今回の曲のタイトルは、「We Built This City」です。直訳すると、「私たちはこの街を築いた」です。
「We Built This City」は、アメリカのロックバンド・Starshipが1985年にリリースしたシングルです。Jefferson AirplaneおよびJefferson Starshipを前身とするバンドが改名して活動を続ける中で発表された楽曲で、同年のアルバム『Knee Deep in the Hoopla』のリード・シングルとして世に出ました。全米ビルボード Hot 100で1位を獲得し、80年代を象徴するアリーナロック/シンセポップの大ヒット曲として知られています。歌詞はロックンロールという音楽が街と文化を形作ってきたというテーマを持ち、エルトン・ジョンの長年の作詞パートナーであるバーニー・トーピンをはじめ、マーティン・ペイジ、デニス・ランバート、ピーター・ウルフの4名が共同で手がけました。
【直訳のポイント】サビの “rock and roll” は「ロックンロール」とそのまま表記しています。音楽ジャンルを指すと同時に、反骨精神や自由のシンボルとしての意味合いも込められているためです。
細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。
※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。
以下、和訳です。
We Built This City – Starship
[Chorus]
We built this city
俺たちがこの街を築いた
We built this city on rock and roll
ロックンロールの上に、俺たちはこの街を築いた
Built this city
この街を築いた
We built this city on rock and roll
ロックンロールの上に、俺たちはこの街を築いた
[Verse 1]
Say you don’t know me
私のことを知らないと言う
Or recognize my face
この顔も見覚えがないと
Say you don’t care who goes
誰が行こうと気にしないと言う
To that kind of place
そんな場所へ
Knee deep1Knee deep
[形・イディオム]「ひざまで浸かった」→ 何かに深く没入・翻弄されている状態を示すイディオム。 in the hoopla2hoopla
[名・俗語]大騒ぎ・お祭り騒ぎ・過剰な興奮や混乱を指す英語スラング。
騒乱の渦に深くはまり込んで
Sinking in your fight
争いの中に沈んでいく
Too many runaways
逃げ出した者たちが多すぎて
Eating up3Eating up
[句動詞]「食べ尽くす」→「(時間・夜などを)消費し尽くす」という意味に転じた句動詞。 the night
夜を食い尽くしていく
[Pre-Chorus]
Marconi4Marconi
[固有名詞]グリエルモ・マルコーニ(1874–1937)、無線通信を発明したイタリアの科学者。ここでは「ラジオの父」の象徴として用いられている。 plays the mamba5mamba
[名・音楽]マンボ(mambo)に近いラテン系のダンス・音楽スタイル。「ラジオが音楽を流す」という意味合いで使われている。
マルコーニがマンバを奏でる
Listen to the radio, don’t you remember?
ラジオに耳を傾けてごらん、覚えていないの?
We built this city
僕たちがこの街を築いた
We built this city on rock and roll
ロックンロールの上に、僕たちはこの街を築いたんだ
[Chorus]
We built this city
僕らはこの街を築いた
We built this city on rock and roll
僕らはこの街をロックンロールで築いた
Built this city
この街を築いた
We built this city on rock and roll
僕らはこの街をロックンロールで築いた
[Verse 2]
Someone always playing
誰かがいつも立ち回っている
Corporation games
企業ゲームで
Who cares? They’re always changing
誰が気にする?彼らはいつも変えていくだけ
Corporation names
会社の名前を
We just want to dance here
私たちはただここで踊りたいだけ
Someone stole the stage6stole the stage
[句動詞・イディオム]「舞台を奪う」→ 人の表現・発表の場やスポットライトを力ずくで横取りすること。
誰かが舞台を奪っていった
They call us irresponsible
彼らは私たちを無責任と呼ぶ
Write us off7write off
[句動詞]「切り捨てる・見限る」の意。人や物を価値なしとみなして完全に排除・無視すること。 the page
私たちをページから消し去る
[Pre-Chorus]
Marconi8Marconi
[固有名詞]グリエルモ・マルコーニ(1874–1937)。無線通信(ラジオ)を発明したイタリア人科学者。次行の「radio」と直接呼応する。 plays the mamba
マルコーニがマンバを奏でる
Listen to the radio, don’t you remember?
ラジオに耳を傾けて、覚えていないの?
