【歌詞和訳】OUT WEST – JACKBOYS

今回の曲のタイトルは、「OUT WEST」です。直訳すると、「西部で」です。

「OUT WEST」は、ヒューストン出身のラッパー Travis Scott が率いるクルー兼レーベル JACKBOYS による楽曲です。2019年12月27日にアルバム『JACKBOYS』と同時リリースされ、同作はリリース初週に全米アルバムチャートで1位を獲得しました。本曲にはYoung Thugをフィーチャリングに迎え、プロデュースはJabzが担当。Billboard Hot 100では最高4位を記録し、トラップをベースにした重厚なサウンドの上で、西部的なライフスタイルや自由奔放な生き様が描かれています。

【直訳のポイント】タイトル「OUT WEST」は地理的に「西部で」を意味しますが、スラングとして「型破りな」「自由奔放な」というニュアンスも持つため、そのまま「西部で」と直訳しました。

細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。

※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。

以下、和訳です。


OUT WEST – JACKBOYS

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[Intro: Young Thug]
Yeah
イエー

Buddah1Buddah
[固有名詞]プロデューサーBuddah Bless(本名Tyron Douglas)の名前。仏教の「Buddha」とは無関係。
bless this beat2bless this beat
[決まり文句]「Buddah bless this beat」は、Buddah Bless本人が自分の制作物であることを示すために冒頭で名乗るプロデュータグ(決め台詞)。

Buddah Blessがこのビートを手がけた


[Chorus: Young Thug]
Ayy, bag it3bag it
[句動・俗語]麻薬を袋に詰めて売り捌くこと。ドラッグディールを指すスラング。
out west (Bag it), slang it4slang it
[動・AAVE]「売りさばく」。特に路上でドラッグを売る行為を指すAAVEスラング。
out west (Yeah)

アイ、ウエスト側で売りさばけ、ウエスト側で流せ

Gold metallic knife, I can shank5shank
[動・俗語]ナイフや即席の刃物で刺す行為。刑務所スラングが広まった表現。
ya out west (Yeah)

金色のナイフがある、ウエストでお前を刺せる

I just put a drum6drum
[名・俗語]「太鼓」→ドラムマガジン(大容量の円形弾倉)の略称。
on a new Kel-Tec7Kel-Tec
[固有名]ケルテック。フロリダ州拠点のアメリカ銃器メーカー。小型サブマシンガンやピストルで知られる。
(On it)

新しいケルテックにドラムマガジンを付けたばかり

I just put my cum in her pussy, now it’s wet
あいつの中に出したばかり、もうびしょびしょだ





[Post-Chorus: Young Thug]
I used to jump off the back of the bus8back of the bus
[名詞句・文化表現]バスの後部にしがみついて飛び降りる子供のスタント。貧しかったストリート時代を象徴し、直後の「ジェット機」と対比して成り上がりを表す。
(Yeah), now I jump off of a jet (Yeah)

昔はバスの後部から飛び降りてた、今はジェット機から飛び降りる

I used to tell the lil’ baby, “This us9This us
[口語・省略]”This is us”の省略形。「俺たちは付き合ってる・いい感じだ」の意。
,” then I got over10got over
[句動詞]get overの過去形。「(感情・関係などを)乗り越える・吹っ切る」の意。
the shit

昔は女の子に「俺たちいい感じだろ」って言ってたけど、あの頃のことはもう吹っ切った

I used to like her, but now that I love her, the way she was drankin’11drankin’
[動・AAVE]”drinking”のAAVE変形。”drankin’ my spit”で、唾液を飲み込むほどの濃厚なキスをする様を指す俗語的表現。
my spit

昔はただ好きだっただけだけど、今は愛してる――あの子が俺とディープキスしてたあの感じがあって

Your bitch12bitch
[名・AAVE俗語]本来は侮辱語だが、AAVEでは「彼女・女」を指す一般的な俗語として使われる。
cheatin’, she under my cover13cover
[名]「覆い」→ここでは「布団・シーツ」の意。”under my cover”で「俺の布団の中で・俺のベッドで」。
, we cuddle and shit14and shit
[句・AAVE]”and stuff / and things like that”に相当するAAVEの付加表現。「〜とかなんとか」のニュアンス。

