今回の曲のタイトルは、「Train Wreck」です。直訳すると、「列車事故」です。
ジェームス・アーサーはイギリス・ミドルズブラ出身のシンガーソングライターで、2012年に『Xファクター』UK版で優勝しデビューを果たしました。デビューシングル「Impossible」は全英1位を獲得し、一躍世界的な注目を集めました。「Train Wreck」は2020年1月にリリースされ、後に3rdスタジオアルバム『It’ll All Make Sense in the End』(2021年)に収録されています。全英シングルチャートで最高6位を記録したこの楽曲は、感情的に傷つき壊れた自分自身を「列車事故」に喩え、それでも寄り添ってくれる存在への想いを綴ったエモーショナルなポップバラードです。
【直訳のポイント】タイトルの”Train Wreck”は「列車事故」と直訳できますが、この曲では「ぐちゃぐちゃな状態の自分」を表す比喩として使われています。感情的に壊れている様子を「列車事故」に例えた表現が印象的です。
細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。
※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。
以下、和訳です。
Train Wreck – James Arthur
[Verse 1]
Laying in the silence
静寂の中に横たわって
Waiting for the sirens
サイレンを待ちながら
Signs, any signs I’m alive still
何かしるし、まだ生きているというしるしを
I don’t wanna lose it1lose it
[句動詞・慣用句]「それを失う」→「正気・感情のコントロールを失う、崩れ落ちる」の意味のイディオム。
正気を失いたくない
But I’m not getting through2getting through
[句動詞]「通り抜ける」→「困難な状況を生き延びる・乗り越える」の意味のイディオム。 this
でも、これを乗り越えられない
Hey, should I pray?
ねえ、祈るべきかな?
Should I pray, yeah
祈るべきかな、ねえ
To myself? To a God?
自分自身に?神に?
To a saviour who can
救ってくれる救い主に?
[Chorus]
Unbreak3Unbreak
[動・造語]「un-(元に戻す)」+「break(壊す)」の造語。「壊れた状態を修復する」という詩的・非標準的な表現。 the broken
壊れたものを元に戻して
Unsay these spoken words
口にしたこの言葉を取り消して
Find hope in the hopeless
絶望の中に希望を見つけて
Pull me out the train wreck4train wreck
[名・慣用句]直訳は「列車事故」だが、転じて「手のつけられない惨事・最悪の状況」を指す慣用表現。
この惨事から私を救い出して
Unburn the ashes
灰を燃える前の姿に戻して
Unchain the reactions now
今すぐ連鎖反応を断ち切って
I’m not ready to die, not yet
まだ死ぬ準備はできていない、まだ
Pull me out the train wreck
この惨事から私を救い出して
Pull me out, pull me out, pull me out, mm-ah
救い出して、救い出して、救い出して
Pull me out, pull me out
救い出して、救い出して
[Verse 2]
Underneath our bad blood5bad blood
[名・慣用句]「悪い血」→ 人間関係における確執・遺恨・不和を指す慣用表現。
僕たちの確執の奥底に
We still got a sanctum6sanctum
[名・文語]ラテン語 “sanctus”(神聖な)から。「聖域・安息の場所」を意味する文語的な語。
それでも僕たちには聖域がある
Home, still a home, still a home here (Mm)
家、まだ家がある、まだここに家がある
It’s not too late to build it back
やり直すのに遅すぎることはない
‘Cause a one in a million7one in a million
[慣用句]「百万に一つ」→ 実現する可能性が極めて低いことを強調する慣用表現。 chance is still a chance, still a chance
百万分の一の可能性でも、それはチャンス、それでもチャンスだから
And I would take those odds8take those odds
[句・慣用句]ギャンブル用語から転じて「不利な条件でもその可能性に賭ける」という意味。
それでも僕はその賭けに乗る
[Chorus]
Unbreak the broken
壊れたものを元通りに戻して
Unsay9Unsay
[動・詩語]un-(否定)+ say(言う)の合成語。「一度口にした言葉を取り消す・なかったことにする」という意味の稀な表現。 these spoken words
口にしたこの言葉を取り消して
Find hope in the hopeless
絶望の中に希望を見つけて
Pull me out the train wreck10train wreck
[名・比喩]直訳は「列車事故」だが、比喩的に「手のつけられない惨状・崩壊した状況」を指す表現。
この惨状から引き出してくれ
Unburn the ashes
燃えた灰を元に戻して
Unchain the reactions now
今すぐこの連鎖を断ち切って
