今回の曲のタイトルは、「I Want You Back」です。直訳すると、「あなたに戻ってきてほしい」です。
ザ・ジャクソン5は、アメリカ・インディアナ州ゲーリー出身の兄弟グループで、ジャッキー、ティト、ジャーメイン、マーロン、そして当時わずか11歳のマイケル・ジャクソンの5人で構成されています。「I Want You Back」は1969年10月にモータウン・レコードよりリリースされた彼らのデビューシングルで、デビューアルバム『Diana Ross Presents the Jackson 5』に収録されました。ビルボード・ホット100では1970年1月に見事1位を獲得し、ソウル・R&Bを基盤とした躍動感あふれるポップサウンドと、幼いマイケルの圧倒的な歌声で世界中を虜にしました。楽曲はフレディ・ペレン、フォンス・ミゼル、ベリー・ゴーディ、デキ・リチャーズによる制作チーム「ザ・コーポレーション」が手がけています。
【こだわり解説】多くのサイトではタイトルを単に「あなたが欲しい」と訳す例も見られますが、当ブログでは「back」が持つ「戻ってくる」という語義を尊重し、「あなたに戻ってきてほしい」という訳を採用しました。一度は手放した相手を再び求める切なさは、この「back」の一語に集約されているためです。
細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。
※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。
以下、和訳です。
I Want You Back – The Jackson 5
[Intro: Michael Jackson]
Uh-huh, huh, huh
ウーハー、ハー、ハー
Just let me tell ya now
今から話を聞いてくれ
Huh-huh
ハーハー
[Verse 1: Michael Jackson & Jackson 5]
When I had you to myself1had you to myself
[イディオム]「あなたを自分だけのものにしていた」→独り占めにしていた、という意味のイディオム。, I didn’t want you around
君を独り占めにしていた頃、そばにいてほしくなかった
Those pretty faces always made you stand out2stand out
[句動詞]「外に突き出る」→「目立つ・際立つ」を意味するイディオム。直訳からは意味が転じている。 in a crowd
あの可愛い顔が、いつも君を人混みの中で際立たせていた
But someone picked you from the bunch3the bunch
[名・口語]「束・まとまり」→ここでは「大勢の人たちの中」を指す口語表現。, one glance was all it took
でも誰かが大勢の中から君を選んだ、ひと目見るだけで十分だったんだ
Now, it’s much too late for me to take a second look4take a second look
[イディオム]「もう一度見る」→「見直す・改めて目を向ける」の意。ここでは失ったチャンスへの後悔を表す。
もう手遅れだ、今さら改めて目を向けることはできない
[Chorus: Michael Jackson & Jackson 5]
Oh, baby, give me one more chance (To show you that I love you)
ねえ、もう一度だけチャンスをくれないか(愛してるって証明するから)
Won’t you please let me back in your heart?
お願いだから、もう一度君の心に戻らせてくれないか?
Oh, darlin’, I was blind5blind
[形・比喩]本来「目が見えない」→ここでは「分別がなかった・愚かだった」という比喩的用法。君を手放すほど何も見えていなかった、の意。 to let you go (Let you go, baby)
ああ、君を手放すなんて、僕は愚かだった(行かせてしまったんだ、ベイビー)
But now, since I see you in his arms (I want you back)
でも今、あの人の腕の中にいる君を見て(君を取り戻したい)
[Post-Chorus: Michael Jackson & Jackson 5]
Yes, I do now (I want you back)
そうさ、今こそ(君に戻ってきてほしい)
Ooh-ooh, baby (I want you back)
あぁ、ベイビー(君に戻ってきてほしい)
Yeah, yeah, yeah, yeah (I want you back)
そう、そう、そう、そう(君に戻ってきてほしい)
Na-na-na-na
ナ・ナ・ナ・ナ
[Verse 2: Michael Jackson & Jackson 5]
Trying to live without your love is one long, sleepless night
君の愛なしに生きようとすることは、ただ長い、眠れない夜が続くだけ
Let me show you, girl, that I know wrong from right6know wrong from right
[イディオム]「正しいことと間違いを区別できる」=善悪の分別がある、という意のイディオム。直訳からは意味が取りにくい。
ねえ、僕にはちゃんと善悪の分別があるって、見せてあげる
Every street you walk on, I leave tear stains on the ground
君が歩く通りすべてで、地面に涙の跡を残していく
Followin’ the girl I didn’t even want around7want around
[句動詞]「(人を)そばに置きたい・近くにいてほしい」を意味する表現。”didn’t even want around”で「そばにいてほしいとすら思っていなかった」の意。
そばにいてほしいとすら思っていなかった彼女の後を追いかけながら
Let me tell you now
今、言わせてくれ
[Chorus: Michael Jackson & Jackson 5]
Oh, baby, all I need is one more chance (To show you that I love you)
ああ、ベイビー、もう一度だけチャンスをくれれば——あなたへの愛を証明するために
Won’t you please let me back in your heart?
お願いだから、もう一度あなたの心に戻らせてくれないか?