お前の女が浮気してる、俺の布団の中に潜り込んで、一緒にいちゃついたりしてな


[Verse 1: Young Thug]
Lil’ shawty15shawty
[名・AAVE]「shorty」の変形で、若い女性・彼女を指すAAVEスラング。
say she wanna suck on the tip

小さなあの子が先っぽを吸いたいって言ってる

I’m ‘bout it16‘bout it
[句・AAVE]「about it」の縮約形で「乗り気だ・やる気満々だ」を意味するスラング。
, baby, I want all four your lips17all four your lips
[句・ダブルミーニング]口の上下の唇(2枚)と性器の唇(2枚)、計4枚を指す性的な隠語表現。
(I’m ‘bout it)

俺は乗り気だよ、ベイビー、お前の唇を全部欲しい(乗り気)

Ex-college girl, she can suck up a ship
元大学生の彼女は船ごと吸い込めるほどの腕前だ

I eat molly18molly
[名・薬物俗語]MDMAの俗称。「eat」は経口摂取することを指す。
and I take this bitch on a trip19trip
[名・俗語]「旅行」だが、薬物文脈では幻覚体験(トリップ)の意味も兼ねる。
(Woo)

モリーを飲んで、あの子をトリップに連れ出す(ウー)

Ayy, shawty, ayy, darlin’, ayy, baby girl, suck my private20private
[名・婉曲語]「プライベートな部分」→性器を指す婉曲表現。

ヘイ、シャーティ、ヘイ、ダーリン、ヘイ、ベイビーガール、俺のモノを吸え

Close your eyes, it’s just me and you and nobody (Uh-uh)
目を閉じて、俺たちふたりだけ、誰もいない(ウー)

Ayy, suck it sideways, if we in public or the driveway (Hey)
ヘイ、横からしゃぶれ、人前でも私道でも(ヘイ)

Vibes in this bitch21this bitch
[句・AAVE]「この場所・この状況」を強調するAAVE的表現。女性ではなくパーティーや場所を指す用法。
(Woo), vibe on a jet (Woo)

ここは最高の雰囲気(ウー)、ジェットの上でバイブス(ウー)

Five thousand bricks22bricks
[名・麻薬俗語]麻薬(主にコカイン)のキログラム単位の塊を指すスラング。
(Five), ooh

五千ブリック(五)、うー

She bad23bad
[形・AAVE]「悪い」が転じて「めちゃくちゃ魅力的・最高にイカしてる」を意味する逆意語。
as it get (Hoo), her mouth kick it slick24kick it slick
[句・俗語]「巧みに(slick)こなす」→口技が滑らかで卓越していることを示すスラング表現。
(Hoo)

彼女はとびきりイカしてて(フー)、口技が滑らかで最高(フー)

She know she got the kick25kick
[名・俗語]「蹴り」が転じて「強烈な魅力・圧倒的な威力」を意味するスラング。ここでは性的な魅力やインパクトを指す。
(Hoo), with a fire hydrant26fire hydrant
[名]街頭に設置された消火栓。大量の水が勢いよく噴き出すイメージから、女性の性的な反応(潮吹き)を比喩する表現。
pussy

自分がヤバいってわかってる、消火栓みたいに溢れ出すあそこで





[Chorus: Young Thug]
Ayy, bag27bag
[動・俗語]「袋に詰める」が転じて「売りさばく」を意味するストリートスラング。主にドラッグの売買に用いる。
it out west (Bag it), slang28slang
[動・俗語]名詞「スラング」ではなく動詞として「売る・流す」の意。ドラッグや商品を捌くことを指す。
it out west (Yeah)

エイ、ウエストで売りさばけ(売れ)、ウエストで流せ(イェー)

Gold metallic knife, I can shank29shank
[動・俗語]刃物や即席ナイフで刺す、の意。刑務所・ストリートスラング由来。
ya out west (Yeah)

ゴールドのナイフ、ウエストでお前を刺せる(イェー)

I just put a drum30drum
[名・俗語]銃のドラムマガジン(大容量円筒型弾倉)のこと。形状が太鼓(drum)に似ていることから。
on a new Kel-Tec31Kel-Tec
[固・銃器]アメリカの銃器メーカー「Kel-Tec CNC Industries」の製品。サブマシンガンやセミオート小銃で知られる。
(On it)

