今回の曲のタイトルは、「Mount Everest」です。直訳すると、「エベレスト山」です。
Labrinthはイギリス・ロンドン出身のシンガーソングライター兼音楽プロデューサーで、本名はティモシー・リー・マッケンジー。「Mount Everest」は2019年に放送されたHBOドラマ『Euphoria(ユーフォリア)』のサウンドトラックとして発表され、同年7月26日にリリースされたアルバム『Euphoria Season 1 (An HBO Original Series Soundtrack)』に収録されています。Labrinthはドラマ全編の音楽を手がけ、そのシネマティックなスコアはグラミー賞「Best Score Soundtrack for Visual Media」部門にノミネートされるなど、国際的に高い評価を受けました。ジャンルはR&B・ソウルで、壮大なオーケストラアレンジと感情をむき出しにしたボーカルが印象的な作品です。
【直訳のポイント】タイトルの「Mount Everest」は世界最高峰の山を指しますが、歌詞中では圧倒的な感情や存在の大きさを表す比喩として使われており、和訳でもそのスケール感を損なわないよう意識しました。
細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。
※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。
以下、和訳です。
Mount Everest – Labrinth
[Verse 1]
Mount Everest ain’t got shit on me1ain’t got shit on me
[句・AAVE]「俺に勝てるものは何もない」「俺に敵うものはない」を意味するAAVEの慣用句。直訳(「俺の上に糞もない」)とは全く意味が異なる。
エベレストだって、俺には敵わない
Mount Everest ain’t got shit on me
エベレストだって、俺には敵わない
‘Cause I’m on top of the world2on top of the world
[熟語]「世界の頂点に立つ」という字義に加え、「最高の気分・無敵の境地にある」を意味する慣用表現。
俺は世界の頂点に立っているから
I’m on top of the world, yeah
俺は世界の頂点に立っている、そうさ
Burj Dubai3Burj Dubai
[固有名詞]現在「ブルジュ・ハリファ」と呼ばれるドバイの超高層ビル(高さ828m)の旧称。 ain’t got shit on me
ブルジュ・ドバイだって、俺には敵わない
You could touch the sky but you ain’t got shit on me
空に手が届こうとも、それでも俺には敵わない
‘Cause I’m on top of the world
俺は世界の頂点に立っているから
I’m on top of the world, yeah
俺は世界の頂点に立っている、そうさ
[Chorus]
Woop
ウープ
Woop
ウープ
Woop
ウープ
Woop, woop, woop
ウープ、ウープ、ウープ
Woop
ウープ
Woop
ウープ
Woop
ウープ
So high4high
[形・俗語]本来「高い」だが、ここでは薬物・興奮・高揚感で「ハイになっている」状態を指すスラング。, so high
こんなにハイで、こんなにハイで
Huh
はっ
Woop
ウープ
Woop, ah
ウープ、ああ
Woop
ウープ
Woop, woop, woop
ウープ、ウープ、ウープ
Woop
ウープ
Woop
ウープ
Woop
ウープ
So high, so high
こんなに高く、こんなに高く
[Verse 2]
(Tell ‘em)
(みんなに言っとけ)
I burn down my house and build it up again
自分の家を燃やして、また一から建て直す
(Tell ‘em)
(みんなに言っとけ)
I burn it down twice just for the fun5fun
[慣用句]「for the fun of it」=「ただ楽しみのために・気まぐれで」という慣用句。合理的な理由なく、純粋な享楽から行動することを強調する。 of it
ただの楽しみのために、二度も燃やしてやる
(Tell ‘em)
(みんなに言っとけ)
So much money I don’t know what to do with it
金が多すぎて、使い道すらわからない
(Tell ‘em)
(みんなに言っとけ)
I don’t pick up6pick up
[句動詞]「拾い上げる」→「電話に出る・応答する」という意味のイディオム。 my phone, ain’t7ain’t no one
[口語・AAVE]「ain’t no one」は二重否定で「誰もいない」の意。標準英語の “there isn’t anyone” に相当するAAVE表現。 no one worth the time
電話には出ない、時間を割く価値のある奴なんて誰もいない
(Tell ‘em)
(みんなに言っとけ)
I got me8got me
[文法・AAVE]「I got me ~」は「I have ~」の意のAAVE表現。「me」は目的語ではなく再帰的な強調の役割を果たす。 one gun and an alibi
俺には銃が一丁とアリバイがある
(Tell ‘em)
(みんなに伝えろ)
So much love that the whole thing feel9feel
[動・AAVE]標準英語では三人称単数”feels”となるべきところ、AAVEでは語尾の-sを省く文法用法。 like a lie
愛が溢れすぎて、すべてが嘘みたいに思えてしまう
[Bridge]
I don’t need nobody (Ha)
誰も必要ない(ハ)
I don’t need nobody (Ah)
誰も必要ない(アー)
I don’t need nobody
誰も必要ない
I don’t need nobody (Ah)
誰も必要ない(アー)
I don’t need nobody (No cap10No cap
[句・AAVE俗語]「cap(嘘)なし」→「嘘じゃない・マジで」を意味するスラング。)
誰も必要ない(マジで)
I don’t need nobody
誰も必要ない
(To save me)
(私を救うために)
(So high, so high)
(こんなに高く、こんなに高く)
[Outro]
Mount Everest ain’t got shit on me11ain’t got shit on me
[句・AAVE]直訳「私に対して何も持っていない」→「私には及ばない・私の足元にも及ばない」を意味するAAVEスラング表現。
エベレストでさえ、俺には及ばない
Writer(s): Labrinth
以上です、いかがでしたでしょうか!