Oh, darlin’, I was blind8blind
[形・慣用]文字通り「目が見えない」だが、ここでは「判断力を欠いていた・愚かだった」という比喩的用法。 to let you go (Let you go, baby)
ああ、ダーリン、あなたを手放すなんて、私は愚かだった(手放してしまったんだ、ベイビー)
But now, since I see you in his arms, uh-huh
でも今、あの人の腕の中にいるあなたを見て
[Bridge: Michael Jackson]
(A-buh-buh-buh-buh)
(ア・バ・バ・バ・バ)
(A-buh-buh-buh-buh) All I want
(ア・バ・バ・バ・バ)私の望みはそれだけ
(A-buh-buh-buh-buh) All I need
(ア・バ・バ・バ・バ)必要なのはそれだけ
(A-buh-buh-buh-buh) All I want
(ア・バ・バ・バ・バ)私の望みはそれだけ
(A-buh-buh-buh-buh) All I need
(ア・バ・バ・バ・バ)必要なのはそれだけ
[Chorus: Jermaine Jackson, Michael Jackson, Jackson 5 & Jackie Jackson]
Oh, just one more chance
ああ、もう一度だけチャンスをくれ
To show you that I love you
君を愛していると証明するから
Baby (Baby)
ベイビー(ベイビー)
Baby (Baby)
ベイビー(ベイビー)
Baby (Baby)
ベイビー(ベイビー)
(I want you back)
(君に戻ってきてほしい)
Forget what happened then
あの時のことは忘れて
Let me live again
もう一度、生きさせてくれ
[Chorus: Michael Jackson, Jackson 5, Jackie Jackson & Jermaine Jackson]
Oh, baby, I was blind9blind
[形・イディオム]「目が見えない」という文字通りの意味ではなく、「分別を失って・愚かにも」の意。 to let you go
ああ、ベイビー、君を手放すなんて、僕には何も見えていなかった
But now, since I see you in his arms (I want you back)
でも今、あの人の腕の中にいる君を見て(君を取り戻したい)
Spare me10spare me
[動・イディオム]「節約する」「予備の」ではなく「〜から解放してくれ・免れさせてくれ」の意。苦痛や不快な状況を取り除くよう求める表現。 of this cause
こんな苦しみから解放してくれ
Give back what I lost
失ったものを返してくれ
[Outro: Michael Jackson, Jermaine Jackson & Jackie Jackson]
Oh, baby, I need one more chance, ha
ああ、ベイビー、もう一度だけチャンスをくれ
I tell you that I love you
愛してるって、君に伝えたい
(Baby) Oh (Baby), oh (Baby), oh
(ベイビー)ああ(ベイビー)、ああ(ベイビー)、ああ
I want you back, ha (Forget what happened then)
戻ってきてほしいんだ(あの時のことは忘れて)
I want you back, ha (And let me live again)
戻ってきてほしいんだ(もう一度、生きる力をくれ)
Oh, I want you back, ha
ああ、戻ってきてほしい
Writer(s): Freddie Perren, Fonce Mizell, Berry Gordy, Deke Richards
以上です、いかがでしたでしょうか!
以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!
よくある質問
「I Want You Back」はどんな曲ですか?
「I Want You Back」は、The Jackson 5が1969年10月にモータウン・レコードからリリースしたデビューシングルです。1970年1月にビルボード・ホット100で第1位を獲得し、グループの名を一夜にして世界へ知らしめました。現在もSpotifyで5億回を超える再生数を誇り、リリースから半世紀以上が経った今もなお、世界中で愛され続けている名曲です。
タイトルの「back」という単語には、どんなニュアンスが込められているのですか?
英語で「want someone back」と言うと、単に「誰かが欲しい」という意味ではなく、「(一度失った相手に)戻ってきてほしい」という切実な願いを表します。この「back」の一言が、過去への後悔と取り戻したいという感情を同時にギュッと凝縮しているのです。日本語に直訳すると「君を取り戻したい」となりますが、「もう一度そばにいてほしい」と意訳するほうが、この曲の持つ感情の温度感をより自然に伝えられるでしょう。
マイケル・ジャクソンがまだ子どもだったと聞きましたが、歌詞の内容と合っているのですか?
この曲をレコーディングしたとき、マイケルはわずか10〜11歳でした。「別れた恋人に戻ってきてほしい」という歌詞は一見子どもには似合わないようにも思えますが、アメリカのポップ・ソウルの世界では、感情の「演技力」や「表現力」こそが重視されます。実際、マイケルの声は年齢をはるかに超えた切なさと説得力を持っており、モータウンのプロデューサーたちがあえて大人のラブソングを歌わせたのは、その圧倒的な才能を世に示すための戦略的な選択でもありました。
歌詞に繰り返し登場する「Oh baby, give me one more chance」はどう理解すればよいですか?
「ねえ、もう一度だけチャンスをくれ」という意味で、この曲全体のテーマである「後悔と赦しへの願い」を象徴するフレーズです。「one more chance(もう一度だけ)」という表現はアメリカのポップ・ソウルに頻出する定番フレーズで、聴き手の共感を呼ぶ普遍的な感情を乗せています。また冒頭の「Oh baby」は、親しい相手に感情をぶつけるときの呼びかけで、日本語の「ねえ」「お願いだから」に近い感覚です。理屈ではなく感情で訴えかけるこの直接さこそが、60年代ソウル・ミュージックの魅力のひとつと言えるでしょう。
関連リンク
I Want You Back – The Jackson 5 (Official Video)
他の曲も和訳しています。よろしければどうぞ!
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