今回の曲のタイトルは、「THE SCOTTS」です。直訳すると、「スコットたち」です。「THE SCOTTS」とは、この楽曲でタッグを組むトラヴィス・スコットとキッド・カディの2人を指すユニット名であり、キッド・カディの本名「スコット・メスカディ」の「スコット」と、トラヴィス・スコットのステージネームに含まれる「スコット」を掛け合わせた命名です。
「THE SCOTTS」は、アメリカのラッパー・トラヴィス・スコットとキッド・カディによるコラボユニット「The Scotts」名義でリリースされた楽曲で、2020年4月30日に発表された2曲入りEP『The Scotts』の表題曲です。この楽曲は、オンラインゲーム『フォートナイト』内のバーチャルイベント「Party Royale」でのライブパフォーマンスとともに世界初公開されるという異例のリリース形態で大きな話題を呼びました。発売直後にビルボード「Hot 100」で初登場1位を獲得し、トラヴィス・スコット・キッド・カディ両者にとって初の全米チャート首位作品となりました。ヒップホップ・トラップを基調としながらも、サイケデリックなサウンドと2人の個性的なラップスタイルが見事に融合した作品です。
【直訳のポイント】タイトルの「SCOTTS」は、キッド・カディの本名「Scott(スコット)」とトラヴィス・スコットの「Scott」を組み合わせた造語で、2人の名前のつながりを表すため「スコットたち」と訳しました。
細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。
※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。
以下、和訳です。
THE SCOTTS – Travis Scott
[Intro: Travis Scott]
Let’s go
さあ、行こう
[Verse 1: Travis Scott & Kid Cudi]
We see the hype1hype
[名・俗語]「誇大広告」が転じ、「熱狂・盛り上がり」を意味するスラング。 outside (Yeah)
外の熱狂が見えてる(そうだ)
Right from the house, uh
家の中からそのまま
Took it straight from outside (Yeah)
外から直接持ち込んだ(そうだ)
Straight to the couch (Mmm)
そのままカウチへ(ん〜)
We put the mic outside (Yeah)
マイクを外に出した(そうだ)
Air2Air
[句動詞]「air out(空気を通す)」→「思いをさらけ出す・全部吐き出す」の意で使われるイディオム。 this shit out, uh (Mmm)
全部ぶちまけろ(ん〜)
You lettin’ THE SCOTTS3THE SCOTTS
[固有名]Travis ScottとKid Cudiによる音楽ユニット名。両者の「Scott」姓を掛け合わせた名義。 outside (Yeah)
THE SCOTTSを外に解き放つ(そうだ)
We runnin’4runnin’
[動・AAVE]「走る」→「支配する・仕切る」の意で使われるAAVEスラング。 the scouts (Mmm)
俺たちがスカウトを仕切ってる(ん〜)
Ain’t no controllin’ the gang (Yeah, yeah, yeah)
誰もこの仲間を止められない(そうだ、そうだ、そうだ)
They never leave (Mmm)
奴らは決して去らない(ん〜)
I got tats5tats
[名・俗語]tattoos(タトゥー)の短縮形スラング。 over my veins (Yeah)
静脈の上にタトゥーを入れた(イェー)
‘Cause that what I bleed (Mmm)
それが俺の血に流れるものだから(ンー)
She drink a lot of the bourbon (Yeah)
彼女はバーボンをがぶ飲みする(イェー)
Like she from the street6from the street
[句・俗語]貧困や犯罪が身近な過酷な都市環境(ストリート)で育ったことを意味するイディオム。 (Mmm)
まるでストリート育ちのように(ンー)
We got control of the flows7flows
[名・俗語]麻薬・金の「供給の流れ・ルート」を指すスラング。 and, huh, uh, uh (Yeah, mmm)
俺たちが供給の流れを牛耳ってる(イェー、ンー)
We heard that your way went dry8went dry
[句・俗語]go dryの過去形。供給・仕入れが「干上がる=完全に尽きる」ことを指すイディオム。 (Yeah)
お前のところの仕入れが干上がったって聞いたぞ(イェー)
