【歌詞和訳】Sir Duke – Stevie Wonder

今回の曲のタイトルは、「Sir Duke」です。直訳すると、「デューク卿」です。

「Sir Duke」は、スティーヴィー・ワンダーが1977年にリリースしたシングルで、1976年発売のダブルアルバム『Songs in the Key of Life』に収録されています。全米ビルボード「Hot 100」で3週連続1位を獲得し、UKチャートでも2位を記録した大ヒット曲です。ジャズの巨人デューク・エリントンをはじめ、ルイ・アームストロング、カウント・ベイシー、エラ・フィッツジェラルド、グレン・ミラーといった偉大な音楽家たちへのオマージュとして書かれたファンク/R&Bナンバーであり、音楽そのものが持つ普遍的な力への賛歌でもあります。

【直訳のポイント】曲タイトルの「Duke」はジャズの巨人デューク・エリントンの愛称であり、「Sir」は騎士・貴族への英語の敬称です。直訳では「デューク卿」としましたが、先人への深い敬意が込められた呼びかけであることを意識しました。

細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。

※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。

以下、和訳です。


Sir Duke – Stevie Wonder

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[Verse 1]
Music is a world within itself
音楽はそれ自体でひとつの世界

With a language we all understand
誰もが理解できる言語を持って

With an equal opportunity
平等な機会とともに

For all to sing, dance, and clap their hands
すべての人が歌い、踊り、手を叩くために

But just because a record has a groove
しかし、レコードに溝があるからといって

Don’t make it in the groove1in the groove
[句・慣用句]「溝の中に」→「最高のノリ・グルーヴ感がある状態」を意味する慣用句。前行のレコードの物理的な「溝(groove)」との言葉遊びになっている。

それがグルーヴしているとは限らない

But you can tell right away at letter A2letter A
[音楽用語]楽譜のリハーサル・マーク。曲のセクションをA、B、Cとアルファベットで区切り、演奏者が特定の箇所を素早く識別できるようにしたもの。ここでは曲の冒頭部分を指す。

でも、Aセクションが始まった瞬間にわかる

When the people start to move
人々が体を動かし始めるとき


[Chorus]
They can feel it all over
みんな、それを全身で感じている

They can feel it all over people
人々よ、その感覚が全身にあふれている

They can feel it all over
みんな、それを全身で感じている

They can feel it all over people, go
人々よ、その感覚が全身にあふれている、さあ!





[Verse 2]
Music knows it is and always will
音楽はわかっている、今も、そしてこれからも

Be one of the things that life just won’t quit3won’t quit
[句動詞・慣用]「やめない」→ここでは「人生が音楽を決して手放さない」という意で、音楽が永遠に必要とされることを表す慣用表現。

人生が決して手放さないもののひとつであり続けると

But here are some of music’s pioneers
だがここに、音楽のパイオニアたちがいる

That time will not allow us to forget, no
時が私たちに忘れることを許さない、あの人々が

For there’s Basie4Basie
[固有名詞]カウント・ベイシー(1904–1984)。アメリカのジャズ・ピアニスト兼バンドリーダー。スウィング時代を代表する巨匠。
, Miller5Miller
[固有名詞]グレン・ミラー(1904–1944)。アメリカのビッグバンド・トロンボーン奏者・指揮者。スウィング全盛期の象徴的存在。
, Satchmo6Satchmo
[固有名詞・愛称]ルイ・アームストロング(1901–1971)の愛称。「satchel mouth(大きな口)」に由来。ジャズ・トランペットの伝説的奏者。

ベイシー、ミラー、サッチモ

And the king of all, Sir Duke7Sir Duke
[固有名詞・敬称]デューク・エリントン(1899–1974)への敬称付き呼び名。「Duke(公爵)」はニックネームで、ジャズ史上最大の作曲家・バンドリーダーのひとり。スティーヴィー・ワンダーが最大の敬意を込めて用いた呼称。

そして万人の王者、サー・デューク

And with a voice like Ella’s8Ella’s
[固有名詞]エラ・フィッツジェラルド(1917–1996)の所有格。「ファースト・レディ・オブ・ソング」と称されるジャズ史上最高峰のヴォーカリスト。
ringing out

