【歌詞和訳】Ain’t In LA – ADÉLA

今回の曲のタイトルは、「Ain’t In LA」です。直訳すると、「LAにはいない」です。

「Ain’t In LA」は、チェコ出身のポップシンガー・ソングライターADÉLA(アデラ)の楽曲です。Dylan Brady、Blake Slatkin、Billy Walsh、Theron Thomasといった作曲陣が制作に参加。ビルボードHot 100にもランクインしています。「本当にイケてる女の子たちはLAにいるわけじゃない」と歌い、小さな街で自分らしく生きる女の子たちを称えるガールズ・アンセムです。

【こだわり解説】タイトルの「Ain’t」は「am not / is not / are not」などの代わりに使われるくだけた否定の短縮形で、主語によって意味が変わります。ここでは「the baddest bitches ain’t in L.A.」と三人称複数が主語なので、「いない」と素直に訳しました。「baddest」も悪い人という意味ではなく、スラングで「最高にイケてる」ですが、本文では意味を飾らず注釈で補っています。

細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。

※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。

以下、和訳です。


Ain’t In LA – Adela

.

[Intro: Theron Thomas]
Uh, back it up, subwoofers in the trunk, and the
ウー、バックさせろ、トランクにはサブウーファー、そして

Uh, gemstones in the teeth going dumb1going dumb
[形容詞句・俗語]ベイエリア発祥のスラング。「頭がイカれる」→ 音楽やノリに乗って我を忘れてはしゃぐこと。
, and the

ウー、歯に宝石をはめてイカれた気分で、そして

Uh, light the cigarette with the propane
ウー、プロパンでタバコに火をつけて

Uh, Honda Civic doin’ donuts2donuts
[名・俗語]ステアリングを切りながらアクセルを踏み込み、タイヤを空転させて円を描くドリフト走行のこと。軌跡がドーナツ状になることから。
in the rain

ウー、雨の中ホンダ・シビックでドーナツを決める

Uh, back it up, subwoofers in the trunk, and the
ウー、バックさせろ、トランクにはサブウーファー、そして

Uh, gemstones in the teeth going dumb3going dumb
[形容詞句・俗語]ベイエリア発祥のスラング。「頭がイカれる」→ 音楽やノリに乗って我を忘れてはしゃぐこと。
, and the

ウー、歯に宝石をはめてイカれた気分で、そして

Uh, light the cigarette with the propane
ウー、プロパンでタバコに火をつけて

Uh, Honda Civic doin’ donuts4donuts
[名・俗語]ステアリングを切りながらアクセルを踏み込み、タイヤを空転させて円を描くドリフト走行のこと。軌跡がドーナツ状になることから。
in the rain

ウー、雨の中ホンダ・シビックでドーナツを決める


[Verse 1]
She shares a room with her younger brother
彼女は弟と部屋を共有している

Clothes secondhand from her best friend’s mother
服は親友のお母さんからもらったおさがり

Cut ‘em all up, yeah, she got5got
[動・AAVE]標準英語の “has” にあたるAAVE(アフリカ系アメリカ人英語)の用法。「彼女は自分のスタイルを持っている」の意。
her own style

全部切り刻んで、そう、彼女には自分だけのスタイルがある

Madonna on the wall next to Destiny’s Child6Destiny’s Child
[固有名詞・文化]1990年代〜2000年代に活躍したアメリカのR&Bガールズグループ。ビヨンセが在籍していたことで知られる。

壁にはマドンナとデスティニーズ・チャイルドのポスターが並んでいる





[Pre-Chorus]
And she’s all that7all that
[形・俗語]「何もかも持っている」「最高の存在である」を意味するAAVEスラング。直訳の「全てそれ」とは意味が全く異なる。

彼女はまさに最高の存在

‘Cause she knows she’s beautiful, uh
だって自分が美しいってわかってるから

And she’s taught8taught
[動・不規則変化]teachの過去分詞形。teach → taught(不規則変化)。ここでは受け身「教えられてきた」の意。
that

そしてそう教えられてきた

Her dreams don’t live at home
彼女の夢は家の中には宿らないと


[Chorus]
Maybe tonight, we don’t gotta run away
今夜は逃げなくていいかもしれない

It’s all a lie, the baddest9baddest
[形・AAVE]「bad」の最上級だが、AAVE(アフリカ系アメリカ人英語)では意味が反転し「最もイカした・最強の」を意味する。
bitches ain’t in L.A.

