言・口語的表現。「置いてきたかもしれない」の意。 my left boot at the bar
バーに左のブーツを置いてきたかもしれない
You mighta seen me layin’ out14layin’ out
[句・口語]lay outは「大の字に横になる・倒れている」の意。ここでは酔いつぶれて庭に倒れている状態を指す。 in the yard
庭で倒れてる俺を見たかもしれないな
[Chorus: Riley Green]
But I ain’t as think15think
[スプーナリズム]「drunk」と「think」を故意に入れ替えた言い間違い。正しくは “I ain’t as drunk as you think I am”(俺はお前が思うほど酔ってない)。言い間違い自体が酔いを証明する皮肉なジョーク。 as you drunk I am
でも俺は、あんたが酔ってるほど考えちゃいない
Don’t pay no mind16pay no mind
[句動詞・慣用]”pay no mind to ~” で「〜を気に留めない」の意。 to this mountain of crushed-up cans
この潰れた缶の山なんか気にするな
No, I can’t say my CBAs17CBAs
[文化・ダジャレ]アルファベットの「ABCs」の文字順を入れ替えたもの。飲酒検査で「ABCを言ってみろ」と言われたとき、酔っぱらいがCBAと言ってしまうジョーク。
そう、ABCも言えやしない
But I can sing you every song that jukebox plays
でもジュークボックスの曲なら全部歌えるぞ
And I know I can’t stand or sit
立つことも座ることもできないのはわかってる
But if I was hammered18hammered
[形・俗語]「ハンマーで叩かれた」→「泥酔した・べろんべろんに酔った」を意味するスラング。, could I dance like this?
でも泥酔してたら、こんなふうに踊れるか?
Might have a cold one19cold one
[名・俗語]「冷たいもの一本」→「冷えたビール一缶」を指すカジュアル表現。 in each hand
両手に冷えたビールを持ってるかもしれないが
But I ain’t as think20think
[スプーナリズム]「drunk」と「think」を故意に入れ替えた言い間違い。正しくは “I ain’t as drunk as you think I am”(俺はお前が思うほど酔ってない)。言い間違い自体が酔いを証明する皮肉なジョーク。 as you drunk I am
でも俺は、あんたが酔ってるほど考えちゃいない
[Bridge: Riley Green]
Well, I mighta21mighta
[口語・助動詞]”might have”の縮約形。「〜したかもしれない」という過去の可能性を、自嘲気味に認めるニュアンスで使う。 started drinkin’ at noon
まあ、昼から飲み始めたかもしれないけどさ
But this honky tonk22honky tonk
[名・文化]アメリカ南部発祥の、カントリーミュージックを流す安酒場・ダンスホールのこと。 don’t close ‘til 2
でもこのバーは2時まで閉まらない
[Chorus: Riley Green]
And I ain’t as think as you drunk I am23ain’t as think as you drunk I am
[句・スプーナリズム]「I ain’t as drunk as you think I am(お前が思うほど俺は酔っていない)」の “drunk” と “think” を意図的に入れ替えた言い間違い風ギャグ。
俺は、あんたが酔ってるほど考えちゃいない
Don’t pay no mind24pay no mind
[句動詞・イディオム]「〜を気に留めない」の意。don’t … no の二重否定は口語で否定を強める用法。 to this mountain of crushed-up cans
この山積みのつぶれた空き缶なんか、気にしないでくれ
No, I can’t say my CBAs25CBAs
[名・文化的参照]「ABCs(アルファベット)」を酔って言い間違えたもじり。飲酒確認で「アルファベットを順番に言ってみろ」と言われることへの自虐的な言及。
そう、ABCも言えやしないけど
But I can sing you every song that jukebox plays
でも、あのジュークボックスの曲なら全部歌えるぞ
And I know I can’t stand for shit26for shit
[副・俗語]否定文で「まったく~ない」を強調する粗野な強意語。”can’t stand for shit” =「まったく立っていられない」。
まるで立っていられないのはわかってる
But if I was wasted27wasted
[形・俗語]「無駄にされた」→「泥酔した・酔いつぶれた」状態を指すスラング。, could I dance like this?
