今回の曲のタイトルは、「Rock With You」です。直訳すると、「あなたと揺れよう」です。
マイケル・ジャクソンは1958年にアメリカ・インディアナ州ゲーリーで生まれ、幼少期からジャクソン5のメンバーとして世界的な名声を得たポップ・ミュージックの王者です。「Rock With You」は、プロデューサーのクインシー・ジョーンズ、そして作曲家のロッド・テンパートンによって生み出され、1979年リリースのアルバム『Off the Wall』に収録されました。シングルとして発売されると、全米Billboard Hot 100で1位を4週間キープするという快挙を達成。R&B・ファンク・ソウルを融合させたそのサウンドは、愛する人とともに音楽に身を委ね、時が止まったように踊り続けたいという甘くロマンティックな世界を描いています。
【直訳のポイント】タイトルの「rock」は「ロック音楽」ではなく、「体をゆらす・リズムに乗る」という動詞として使われています。「With You」と合わさることで、「あなたと一緒にリズムに揺れよう」という親密でロマンティックな誘いの言葉になります。
細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。
※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。
以下、和訳です。
Rock With You – Michael Jackson
[Verse 1]
Girl, close your eyes
ねえ、目を閉じて
Let that rhythm get into1get into
[句動詞]「中に入る」→ リズムが体や心の奥まで染み込む・乗り移るというイディオム。 you
そのリズムが体に染み込むままにして
Don’t try to fight it
抵抗しようとしないで
There ain’t2ain’t
[助動詞・AAVE]「am not / is not / are not」の短縮形。「ain’t nothin’」で二重否定となり「何もない」を強調するAAVEの口語表現。 nothin’ that you can do
あなたにできることは何もない
Relax your mind
心をほぐして
Lay back and groove3groove
[動・俗語]「溝・刻み目」→ 音楽のリズムに乗る・心地よく同調するというスラング。 with mine
身をゆだねて、私のリズムと一つになって
[Pre-Chorus]
You gotta feel that heat
その熱さを感じなくちゃ
And we can ride4ride
[動・慣用]「乗る」→ 音楽やリズムに乗って楽しむ・グルーヴに身を委ねることを指す慣用的用法。 the boogie
そして一緒にブギーに乗れる
Share that beat of love
愛のビートを分かち合おう
[Chorus]
I wanna rock5rock
[動・俗語]「岩」ではなく「一緒に盛り上がる・踊って楽しむ」を意味するスラング。 with you (All night)
君と一緒に盛り上がりたい(一晩中)
Dance you into day6into day
[句]「日中へと入り込む」→夜明けまで踊り続けることを表す時間の移行表現。 (Sunlight)
夜明けまで踊り明かそう(朝の光の中で)
I wanna rock7rock
[動・俗語]「岩」ではなく「一緒に盛り上がる・踊って楽しむ」を意味するスラング。 with you (All night)
君と一緒に盛り上がりたい(一晩中)
We’re gonna rock the night away8away
[副]動詞の後に置き「ずっと〜し続けて(時間を)過ごす」を意味するイディオム的用法。rock the night away=夜通し踊り明かす。 (Rock, right)
ふたりで夜通し踊り明かそう(最高だろ)
[Verse 2]
Out on the floor9floor
[名]本来「床」を意味するが、ここでは「ダンスフロア」を指す転用表現。
フロアに出れば
There ain’t nobody10ain’t nobody
[句・AAVE]二重否定による強調表現。「誰もいない=僕たちだけだ」の意。標準英語の “there isn’t anybody” に相当。 there but us
そこには僕たちふたりしかいない
Girl, when you dance
君が踊るとき
There’s a magic that must be love
そこに宿る魔法は、きっと愛に違いない
Just take it slow11take it slow
[句動詞・イディオム]「ゆっくり進む・焦らずいく」という意味の慣用句。
ただゆっくりといこう
‘Cause we got so far to go
まだ先は長いのだから
[Pre-Chorus]
When you feel that heat
そのぬくもりを感じるとき
And we gonna ride12ride
[動・俗語]「乗る」→ 音楽・グルーヴに身を委ねて楽しむことを指すスラング。 the boogie13boogie
[名・音楽用語]1970年代に流行したダンス音楽のジャンル。転じて「ノリのいいリズム・グルーヴ」を指す。
そしてふたりでそのグルーヴに乗ろう
Share that beat of love
愛のビートを分かち合おう
[Chorus]
I wanna rock14rock
[動・俗語]「揺れる・岩」→ここでは「グルーヴィーに踊る・盛り上がる」の意のスラング。 with you (All night)
君と踊りたい(一晩中)
Dance you into day (Sunlight)
夜明けまで君と踊り続けよう(朝日の中へ)
I wanna rock15rock
[動・俗語]「揺れる・岩」→ここでは「グルーヴィーに踊る・盛り上がる」の意のスラング。 with you (All night)
君と踊りたい(一晩中)
We gon’16gon’
[助・AAVE]「going to」のAAVE短縮形。「gonna」からさらに縮約した形で、「〜するつもりだ」の意。 rock the night away17rock the night away