We floodin’ the drought9drought
[名・俗語]本来は「干ばつ」の意だが、ここでは供給が途絶えた品薄状態を指す麻薬スラング。, uh (Mmm)
俺たちが品不足を溢れさせてやる(ンー)
Heard that your hood10hood
[名・俗語]neighborhood(近所・地元)の短縮形。自分の縄張りや地元を指すスラング。 outside (Yeah)
お前のフッドが外に出てるって聞いた(イェー)
We added some routes (Mmm)
いくつかルートを追加した(ンー)
We havin’ the goods11goods
[名・俗語]「商品」の意だが、この文脈では麻薬などの違法な品物を指す。 outside (Mmm)
外に商品を揃えてある(ンー)
Move it in and out (Mmm)
前後に動かして(ンン)
You lettin’ THE SCOTTS12THE SCOTTS
[固有名詞]Travis ScottとKid Cudiによる音楽デュオの名義。Kid Cudiの本名Scott Mescudiと、Travis Scottの名前を掛け合わせたもの。 outside (Mmm)
THE SCOTTSを外に解き放つんだろ(ンン)
We runnin’13runnin’
[動・俗語・AAVE]「走る」ではなく「支配する・仕切る」を意味するAAVEスラング。”run the streets / run the game”と同じ用法。 the scouts
俺たちがスカウトたちを仕切る
[Verse 2: Kid Cudi]
Nigga, the cops outside (Yeah)
警察が外にいる(ヤー)
Lock up the house (Yeah, yeah)
家を締め切れ(ヤー、ヤー)
We keep the team on high14on high
[形容詞句・俗語]「高い位置に」→ チームを常に警戒・興奮状態に保つという意味のスラング表現。 (Huh)
チームを常に臨戦態勢に保つ(ハー)
Some gold in they15they
[代名詞・AAVE]標準英語の「their(彼らの)」に相当するAAVEの所有格用法。 mouth (Yeah, yeah)
口にはゴールドグリル(ヤー、ヤー)
Nigga, the Porsche outside (Huh)
ポルシェが外に停まってる(ハー)
Without the top (Yeah, yeah, nigga, yeah)
オープントップで(ヤー、ヤー、ニガ、ヤー)
She want a mimosa16mimosa
[名詞・文化]シャンパンとオレンジジュースを混ぜたカクテル。主に朝食やブランチの席で飲まれる。-sa (Yeah)
彼女はミモザが飲みたい(ヤー)
Bring in the shots (Yeah, yeah, yeah)
ショットを持ってこい(ヤー、ヤー、ヤー)
Tell these phony bitches, “Beat it17Beat it
[句・俗語]「叩け」ではなく「失せろ・とっとと消えろ」を意味する命令表現。“
あの偽物女どもに「失せろ」と言え
With that Photoshoppin’ body, Adobe18Adobe
[固有名詞]画像編集ソフト「Photoshop」を開発・販売する米国のソフトウェア企業。ここでは皮肉を込めた呼びかけとして使われている。, help me
そのフォトショ加工されたボディで、アドビよ、頼む
She in there makin’ panini
彼女はそこでパニーニを作っている
She know I got all the bread19bread
[名・俗語]本来は「パン」だが、AAVEで「金・カネ」を指すスラング。前行の「panini」との語呂合わせにもなっている。, she know me, got it
俺が金を全部持ってること、彼女はわかってる、俺のことも
On my hustle20hustle
[名・俗語]「押し売り・詐欺」が原義だが、AAVEでは「金を稼ぐための懸命な努力・グラインド」を意味するスラング。, havin’ visions
必死に稼ぎながら、夢を描いてる
It’s been a minute21a minute
[慣用句]直訳は「1分」だが、「かなり長い間」を意味するイディオム。 since my niggas done owned it22owned it
[句・俗語]「所有した」ではなく「圧倒した・頂点に立った」を意味するスラング。, howdy (Huh, huh)
仲間たちがトップに君臨してから、だいぶ経った、よう
Cleveland23Cleveland
[固有名詞]アメリカ・オハイオ州北部の都市。ラッパーが自分の出身地を誇示するために用いている。 boy, he make ‘em pay