でも本当に酔いつぶれてたなら、こんな風に踊れるか?
Might have a cold one28cold one
[名・俗語]「冷たい一本」→ 冷えたビール(缶や瓶)を指すくだけた表現。 in each hand
両手にビールを持ってるかもしれないけど
But I ain’t as think as you drunk I am29ain’t as think as you drunk I am
[句・スプーナリズム]「I ain’t as drunk as you think I am(お前が思うほど俺は酔っていない)」の “drunk” と “think” を意図的に入れ替えた言い間違い風ギャグ。
俺は、あんたが酔ってるほど考えちゃいない
Might have a cold one in all three hands
3つの手全部にビールを持ってるかもしれないけど
But I ain’t as think as you drunk I am30ain’t as think as you drunk I am
[句・スプーナリズム]「I ain’t as drunk as you think I am(お前が思うほど俺は酔っていない)」の “drunk” と “think” を意図的に入れ替えた言い間違い風ギャグ。
俺は、あんたが酔ってるほど考えちゃいない
[Outro: Toby Keith]
May not be good as I once was
かつてほどではないかもしれないが
But I’m as good once31once
[副・語呂合わせ]前行の once は「かつて」だが、ここでは「一度だけ」の意味。Toby Keith の有名な決まり文句で、「昔ほどじゃないが、一度ならこれまで通りいける」というユーモラスな言い回し。 as I ever was
でも、一度なら、今までと同じくらい良い
Writer(s): Riley Green, Jessi Alexander, Erik Dylan, Wyatt McCubbin, Scotty Emerick, Toby Keith
以上です、いかがでしたでしょうか!
以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!
よくある質問
「Think As You Drunk」はどんな曲ですか?
「Think As You Drunk」は、アラバマ州出身のカントリーシンガー・ライリー・グリーンが2024年にリリースしたトラッドカントリー色の強い楽曲です。ライリーは「There Was This Girl」や「I Wish Grandpas Never Died」などのヒットで知られ、正直すぎるほど素直な感情表現を持ち味としており、この曲もそのスタイルを踏襲しています。リリース後はカントリーチャートで注目を集め、SpotifyやApple Musicでも多くのストリーミング再生数を記録しました。
「hell」はどういう意味ですか?
英語の「hell」は本来「地獄」を意味しますが、アメリカの日常会話やカントリー歌詞では感情を強調するための間投詞・強調語として頻繁に使われます。たとえば「What the hell am I doing?」(いったい俺は何をやってるんだ?)のように、怒り・困惑・驚きを強める表現です。上品な言葉ではありませんが、ぶっきらぼうな本音を語るカントリーミュージックとは非常に相性がよく、感情のリアルさを出すために欠かせないスラングのひとつです。
「cut me off」はどういう意味ですか?
「cut me off」には大きく二つの意味があります。バーや飲み屋のシーンでは「(バーテンダーが客への)お酒の提供をやめる」こと、つまり「もう飲ませてもらえなくなる」状況を指します。一方、人間関係の文脈では「連絡を断つ・縁を切る」という意味にもなります。この曲の流れでは、飲み過ぎを止められる=酔った状態で本音を言う機会を奪われる、という二重の意味が重なっている可能性があり、歌詞の面白みのひとつです。
「come off」はどういう意味ですか?
「come off」は「〜に見える・〜という印象を与える」という意味の句動詞で、たとえば「I don’t want to come off as desperate」は「必死に見られたくない」というニュアンスです。また「come off it」という形では「いい加減にしろ・そんな言い訳は通じない」という意味にもなります。日本語に直訳しにくい表現ですが、「どう映るか・どう受け取られるか」を気にする心理を表すときによく登場し、傷ついた感情や強がりを歌うカントリー曲との相性が抜群です。
関連リンク
Think As You Drunk – Riley Green (Official Video)
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