全部嘘だ、一番イカした女たちはL.A.にはいない

Enjoy the ride10ride
[名・イディオム]「乗り物」が転じて「経験・流れ・旅路」を指す比喩。”enjoy the ride”で「この流れに身を任せて楽しめ」というニュアンス。
, I know that you might wanna escape

この流れに身を任せて、逃げ出したいのはわかってる

It’s all a lie, the baddest11baddest
[形・AAVE]「bad」の最上級だが、AAVE(アフリカ系アメリカ人英語)では意味が反転し「最もイカした・最強の」を意味する。
bitches ain’t in L.A.

全部嘘だ、一番イカした女たちはL.A.にはいない


[Refrain: Theron Thomas]
Uh, back it up12back it up
[句動詞]「後退させる・バックする」の意。ここでは車をバックさせる動作を指すカーカルチャー用語。
, subwoofers in the trunk, and the

ウー、バックさせろ、トランクにはサブウーファー、そして

Uh, gemstones in the teeth going dumb13going dumb
[句・俗語]「馬鹿になる」ではなく「はじけて大騒ぎする・テンションを爆上げして暴れる」を意味するベイエリア発祥のスラング。
, and the

ウー、歯にはジェムストーン、はじけて騒いで、そして

Uh, light the cigarette with the propane
ウー、プロパンでタバコに火をつけて

Uh, Honda Civic doin’ donuts14donuts
[名・俗語]車のタイヤを滑らせながら円を描くスタント走行のこと。軌跡がドーナツの形に似ていることから。
in the rain

ウー、雨の中ホンダ・シビックでドーナツを描く





[Verse 2]
All of the girls in them15them
[代・AAVE]本来は目的格の人称代名詞だが、AAVEでは「those(あれらの)」の意味で名詞の前に置かれる指示形容詞として使われる。
unknown cities

名もなき街々に住む女の子たち、みんな

You’re so unique and your face so pretty
あなたはとても特別で、その顔もとても美しい

Don’t look like anyone, you’re not just anyone
誰にも似ていない、あなたはただの誰かじゃない

I’d rather be a nobody16a nobody
[名・口語]「誰でもない人」→ 無名の・取るに足らない存在を表す名詞的用法。対義語は「somebody(名のある人)」。
than to be like everyone

みんなと同じになるくらいなら、無名のままでいい


[Pre-Chorus]
And you’re all that17all that
[俗・形容詞句]「すべてを持っている」→「申し分ない・最高にイケてる」を意味するAAVEスラング。

あなたはまさに最高なの

‘Cause you know you’re beautiful, uh
だって自分が美しいってわかってるから

And you’re taught that
そしてそう教え込まれてきた

Your dreams don’t live at home
夢は地元には存在しないって


[Chorus]
Maybe tonight, we don’t gotta run away
今夜は逃げ出さなくていいかもしれない

It’s all a lie, the baddest18baddest
[形・AAVE]「bad(悪い)」をAAVEで「最高にかっこいい・最強の」の意で使う最上級形。標準英語の意味とは正反対。
bitches ain’t in L.A.

全部嘘だ、最強にイケてる女たちはL.A.にはいない

Enjoy the ride19ride
[名・イディオム]「enjoy the ride」で「この状況・旅路をそのまま楽しむ」の意のイディオム。乗り物ではなく、人生や体験の「流れ」を指す。
, I know that you might wanna escape

この流れに身を任せて楽しんで、逃げ出したいのはわかってる

It’s all a lie, the baddest20baddest
[形・AAVE]「bad(悪い)」をAAVEで「最高にかっこいい・最強の」の意で使う最上級形。標準英語の意味とは正反対。
bitches ain’t in L.A.