クリーブランドの男が、奴らに代償を払わせる
Yes, that Cleveland boy, he done made a way24made a way
[句動詞]「道を作った」→「成功への道を自ら切り開いた」を意味するイディオム。, hey
そう、あのクリーブランドの男は、自分の道を切り開いてみせた、ヘイ
Headed for somewhere to go, anywhere cinema these, these
どこかへ向かって、どこへ行ってもシネマみたいなこいつら
Niggas don’t know where to go, gotta keep givin’ em heat25heat
[名・俗語]「熱・暑さ」が原義だが、ここでは「激しい曲・ファイアなトラック」を意味するスラング。, heat (Yeah)
奴らはどこへ行けばいいかわからない、熱い曲を出し続けなければ
Time to go double26go double
[句・業界用語]音楽業界で「ダブルプラチナ認定を獲得する」ことを指す表現。 though, time they add up the math, mad27mad
[形・AAVE]「怒った」ではなく「すごい・とんでもない」を意味するAAVEの強調語。
ダブルプラチナを狙う時だ、計算してみればわかる、とんでもない数字だ
And I’ve been dealin’ with so many things, havin’ so many dreams
これだけ多くのことに向き合いながら、これだけ多くの夢を持ち続けてきた
[Outro: Travis Scott]
Let’s go
さあ、行こう
Writer(s): Plain Pat, Dot Da Genius, MIKE DEAN, Denzel Baptiste, David Biral, Kid Cudi, Travis Scott
以上です、いかがでしたでしょうか!
以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!
よくある質問
「THE SCOTTS」はどんな曲ですか?
「THE SCOTTS」は、Travis ScottとKid Cudiがユニット名「THE SCOTTS」として2020年4月25日にリリースした楽曲です。リリース直後にBillboard Hot 100で初登場1位を獲得し、Travis Scottにとってソロ名義以外では初のチャートトップとなりました。この曲はTravis Scottがゲームアプリ「Fortnite」内で開催したバーチャルライブイベント「Astronomical」と連動して発表され、公開から数日で数千万回以上のストリーミング再生を記録する話題作となりました。
「hype」はどういう意味ですか?
「hype」はアメリカのスラングで、「興奮」「高揚感」「盛り上がり」といったニュアンスを持つ言葉です。日本語で言えば「テンションが爆上がりしている状態」に近いイメージで、コンサート前の期待感やSNSで話題が爆発的に広まっているような雰囲気を指します。歌詞の中では、ふたりのアーティストが作り出す圧倒的なエネルギーや存在感を表現するために使われており、単なる「やる気」を超えた、まさに「会場全体を震わせるような熱気」として読み取るのがぴったりです。
「Air this shit out」はどういう意味ですか?
「Air」は本来「空気」という意味ですが、「air out」という形で使われると「空気を通す」というイメージから転じて「思いをさらけ出す・全部吐き出す」という意味のイディオムになります。歌詞では「Air this shit out」というフレーズで登場し、マイクを外に持ち出して自分たちの音楽・存在感を包み隠さず世に解き放つ、というニュアンスで使われています。単に「空気を入れ替える」という直訳では伝わらない、感情や勢いを外に向けて発散させるイメージを持つ表現です。
「THE SCOTTS」はどういう意味ですか?
ユニット名「THE SCOTTS」は、ふたりのアーティストの名前に共通する「Scott」という単語を掛け合わせた遊び心あるネーミングです。Travis Scottの本名はJacques Webster IIですが、「Scott」はそのステージネームに含まれています。一方、Kid Cudiの本名はScott Mescudiで、名前そのものが「Scott」です。つまり「THE SCOTTS」とは「スコットたちが集結した」という意味であり、同じ名を持つふたりの天才が組んだことへの自負とユーモアが感じられる、シンプルながら非常にセンスのあるユニット名です。
関連リンク
THE SCOTTS – Travis Scott (Official Video)
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