エラのような歌声が朗々と響きわたるなら

There’s no way the band can lose
バンドが負けるはずがない


[Chorus]
You can feel it all over
どこでもそれを感じられる

You can feel it all over people
人々の至る所でそれを感じられる

You can feel it all over
どこでもそれを感じられる

You can feel it all over people
人々の至る所でそれを感じられる

You can feel it all over
どこでもそれを感じられる

You can feel it all over people
人々の至る所でそれを感じられる

You can feel it all over
どこでもそれを感じられる

You can feel it all over people
人々の至る所でそれを感じられる


[Chorus]
You can feel it all over
全身でそれを感じられる

You can feel it all over people
人々の中でそれを感じられる

You can feel it all over
全身でそれを感じられる

You can feel it all over people
人々の中でそれを感じられる

You can feel it all over
全身でそれを感じられる

You can feel it all over people
人々の中でそれを感じられる

You can feel it all over
全身でそれを感じられる

I can feel it all, all, all-all-all over the people
感じられる、感じられる、感じられる——人々の中に満ちあふれるあの感覚が

Can’t you feel it all over?
あなたにも全身で感じられるでしょう?

Come on, let’s feel it all over people
さあ、みんなで一緒に感じよう

You can feel it all over9all over
[副・イディオム]「いたるところで/全身で」の意。over を「終わり・超えて」と誤解しないよう注意。

全身でそれを感じられる

Everybody, all over people10all over people
[句]通常は “people all over” の語順だが、ここでは「いたるところにいる人々・世界中の人々」の意で用いられた倒置的表現。
, go

みんな、世界中の人々よ、さあ行こう



Writer(s): Stevie Wonder

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以上です、いかがでしたでしょうか!

以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!

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よくある質問

「Sir Duke」はどんな曲ですか?

「Sir Duke」は、スティーヴィー・ワンダーが1977年にリリースしたアルバム『Songs in the Key of Life』に収録されたファンク・ジャズの名曲です。ジャズの巨人デューク・エリントンをはじめとする音楽レジェンドたちへのトリビュートとして書かれ、全米ビルボード・ホット100で堂々の1位を獲得する大ヒットを記録しました。今日でも世界中でストリーミング再生が絶えず、スティーヴィーの代表曲の一つとして世代を超えて愛され続けています。

歌詞に登場する人名は、一体誰のことですか?

歌詞の中でスティーヴィーは、デューク・エリントン、カウント・ベイシー、グレン・ミラー、ルイ・アームストロング、エラ・フィッツジェラルドという20世紀を代表するジャズ・スウィングの巨匠たちの名前を直接呼び上げています。英語圏の音楽ファンにとっては誰もが知る伝説的存在ですが、日本の若い世代にはなじみが薄いかもしれません。スティーヴィーはこの曲を通じて、自分を音楽家として形成してくれた先人たちへの深い敬愛と感謝を高らかに宣言しているのです。

タイトルの「Sir(サー)」には、どんな意味が込められているのですか?

「Sir(サー)」はイギリスの伝統的な敬称で、ナイト爵位を持つ人物に使われます。デューク・エリントンは実際にはこの称号を授与されてはいませんでしたが、スティーヴィーはあえて「Sir」を冠することで、彼を「音楽界の真の貴族」として称えています。さらに面白いのは、「Duke(デューク)」それ自体も「公爵」を意味する爵位であるという点です。つまりタイトル全体が「公爵閣下・公爵様」という二重の敬意を重ねた、ウィットと愛情に満ちた言葉遊びになっているのです。

「音楽は誰もが理解できる言語だ」というテーマは、歌詞のどこに表れていますか?

曲の序盤に登場する「Music is a world within itself, with a language we all understand(音楽はそれ自体が一つの世界であり、誰もが理解できる言語を持っている)」というフレーズが、この曲のテーマの核心です。英語と日本語という言語の壁を越えてこの曲と向き合っている私たちにとって、このメッセージはひときわ胸に響きます。幼少期に視力を失ったスティーヴィー自身が、音楽を通じて世界を感じ、人々とつながってきた人物だからこそ、「音楽は国境も言語も超える」という言葉には揺るぎない説得力があるのです。

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関連リンク

Sir Duke – Stevie Wonder (Official Video)

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