全部嘘だ、最強にイケてる女たちはL.A.にはいない





[Refrain: Theron Thomas]
Uh, back it up21back it up
[句動詞・俗語]「後退させる」→ 車をバックさせること。低音を響かせながら乗り付ける/去っていくさまを表すヒップホップ表現。
, subwoofers in the trunk, and the

ウー、バックさせろ、トランクにサブウーファー積んで

Uh, gemstones in the teeth going dumb22going dumb
[動・AAVE俗語]「バカになる」→ テンションが爆上がりして狂ったように盛り上がることを指すベイエリア発祥のスラング。
, and the

ウー、歯には宝石をはめてテンション爆上がり

Uh, light the cigarette with the propane (Yeah, yeah, oh, woah)
ウー、プロパンでタバコに火をつけて(イェー、イェー、オー、ウォー)

Uh, Honda Civic doin’ donuts23donuts
[名・俗語]「ドーナツ」→ 車でその場で円を描くように急旋回するスタントのこと。形がドーナツに似ていることから。
in the rain

ウー、雨の中ホンダシビックでドーナツをキめて


[Outro]
Maybe tonight, we don’t gotta run away (No)
今夜は、もう逃げなくていいかもしれない(ノー)

It’s all a lie, the baddest24baddest
[形・AAVE]「bad」の最上級形。AAVEでは「bad」が「最高の・格好いい・魅力的な」を意味し、「baddest」は「最も魅力的でクールな」を指す。字義通りの「最も悪い」ではない点に注意。
bitches ain’t in L.A.

全部嘘だ、最高にイケてる女たちはL.A.にいない



Writer(s): ADÉLA, Theron Thomas, Billy Walsh, Dylan Brady, Blake Slatkin

.

以上です、いかがでしたでしょうか!

以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!

.


.

よくある質問

「Ain’t In LA」はどんな曲ですか?

AdelaによるこのR&B/ポップ曲は、ロサンゼルスという都市の華やかさと距離を置きながらも、その文化やバイブスを全身で感じているような矛盾した感情を歌った作品です。タイトルの「Ain’t In LA(LAにはいない)」というフレーズが示すように、場所ではなく”マインドセット”としてのLA文化を描いているのがポイント。カリフォルニアのストリートカルチャーやカーカルチャーへのオマージュが随所に散りばめられており、西海岸サウンドのファンを中心にストリーミングで話題を集めました。

「”going dumb”」はどういう意味ですか?

「going dumb」は、カリフォルニア州ベイエリア発祥の「ハイフィー(hyphy)」カルチャーから生まれたスラングです。直訳すると「バカになる」ですが、実際には”テンションを全開にして踊り狂う”や”細かいことは気にせずはじけまくる”という意味で使われます。E-40やMistah F.A.B.といったベイエリアのアーティストたちが広め、クラブやパーティーで「何も考えずに楽しむ」ことを表す最上級の褒め言葉として定着しました。日本語に訳すなら「イカれたくらい盛り上がる」「全力ではっちゃける」というニュアンスが一番近いでしょう。

「”donuts”」はどういう意味ですか?

歌詞の中の「donuts」は、お菓子のドーナツではなく、車を使ったパフォーマンス「ドーナツ(donuts / doing donuts)」のことです。これは駐車場などで車のタイヤを空転させながらぐるぐると円を描くように走らせるテクニックで、特にカリフォルニアのストリート・カーカルチャーに根付いています。ローライダーやマッスルカー文化と深く結びついており、「自由」「反骨精神」「西海岸の夜」を象徴するイメージとして音楽や映像作品によく登場します。「Ain’t In LA」の文脈では、LAらしいやんちゃで開放的な夜のシーンを描く小道具として機能しています。

もう一度「”going dumb”」が出てきますが、使い方が違うのですか?

鋭い観察です!この曲では「going dumb」が複数回登場しますが、文脈によってニュアンスが微妙に変化しています。最初の登場では「パーティーで弾ける」という行動的な意味合いが強いのに対し、後半の使われ方は「誰かに夢中になって我を忘れる」という、恋愛的な感情の高ぶりを示す表現として機能しています。英語のスラングは同じ言葉でも文脈次第で意味が広がるのが面白いところ。「going dumb」のような言葉は、感情の振り切れた状態全般を指せるため、ダンスフロアでも恋の場面でも自然に使えるのです。

.

関連リンク

Ain’t In LA – Adela (Official Video)

.

他の曲も和訳しています。よろしければどうぞ!

【歌詞和訳】Great Expectation – SIENNA SPIRO
【歌詞和訳】Pink Clouding – Taylor Swift
【歌詞和訳】Nicole Kidman – ADÉLA
【歌詞和訳】Classic PT2 – Drake
【歌詞和訳】Quebec – Drake