今回の曲のタイトルは、「Atlantis」です。直訳すると、「アトランティス」です。
Seafret(シーフレット)は、イングランド・イースト・ヨークシャー州ブリドリントン出身のインディーフォーク/ポップ・デュオ。ボーカルのジャック・セドマンとギタリストのハリー・ドレイパーの2人組で、2016年のデビューアルバム「Tell Me It’s Real」でUKインディーシーンに広く知られ、繊細なアコースティックサウンドと感情的なリリックで多くのリスナーを獲得しました。「Atlantis」は、スカウティング・フォー・ガールズのロイ・ストライドとの共作で生まれた楽曲で、失われた愛と届かない想いをアトランティス伝説に重ねたメランコリックなインディーフォーク・バラードです。ストリーミングプラットフォームを中心に高い支持を集め、Seafretの代表的なナンバーのひとつとして知られています。
【この曲の言葉について】この曲では、”Atlantis”という失われた伝説の大陸を、消えてしまった愛の象徴として使っています。感情をそのまま訳すより、比喩の意味を生かしながら直訳することを心がけました。
細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。
※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。
以下、和訳です。
Atlantis – Seafret
[Verse 1]
The birds have left their trees
鳥たちは木を離れていった
The light pours onto me
光が私へと降り注ぐ
I can feel you lying there all on your own1all on your own
[慣用句]「on one’s own」で「ひとりで・自分だけで」の意。冒頭の「all」がその孤独をさらに強調する。
あなたがひとりきりでそこに横たわっているのを感じる
We got here the hard way2the hard way
[慣用句]「楽をせず、苦労して・困難を経て」の意。「learn something the hard way(痛い目を見て学ぶ)」などの形でも使われる。
私たちはここまで苦労して辿り着いた
All those words that we exchange
私たちが交わしてきたあのすべての言葉たち
Is it any wonder3any wonder
[慣用句・名詞]「wonder」はここで名詞「驚き・不思議なこと」の意。「Is it any wonder…?」で「〜も当然ではないか?」という反語的表現。 things get broke4broke
[形・口語]標準形は「broken(壊れた)」。口語・方言・歌詞などで形容詞的に用いられる非標準形。?
物事が壊れていくのも、無理はないだろう?
[Pre-Chorus]
‘Cause in my heart and in my head
だって、心の中でも頭の中でも
I’ll never take back5take back
[句動詞]「取り戻す」→「(言ったことを)撤回する・取り消す」の意のイディオム。 the things I said
口にしたことは絶対に撤回しない
So high above, I feel it coming down
こんなに高いところにいながら、それが落ちてくるのを感じる
She said, “In my heart and in my head
彼女は言った、「心の中でも頭の中でも
Tell me why this has to end
なぜこれが終わらなければならないか教えて
Oh, no, oh, no”
ああ、嫌、ああ、嫌」
[Chorus]
I can’t save us, my Atlantis6Atlantis
[固有名詞・神話]プラトンが記した「大西洋に沈んだ伝説の島」。ここでは「美しくも滅びを免れない、愛しき存在・関係」の比喩として使われている。, we fall
私たちを救えない、我がアトランティスよ、私たちは沈んでいく
We built this town on shaky ground
私たちはこの街を、不安定な土台の上に築いた
I can’t save us, my Atlantis, oh, no
私たちを救えない、我がアトランティスよ、ああ、もう
We built it up to pull it down
築き上げたのは、ただ壊すためだった
[Verse 2]
Now all the birds have fled7fled
[動・不規則過去形]flee(逃げる・飛び去る)の過去形。
今、すべての鳥たちは飛び去った
The hurt just leaves me scared
その痛みは、ただ恐怖だけを残していく
Losing everything I’ve ever known
かつて知っていたすべてを失って
It’s all become too much
すべてが、もう耐えられなくなった
Maybe I’m not built for8built for
[句動詞・比喩]「〜のために作られた」→「〜に向いている・適性がある」を意味するイディオム。 love
私は愛には向いていないのかもしれない
If I knew that I could reach9reach
[動・比喩]物理的に「届く」だけでなく、「(心が)相手に届く・通じる」という感情的なつながりを表す。 you, I would go
あなたに届けられると分かっていたなら、迷わず行くのに
[Pre-Chorus]
It’s in my heart and in my head
胸の中にも、頭の中にもある
You can’t take back10take back
[句動詞]「取り戻す」が転じて「言ったことを撤回する・なかったことにする」の意。 the things you said
あなたが言ったことは、もう取り消せない
So high above, I feel it coming down
こんなに高いところにいるのに、それが落ちてくるのを感じる
She said, “In my heart and in my head
