【歌詞和訳】Anti-Hero – Taylor Swift

今回の曲のタイトルは、「Anti-Hero」です。
直訳すると、「アンチヒーロー(反英雄)」です。

Taylor Swiftの2022年アルバム「Midnights」のリードシングルです。Billboard Hot 100で8週連続1位を獲得し、グラミー賞「Song of the Year」を受賞。Spotifyで最も再生された楽曲の一つとなっている。自分自身の欠点や自己嫌悪、ナルシシズムを赤裸々に歌ったポップ・シンセポップソングで、「自分が問題の根源だ」と認める自己批判的なテーマが世界中のリスナーの共感を呼んだ楽曲です。

【この曲の言葉について】
自己嫌悪と孤独を歌った一曲ですが、あえて意訳で飾らずに「そのまんま」の言葉で訳すことで、歌詞が持つ剥き出しの感情を大切にしました。特に「It’s me, hi, I’m the problem, it’s me」という繰り返しのサビは、辞書の意味をそのまま繋ぎ合わせるだけで、自分自身を問題だと認める原曲の痛切な自己批判がそのまま伝わってきます。

細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。

※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。

以下、和訳です。


Anti-Hero – Taylor Swift

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[Verse 1]
I have this thing where I get older, but just never wiser
年は取るけど全然賢くならないっていう癖がある

Midnights become my afternoons
真夜中が午後みたいになってる

When my depression works the graveyard shift1graveyard shift
[名詞]夜勤、深夜勤務のこと。graveyard(墓場)が由来で、真夜中から早朝にかけての勤務時間帯を指す。墓場のように静まり返った時間に働くことから。ここではうつが「夜中に活発になる」という比喩として使われている。
, all of the people

うつが夜勤をしている時、みんな

I’ve ghosted2ghosted
[動詞]ghostの過去形。突然連絡を絶つ、音信不通になること。幽霊(ghost)のように突然姿を消してしまう行動を指すスラング。現代では特に人間関係でのフェードアウトに使われる。
stand there in the room

私がゴーストした人たちが部屋に立っている



[Pre-Chorus]
I should not be left to my own devices3left to my own devices
[慣用句]「一人任せにされる、自分の思いのままにさせられる」という意味。devicesは「手段、装置」だが、”left to one’s own devices”で「誰にも縛られず自分の判断に任せられる」という意味の熟語。

私は一人にしておいてはいけない

They come with prices and vices4vices
[名詞]悪癖、欠点、道徳的な弱さ。「価格と悪癖がついてくる」で「代償と欠点を伴う」という意味。

それには代償と悪癖が伴う

I end up in crisis
最終的に危機に陥る

(Tale as old as time)
(昔から変わらぬ話)

I wake up screaming from dreaming
夢から叫んで目が覚める

One day, I’ll watch as you’re leaving
いつかあなたが去るのを見ることになる

‘Cause you got tired of my scheming5scheming
[動詞]策を練る、陰謀を企てる。schemeは「計画、策略」で、”scheming”は「常に何か企んでいる」という否定的なニュアンスを持つ形容詞・動名詞。

私の策略にうんざりしたから

(For the last time)
(最後に)



[Chorus]
It’s me, hi
私よ、やあ

I’m the problem, it’s me
私が問題なの、私

At teatime6teatime
[名詞]ティータイム。イギリスの文化で、午後3〜5時頃にお茶と軽食をとる習慣のこと。ここでは「みんなが集まって話す時間」という意味合いで使われている。
, everybody agrees

ティータイムに、みんな同意する

I’ll stare directly at the sun, but never in the mirror
太陽を直視するのに、鏡は見ない

It must be exhausting always rooting for7rooting for
[動詞句]〜を応援する、〜を支持する。rootは植物が「根を張る」という意味だが、”root for ~”で「〜を熱心に応援する」という意味の慣用句になる。
the anti-hero8anti-hero
[名詞]アンチヒーロー(反英雄)。従来のヒーロー像(勇気ある・道徳的・理想的)に反する主人公のこと。ここでは自分自身が「ヒーローどころか問題児だ」という自己批判的な意味で使われている。

アンチヒーローをずっと応援するのは疲れるでしょうね




[Verse 2]
Sometimes, I feel like everybody is a sexy baby
時々、みんながセクシーな赤ちゃんみたいで

And I’m a monster on the hill
私は丘の上のモンスター

Too big to hang out, slowly lurching9lurching
[動詞]よろめきながら進む、大きくのたうつ。”lurch”は「ぐらつく、大きく傾く」という意味で、”lurching toward ~”で「〜にゆっくりよろめきながら向かう」という意味。怪物が重い体を引きずりながら歩く様子を表している。
toward your favorite city