以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!
よくある質問
「Mount Everest」はどんな曲ですか?
「Mount Everest」は、イギリス出身のシンガー・ソングライター兼プロデューサー、ラブリンス(本名:ティモシー・リー・マッケンジー)が発表した楽曲で、圧倒的な自信と「誰にも負けない」という不敵な精神を世界最高峰エベレストになぞらえて表現した力強い一曲です。ラブリンスはビヨンセやエミネムへの楽曲提供でも知られる実力派アーティストで、この曲もその独特のゴスペル風ソウルとエレクトロサウンドが融合した重厚なプロダクションが特徴的です。リリース後はストリーミングプラットフォームを中心に広く親しまれ、彼の代表曲のひとつとして多くのプレイリストに取り上げられています。
「”ain’t got shit on me”」はどういう意味ですか?
これはアメリカの口語(スラング)表現で、直訳すると少々荒っぽく聞こえますが、要は「俺に勝てる奴なんて誰もいない」「何も俺にはかなわない」というニュアンスです。「ain’t got」は「has not got(持っていない)」のくだけた言い回しで、「shit on me」は「俺の上をいくもの」を意味します。つまり、ライバルも、困難も、この世の何もかもが自分には及ばない、というラブリンスの絶対的な自己肯定を表した一節です。日常会話では使いにくい表現ですが、ヒップホップやR&Bのリリックでは自信の象徴としてよく登場するフレーズです。
「”on top of the world”」はどういう意味ですか?
「on top of the world」は英語の定番イディオムで、「世界の頂点に立っている」=「最高に幸せで、何もかもうまくいっている」という気分を表します。日本語で言えば「有頂天」や「天にも昇る気持ち」に近い感覚です。この曲ではさらにエベレスト(世界最高峰の山)というタイトルと重なることで、文字通り「山頂に立つ」イメージと比喩的な「絶好調」の意味が二重に機能しており、歌詞に奥行きを生み出しています。英語ではこのように、慣用表現と具体的なイメージを掛け合わせる技法がよく使われます。
「”Burj Dubai”」はどういう意味ですか?
「Burj Dubai(ブルジュ・ドバイ)」は、アラブ首長国連邦のドバイに建つ世界一高い超高層ビル「ブルジュ・ハリファ」の旧称です。2010年の正式開業に際して「ブルジュ・ハリファ」に改名されましたが、建設中から「Burj Dubai」の名で世界に知られていました。ラブリンスがこの名称を歌詞に盛り込んだのは、人類が作り上げた最も高い建造物を引き合いに出すことで、「エベレスト(自然の頂点)」と並ぶ「人工の頂点」として、自らの偉大さを語るためです。山の頂と摩天楼の頂、両方を制するという壮大なイメージが、曲全体のテーマをより際立たせています。
関連リンク
Mount Everest – Labrinth (Official Video)
他の曲も和訳しています。よろしければどうぞ!
【歌詞和訳】All For Us – Labrinth
【歌詞和訳】Rover – S1mba
【歌詞和訳】Softcore – The Neighbourhood
【歌詞和訳】GUY.exe – Superfruit
【歌詞和訳】Telephone – Lady Gaga