新しいケル=テックにドラムマガジンを装着した(了解)

I just put my cum in her pussy, now it’s wet
あいつの中に出した、今びしょ濡れだ


[Verse 2: Travis Scott]
It’s up32it’s up
[句・俗語]AAVE。「抗争が始まっている・戦闘態勢だ」を意味するスラング。
, it’s stuck (Yeah)

抗争は始まってる、もう止まらない(イェー)

Thought you can cross33cross
[動・俗語]「横切る」→「裏切る・寝返る」を意味するイディオム。
the gang, what was you thinkin’ of? (Gang)

俺たちを裏切れると思ったのか、何を考えてたんだ?(ギャング)

Red coupe, rollercoaster sound just like it does
赤いクーペ、ジェットコースターみたいな爆音を轟かせて

These days, I balance all the hate out with the love
最近は、憎しみを愛で釣り合わせてる

These days, I pour all of my pain out in a cup (Drank34Drank
[名・俗語]コデイン系咳止め薬をソーダに混ぜた飲み物「リーン」の俗称。南部ヒップホップ文化に根ざしたドラッグスラング。
)

最近は、痛みをカップに注ぎ込んで飲み干してる

Dreamy, that’s just a side effect when you with us (Gang)
夢見心地?それは俺たちとつるんだときの副作用さ(ギャング)

Easy, the dawgs35dawgs
[名・俗語]”dogs”の変形。親友・仲間を指すAAVEスラング。
is right behind me, they on edge36on edge
[句]「端に立っている」→「神経が張り詰めて臨戦態勢にある」を意味するイディオム。

余裕だ、仲間たちはすぐ後ろに控えてる、臨戦態勢で

Believe me, we pop out37pop out
[句動詞・俗語]「突然現れる」を意味するスラング。予告なしに街に姿を見せること。
in the city to collect38collect
[動・俗語]「集める」→ 借金・みかじめ料などを「取り立てに来る」ことを指す俗語用法。
(Ooh)

信じろ、俺たちは街に現れて取り立てに来てる(ウー)

Vibes in this bitch39this bitch
[名・俗語]「この場所・空間」を指すAAVEスラング。女性への侮辱ではなく、場所や状況を強調する際に用いられる。
, they surprised that I lived (It’s lit40It’s lit
[句・俗語]「火がついている」→「最高に盛り上がっている・熱気がある」を意味するスラング。
)

この場の空気、俺が生きてることに驚いてる(最高だ)

Jacques can’t be killed, tried nine times, but I’m still (Still)
ジャックは殺せない、9回試みられたが、俺はまだここにいる

Hop in41hop in
[句動詞]「ぴょんと跳ぶ」→「(車に)乗り込む」を意味するカジュアルな表現。
the whip42whip
[名・俗語]車を指すAAVEスラング。
to hop right in the whip

愛車に飛び乗る、ためらわずそのまま乗り込む

I hotbox43hotbox
[動・俗語]車などの密閉空間でマリファナを吸い、煙を充満させる行為を指すスラング。
in the whip, got me44got me
[動・AAVE]「(何かが)自分をある状態にさせる」という用法。ここでは陶酔・うっとりとした感覚を示す。
(Ooh)

車の中で煙を充満させ、頭がくらくらしてきた(Ooh)


[Chorus: Young Thug]
Ayy, bag45bag
[動・俗語]麻薬をビニール袋に小分けして販売する行為を指すスラング。「bag it」で「ドラッグを袋詰めして売る」の意。
it out west (Bag it), slang46slang
[動・AAVE]本来「俗語」を意味する名詞だが、AAVEでは「(麻薬などを)売りさばく」という動詞として用いられる。
it out west (Yeah)

西側でドラッグを袋詰めして捌け、売りさばけ

Gold metallic knife, I can shank47shank
[動・俗語]ナイフや手製の刃物で刺す行為を指すスラング。刑務所用語が一般に広まったもの。
ya out west (Yeah)

金色のナイフ、西側でお前を刺してやれる

I just put a drum48drum
[名・俗語]円筒形の大容量弾倉(ドラムマガジン)を指す銃器スラング。
on a new Kel-Tec49Kel-Tec
[固・銃器]アメリカ・フロリダ州の銃器メーカー「Kel-Tec CNC Industries」の製品。サブマシンガンや拳銃で知られる。
(On it)