遊ぶには大きすぎて、あなたの好きな街にゆっくりよろめきながら向かってる

Pierced through the heart, but never killed
心を刺されても、死なない



[Pre-Chorus]
Did you hear my covert10covert
[形容詞]秘密の、隠れた。”overt”(公然の)の反対語。”covert narcissism”で「隠れたナルシシズム(表には出さないが内面では自己中心的な考え方)」という意味。
narcissism11narcissism
[名詞]ナルシシズム、自己愛。ギリシャ神話で自分の姿に恋した少年ナルキッソスが語源。自分を特別な存在と思い込む傾向や、過度な自己愛のこと。
I disguise as altruism12altruism
[名詞]利他主義、他者のための行動。自分の利益よりも他者の幸福を優先する考え方。ここでは「利他主義のふりをしながら実は自己中心的」という皮肉で使われている。

私の利他主義に偽装した隠れたナルシシズムを聞いた?

Like some kind of congressman?
まるで下院議員みたいに

(A tale as old as time)
(昔から変わらぬ話)

I wake up screaming from dreaming
夢から叫んで目が覚める

One day, I’ll watch as you’re leaving
いつかあなたが去るのを見ることになる

And life will lose all its meaning
そして人生はその意味を全て失う

(For the last time)
(最後に)




[Chorus]
It’s me, hi
私よ、やあ

I’m the problem, it’s me (I’m the problem, it’s me)
私が問題なの、私(私が問題なの、私)

At teatime, everybody agrees
ティータイムに、みんな同意する

I’ll stare directly at the sun, but never in the mirror
太陽を直視するのに、鏡は見ない

It must be exhausting always rooting for the anti-hero
アンチヒーローをずっと応援するのは疲れるでしょうね



[Bridge]
I have this dream my daughter-in-law13daughter-in-law
[名詞]義理の娘、息子の妻のこと。in-lawは「姻戚関係の〜」を意味する接辞。
kills me for the money

私の夢で義理の娘がお金のために私を殺す

She thinks I left them in the will14will
[名詞]遺言書、遺言状。動詞”will”(〜するつもり)とは別の名詞で、「財産の分配・相続に関する法的文書」のこと。”left them in the will”で「遺言書にそれ(お金)を残した」という意味。

彼女は私が遺言書に残したと思ってる

The family gathers ‘round and reads it and then someone screams out
家族が集まってそれを読んで、誰かが叫ぶ

“She’s laughing up at us from Hell”
「地獄から私たちを笑ってるわ」



[Breakdown]
It’s me, hi
私よ、やあ

I’m the problem, it’s me
私が問題なの、私

It’s me, hi
私よ、やあ

I’m the problem, it’s me
私が問題なの、私

It’s me, hi
私よ、やあ

Everybody agrees, everybody agrees
みんな同意する、みんな同意する




[Chorus]
It’s me, hi (Hi)
私よ、やあ(やあ)

I’m the problem, it’s me (I’m the problem, it’s me)
私が問題なの、私(私が問題なの、私)

At teatime (Teatime), everybody agrees (Everybody agrees)
ティータイムに(ティータイムに)、みんな同意する(みんな同意する)

I’ll stare directly at the sun, but never in the mirror
太陽を直視するのに、鏡は見ない

It must be exhausting always rooting for the anti-hero
アンチヒーローをずっと応援するのは疲れるでしょうね



Writer(s): Taylor Swift, Jack Antonoff

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以上です、いかがでしたでしょうか!

以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!

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よくある質問

「Anti-Hero」はどんな曲ですか?

Taylor Swiftの2022年アルバム「Midnights」のリードシングルです。Billboard Hot 100で8週連続1位を獲得し、グラミー賞「Song of the Year」も受賞した大ヒット曲です。自分自身の欠点・自己嫌悪・ナルシシズムを赤裸々に歌った内省的な楽曲で、「自分が問題の根源だ」と認める自己批判的なテーマが世界中のリスナーの共感を呼びました。

「graveyard shift」はどういう意味ですか?

「夜勤、深夜勤務」のことです。graveyard(墓場)のように静まり返った真夜中から早朝にかけての勤務時間帯を指します。この曲では「うつが夜勤をしている」という比喩として使われており、「夜中になると特にうつがひどくなる」という状態を表現しています。

「ghosted」はどういう意味ですか?

「突然連絡を絶つ、音信不通にする」という意味のスラングです。幽霊(ghost)のように突然姿を消してしまう行動のこと。現代では特に人間関係でのフェードアウト——返信をやめたり、SNSをブロックしたりすること——を指します。

「anti-hero」はどういう意味ですか?

「アンチヒーロー(反英雄)」のことです。従来のヒーロー像(勇気があって道徳的・理想的な存在)に反する主人公のことを指します。この曲では自分自身を「ヒーローどころか問題の根源だ」と自己批判的に表現するためにこの言葉が使われています。曲全体のテーマでもあります。

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関連リンク

Taylor Swift – Anti-Hero (Official Music Video)

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