[句・俗語]「夜通し踊り明かす」。rock=グルーヴィーに踊る、the night away=夜が終わるまでずっと、という慣用句。
ふたりで夜通し踊り明かそう
[Bridge]
And when the groove18groove
[名・俗語]音楽のリズム感・ノリ。転じて「高揚感」「最高の瞬間」を表すスラング。 is dead and gone19dead and gone
[イディオム]「死んで消えた」→「完全に終わった・跡形もなくなった」を意味する慣用句。 (Yeah)
そのノリが消え去ってしまっても(そうさ)
You know that love survives
愛は生き続けると知っているだろう
So we can rock20rock
[動・俗語]「揺れる」→ 音楽に乗って踊る・ノリノリで楽しむことを表すスラング。 forever on
だから俺たちはいつまでも踊り続けられる
I wanna rock with you
君と一緒に踊り続けたい
I wanna groove with you
君と一緒にノリたい
I wanna rock with you
君と一緒に踊り続けたい
I wanna groove with you
君と一緒にノリたい
[Chorus]
I wanna rock21rock
[動・俗語]「揺れる」が原義だが、ここでは「(音楽に乗って)踊る・盛り上がる」を意味するスラング。 (All night)
踊り続けたい(一晩中)
With you, girl (Sunlight)
君と一緒に(朝の光の中で)
Rock with you, rock with you, girl (Yeah)
君と踊りたい、君と踊りたい(イェー)
(All night)
(一晩中)
Dance the night away22the night away
[句]「~ away」は「(時間を)〜して過ごし尽くす」を意味するイディオム。「dance the night away」=夜をダンスで明かす。
夜通し踊り明かそう
I wanna rock with you (Yeah)
君と一緒に踊っていたい(イェー)
(All night)
(一晩中)
Rock you into day23into day
[句]「日が明けるまで=夜明けまで」という詩的表現。into は「ある時間帯へと移行する」ニュアンスを持つ。 (Sunlight)
夜明けまで君と踊り続けよう(朝の光が差すまで)
I wanna rock with you (All night)
一晩中、君と踊っていたい
Rock the night away
夜通し踊り明かそう
[Outro]
Feel the heat, feel the beat (All night)
熱さを感じて、ビートを感じて(夜通し)
Rock24Rock
[動・俗語]「岩」ではなく動詞で「ロック音楽で激しく盛り上がる・踊らせる」の意。他動詞として「you」を目的語に取り、「君を熱狂させる」というニュアンス。 you into day (Sunlight)
夜明けまで君を盛り上がらせてやる(陽の光の中まで)
I wanna rock (All night)
夜通し思い切り盛り上がりたい
Rock the night away25away
[副・イディオム]「動詞+時間名詞+away」の構文で「〜しながら時を過ごす・〜に費やす」の意。rock the night away=夜通し踊り明かす。
夜通し踊り明かそう
Writer(s): Rod Temperton
以上です、いかがでしたでしょうか!
以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!
よくある質問
「Rock With You」はどんな曲ですか?
「Rock With You」は、1979年にリリースされたマイケル・ジャクソンのアルバム『Off the Wall』からの2枚目のシングルで、プロデューサーのクインシー・ジョーンズと作曲家のロッド・テンパートンが手がけたディスコ/R&Bの名曲です。全米ビルボードHot 100で4週連続1位を獲得し、マイケルをポップスのスーパースターへと押し上げた代表曲の一つとなりました。リリースから40年以上が経った現在もSpotifyで数億回以上再生されており、世代を超えて愛され続けています。
「”get into”」はどういう意味ですか?
「get into〜」は「〜の中に入り込む」「〜にどっぷりのめり込む」というニュアンスの口語表現です。歌詞では「let that rhythm get into you(そのリズムをあなたの体の奥まで染み込ませて)」のように使われており、音楽が頭で理解するものではなく、体全体で感じるものだというマイケルのメッセージが込められています。日常会話でも「I’m really getting into jazz lately.(最近ジャズにどハマりしてるんだ)」のように気軽に使える便利なフレーズですよ。
「”ain’t”」はどういう意味ですか?
「ain’t」は am not / is not / are not、さらには have not / has not までを一手にカバーする超便利な口語短縮形です。文法的には「正式な英語ではない」とされていますが、R&Bやソウルミュージックの歌詞では昔からごく自然に使われており、リズムに乗せやすいという音楽的な理由もあります。「It ain’t over yet.(まだ終わってないよ)」のように、否定を強調したいときにとくに効果的な表現で、歌の中で使われると独特のグルーヴ感が生まれます。
「”groove”」はどういう意味ですか?
もともと「groove」はレコード盤に刻まれた溝のことを指す言葉でしたが、音楽の世界では「体が自然と動き出すような気持ちいいリズムの流れ」や「ノリ」を意味するようになりました。「feel the groove(グルーヴを感じる)」は音楽に体ごと委ねる感覚、「in the groove(グルーヴに乗っている)」は絶好調でノリノリな状態を表します。マイケルがこの言葉を使うとき、それは単なるビートの話ではなく、心と体が解放されて踊らずにはいられない、あの特別な瞬間を指しているんです。
関連リンク
Rock With You – Michael Jackson (Official Video)
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