彼女は言った、「胸の中にも、頭の中にも
Tell me why this has to end
なぜこれが終わらなければならないのか、教えて
Oh, no, oh, no”
ああ、いやだ、ああ、いやだ」
[Chorus]
I can’t save us, my Atlantis11Atlantis
[固有名詞・神話]海底に沈んだとされる伝説の大陸。ここでは「栄えながらも滅びゆく愛や場所」の比喩として使われている。, we fall
僕らを救えない、私のアトランティスよ、僕たちは沈んでゆく
We built this town on shaky ground12shaky ground
[イディオム]「揺らぐ地盤」→ 転じて「不安定な基盤・脆い土台の上で」を意味する慣用表現。
僕らはこの町を、脆い土台の上に築いてしまった
I can’t save us, my Atlantis, oh, no
僕らを救えない、私のアトランティスよ、ああ、もう
We build it up to pull it down
築き上げては、また崩してしまう
[Bridge]
And we build it up and we build it up
積み上げ、また積み上げる
And we build it up to pull it down13pull down
[句動詞]「引き倒す」→「取り壊す・崩す」の意。物理的・比喩的に何かを崩壊させることを表すイディオム。
積み上げるのは、崩すためだけ
And we build it up and we build it up
積み上げ、また積み上げる
And we build it up to pull it down14pull down
[句動詞]「引き倒す」→「取り壊す・崩す」の意。物理的・比喩的に何かを崩壊させることを表すイディオム。
積み上げるのは、崩すためだけ
[Chorus]
I can’t save us, my Atlantis15Atlantis
[固有名詞・神話]プラトンが描いた伝説の海没都市。ここでは「美しくも滅びゆく運命の存在・関係」の比喩として用いられる。, we fall
私たちを救えない、我がアトランティスよ、堕ちていく
We built this town on shaky ground16shaky ground
[名詞句・慣用表現]「ぐらつく地面」→「脆弱な基盤・危うい状況の上に成り立っている」ことを表すイディオム。
私たちはこの街を危うい土台の上に築いた
I can’t save us, my Atlantis, oh, no
私たちを救えない、我がアトランティスよ、ああ、もう
We build it up to pull it down17pull it down
[句動詞]「引き倒す」→「築いたものを取り壊す・崩す」の意。直前の build up(築き上げる)と対置され、自己破壊のサイクルを強調する。
築き上げては、また崩していく
Writer(s): Roy Stride, Harry Draper, Jack Sedman
以上です、いかがでしたでしょうか!
以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!
よくある質問
「Atlantis」はどんな曲ですか?
「Atlantis」は、イギリス・イースト・ヨークシャー出身のインディーフォークデュオ、Seafret(ジャック・セドマンとハリー・ドレイパーによるユニット)が2016年にリリースしたデビューアルバム『Tell Me It’s Real』に収録された楽曲です。失われた愛や孤独感をテーマにした静かで内省的なサウンドが特徴で、リリース当初こそ大きな話題にはなりませんでしたが、YouTubeやTikTokを通じてじわじわと世界中に広まり、Spotifyでは数億回を超えるストリーム再生を記録するほどの人気曲となりました。「消えてしまった伝説の大陸アトランティス」を喪失の象徴として用いた詩的な歌詞が、多くのリスナーの心に深く刺さっています。
「all on your own」はどういう意味ですか?
「all on your own」は「完全にひとりで」「誰の助けも借りずに」という意味の表現です。「on your own」だけでも「自分ひとりで」という意味になりますが、そこに「all」をつけることで「完全に」「まるっきり」というニュアンスが強調されます。この曲の文脈では、相手がひとり取り残されてしまった孤独な状況を描写するために使われており、誰にも寄り添ってもらえない切なさがひしひしと伝わってくる表現です。日常会話でも「Did you do this all on your own?(これ全部自分でやったの?)」のように自然に使えます。
「the hard way」はどういう意味ですか?
「the hard way」は「つらい経験を通じて」「痛い目を見て(初めて)」という意味の慣用表現で、多くの場合「learn something the hard way(苦労して学ぶ)」という形で使われます。誰かに教えてもらうのではなく、失敗や痛みを経て初めて真実を悟るというニュアンスが込められています。この曲では、関係の中で積み重なった傷や後悔を経て、ようやく現実を受け入れていく心情と重なっており、「もっと早く気づいていれば…」という歌詞全体の悔しさを凝縮したような表現になっています。
「any wonder」はどういう意味ですか?
「any wonder」は「Is it any wonder?」(=「驚くことでもないよね?」「当然のことじゃない?」)という反語表現を短縮したものです。「No wonder(〜も当然だ)」に近い感覚で、「こんな結果になったって不思議じゃない」「そりゃそうなるよね」といった諦めや皮肉が含まれています。この曲では、ふたりの関係が壊れていった経緯を振り返りながら、「こうなることはわかりきっていたのかもしれない」という哀愁を帯びた感情を表すために使われており、曲全体を包む静かな絶望感とぴったり重なる一節です。
関連リンク
Atlantis – Seafret (Official Video)
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