I’m not ready to die, not yet
死ぬ覚悟はまだできていない、まだ
Pull me out the train wreck11train wreck
[名・比喩]直訳は「列車事故」だが、比喩的に「手のつけられない惨状・崩壊した状況」を指す表現。
この惨状から引き出してくれ
Pull me out (Oh, pull me out), pull me out, pull me out, ooh
引き出してくれ(ああ、引き出してくれ)、引き出してくれ、引き出してくれ、ああ
Pull me out (Oh, pull me out), pull me out, pull me out
引き出してくれ(ああ、引き出してくれ)、引き出してくれ、引き出してくれ
[Bridge]
You can say what you like
好きなことを言えばいい
‘Cause, see12see
[間投詞]「見る」ではなく「ほら・いいか」に相当する、相手の注意を引く会話上の間投詞。, I would have die for you (Ah)
だってほら、あなたのためなら死んでいたくらいだから
I’m down on my knees and I need you to be my God
膝まずいて、あなたに神様になってほしいと願っている
Be my help, be a saviour who can
私の助けに、救える救い主になってくれ
[Chorus]
Unbreak13Unbreak
[動・造語]「un-(逆転)+break(壊す)」の造語。壊れてしまったものを元の状態に戻す、という不可能に近い行為を指す。 the broken (Mm)
壊れたものを元に戻して(んん)
Unsay14Unsay
[動・造語]「un-(逆転)+say(言う)」の造語。口にした言葉をなかったことにする・取り消すという意味の稀用語。 these reckless words
この無謀な言葉を取り消して
(Find hope in the hopeless)
(絶望の中に希望を見つけて)
Pull me out the train wreck15train wreck
[名・慣用]直訳は「列車事故」だが、慣用的に「手のつけられない惨事・崩壊しきった状況」を指す比喩表現。
この惨事から私を救い出して
Unburn the ashes (Unburn)
灰を燃える前の姿に戻して
Unchain the reactions now (Unchain)
今すぐこの連鎖を断ち切って
I’m not ready to die, not yet
まだ死ぬ準備はできていない、まだ
Pull me out the train wreck
この惨事から私を救い出して
Pull me out, pull me out, pull me out, ooh
救い出して、救い出して、救い出して
Pull me out, pull me out, pull me out
救い出して、救い出して、救い出して
Writer(s): Andrew Jackson, Adam Argyle, James Arthur
以上です、いかがでしたでしょうか!
以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!
よくある質問
「Train Wreck」はどんな曲ですか?
「Train Wreck」は、イギリス人シンガーソングライターのジェームス・アーサーが2020年11月にリリースした楽曲で、4枚目のスタジオアルバム『It’ll All Make Sense in the End』に収録されています。自己破壊的な行動と、それでも相手を愛してしまう葛藤を切々と歌ったバラードで、TikTokをきっかけに世界中で話題となり、Spotifyで数億回再生を記録するグローバルなストリーミングヒットとなりました。イギリスのシングルチャートでもトップ20入りを果たし、アーサーの代表曲のひとつとして広く知られています。
“lose it”はどういう意味ですか?
「lose it」は直訳すると「それを失う」ですが、日常会話では「自分を見失う」「正気を保てなくなる」「感情的に崩れ落ちる」という意味で使われる表現です。この曲の文脈では、愛する相手を前にして理性や冷静さを保つことができず、感情がコントロールを失ってしまう状態を指しています。「I keep losing it(何度も自分を失ってしまう)」のように、繰り返される自己崩壊のループを表すのにとても適した表現ですね。
“getting through”はどういう意味ですか?
「get through」には「〜を乗り越える」「つらい状況をなんとか生き延びる」というニュアンスがあります。この曲では、苦しい現実や痛みの中でもどうにか日々をやり過ごそうとする切実な気持ちが込められています。「getting through the day(今日一日をなんとか乗り越える)」という使い方のように、大きな努力や忍耐を必要とするサバイバルのイメージです。「頑張って耐える」という日本語が近いかもしれません。
“Unbreak”はどういう意味ですか?
「Unbreak」は辞書には載っていない造語で、「un-(〜を元に戻す)」という接頭辞と「break(壊す)」を組み合わせた言葉です。つまり「壊れたものを壊れる前の状態に戻す」、いわば「修復する・癒す」という意味合いで使われています。ホイットニー・ヒューストンの名曲「Unbreak My Heart」でもおなじみの表現で、英語として文法的には正しくないからこそ、言葉では言い表せないほどの切望や絶望感がリスナーの心に直接刺さる効果があります。
関連リンク
Train Wreck – James Arthur (Official Video)
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