新しいケルテックにドラムマガジンを装着した

I just put my cum50cum
[名・卑語]動詞「come(射精する)」の名詞形・卑俗語で「精液」の意。
in her pussy, now it’s wet

あいつの中に出した、もうびしょびしょだ





[Post-Chorus: Young Thug]
I used to jump off the back of the bus (Yeah), now I jump off of a jet (Yeah)
昔はバスの後部から飛び降りてた、今は専用機から降りる

I used to tell the lil’ baby, “This us” (Yeah), then I got over51got over
[句動詞]get overの過去形。「〜を乗り越える・吹っ切る」の意。
the shit (Yeah)

昔はあの子に「俺たちだよ」って言ってた、でもあの頃の気持ちはもう吹っ切った

I used to like her, but now that I love her, the way she was drankin’52drankin’
[動・AAVE]drinkingのAAVE発音・表記。「飲む」の意。
my spit53spit
[名]「唾液・つば」のこと。ここでは濃厚なキスで唾液を分かち合う親密な行為を指す。
(Woah, woah)

昔はただ好きなだけだったのに、今じゃ愛してる――俺のつばを飲み込むあの感じが (ウォー、ウォー)

Your bitch54bitch
[名・俗語]「おまえの女・彼女」を指すAAVEスラング。
cheatin’, she under my cover55cover
[名]「布団・ベッドカバー」のこと。”under my cover”で「俺の布団の中に」の意。
, we cuddle and shit56and shit
[表現・AAVE]「〜とか、みたいな」を意味する付加表現。shitに侮蔑的意味はなく、語調を緩める役割。

おまえの女は浮気してる、俺の布団の中にいるよ、いちゃいちゃしてな


[Outro]
Buddah bless this beat
Buddah Blessがこのビートを手がけた



Writer(s): Travis Scott, Young Thug, Buddah Bless, Jabz (Producer)

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以上です、いかがでしたでしょうか!

以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!

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よくある質問

「OUT WEST」はどんな曲ですか?

「OUT WEST」は、トラヴィス・スコットが主宰するクルー・JACKBOYS が2019年12月27日にリリースしたコンピレーションアルバム『JACKBOYS』の収録曲で、ヤング・サグをフィーチャーしています。リリース直後から爆発的な反響を呼び、2020年1月にはBillboard Hot 100で1位を獲得。Spotifyでは数億回再生を超えるストリーミングヒットとなり、2010年代末のトラップ・サウンドを象徴する一曲として広く認知されています。

「”Buddah bless this beat”」はどういう意味ですか?

曲の冒頭と最後に出てくる「Buddah bless this beat」は、仏陀(Buddha)への祈りでも大麻のスラングでもなく、この曲を手がけたプロデューサーBuddah Bless(本名Tyron Douglas)本人の名乗りです。DJ Mustardの「Mustard on the beat, ho」のように、ヒップホップのプロデューサーは自分の楽曲だと分かるように、曲の頭や終わりに自分の名前を使った決まり文句(プロデュータグ)を入れる文化があります。「Buddah」は仏陀のスペルに似ていますが、彼の芸名に由来するもので、直訳すると意味を取り違えてしまう表現の一つです。

プロデュータグとは何ですか?

プロデュータグとは、プロデューサーが自分の制作したビート(トラック)だと分かるように、曲の冒頭などに挿入する短い音声フレーズのことです。有名な例では「Metro Boomin want some more」(Metro Boomin)や「Mustard on the beat, ho」(DJ Mustard)などがあり、リスナーやDJに制作者を印象付ける役割を持っています。「OUT WEST」の「Buddah bless this beat」もこの文化に則った表現です。

「”bag it”」はどういう意味ですか?

「bag it」はストリートスラングで、麻薬を小分けの袋に詰めて売り捌くことを指す表現です。歌詞の「slang it(売りさばく)」と対になって使われており、西部エリアでドラッグを取引している様子を描写しています。「bag(袋)」という具体的な物から、それを使った密売行為そのものを指すようになった俗語表現です。

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関連リンク

OUT WEST – JACKBOYS (Official Video)

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