We built this city
僕らがこの街を築いた
We built this city on rock and roll
僕らはロックンロールでこの街を築いたんだ
[Chorus]
We built this city
俺たちがこの街を築いた
We built this city on rock and roll9rock and roll
[名・音楽]1950年代に生まれたポピュラー音楽ジャンル。ここでは都市の精神的・文化的基盤を象徴する比喩として使われている。
ロックンロールの上に、俺たちはこの街を築いた
Built this city
この街を築いた
We built this city on rock and roll
ロックンロールの上に、俺たちはこの街を築いた
[Bridge]
It’s just another Sunday
またいつもの日曜日
In a tired old street
くたびれた古い通りで
Police have got the chokehold10chokehold
[名・文化]首を後ろから圧迫して制圧する警察の拘束技術。転じて「絶対的な支配・抑圧」の比喩としても使われ、米国では人種差別的暴力の象徴として社会問題化している。, oh
警察が首を締め上げる
Then we just lost the beat11beat
[名・比喩]音楽の「拍・リズム」から転じて、社会やコミュニティの活力・鼓動を指す比喩的用法。ここでは生活の息吹や抵抗の勢いを失うことを含意する。
そして僕らは鼓動を失った
[Verse 3]
Who counts the money
誰がそのお金を数えているのか
Underneath the bar?
バーのカウンターの下で?
Who rides the wrecking ball12wrecking ball
[名]解体現場でクレーンから吊るして振り回す重い鉄球。ここでは「暴力的・破壊的な力」の比喩として使われる。
誰が解体球に乗って
Into our guitars?
俺たちのギターに突っ込んでくるのか?
Don’t tell us you need us
俺たちを必要だなんて言うな
‘Cause we’re the ship of fools13ship of fools
[慣用句]「愚者の船」。無知・無秩序な人々が目的もなく漂流する集団を指す古典的な比喩表現(15世紀の風刺文学に由来)。
俺たちは愚者の船なんだから
Looking for America
アメリカを探し求めて
Coming through your schools
お前たちの学校を通り抜けていく
[Interlude]
I’m looking out over that Golden Gate bridge
あのゴールデンゲート橋を見渡している
On another gorgeous sunny Saturday
また晴れ渡った素晴らしい土曜日に
And I’m seeing that bumper to bumper14bumper to bumper
[熟・慣用句]バンパー(車の前後の緩衝材)が接するほど詰まった状態を表すイディオム→ 車が数珠つなぎになった渋滞のこと。 traffic
あの渋滞を眺めながら
Don’t you remember? (‘Member, ‘member)
覚えていないの?(ねえ、覚えてる、覚えてる)
It’s your favorite radio station
あなたの大好きなラジオ局
In your favorite radio city
あなたの大好きなラジオの街
The city by the bay, the city that rocks15rocks
[動・俗語]「岩」でも「揺れる」でもなく「最高だ・熱く盛り上がる」を意味するスラング。rock musicとの掛け詞でもある。
湾に面した街、ロックな街
The city that never sleeps
眠らない街
[Pre-Chorus]
Marconi16Marconi
[固有名詞]グリエルモ・マルコーニ(1874–1937)、無線電信を発明したイタリアの科学者。「ラジオの父」として象徴的に登場する。 plays the mamba
マルコーニがマンバを奏でる
Listen to the radio, don’t you remember?
ラジオを聴いてよ、覚えていないの?
We built this city
僕らがこの街を築いた
We built this city on rock and roll
ロックンロールの上に、僕らがこの街を築いたんだ
[Chorus]
We built this city
俺たちはこの街を築いた
We built this city on rock and roll
俺たちはロックンロールの上にこの街を築いた
Built this city
この街を築いた
We built this city on rock and roll
俺たちはロックンロールの上にこの街を築いた
[Chorus]
Built this city (ooh-hoo)
この街を築いた(ウー・フー)
We built this city17built this city
[句・イディオム]Starship の 1985 年のヒット曲タイトルに由来するフレーズ。「一から街を作り上げた」という誇りと連帯感を込めた表現。 on rock and roll18rock and roll
[名・文化]ロックンロール音楽のこと。ここでは「音楽の力・情熱を礎にして」という比喩的な意味合いで使われている。
僕たちはロックンロールの上にこの街を築いた
Built this city
この街を築いた
We built this city on rock and roll
僕たちはロックンロールの上にこの街を築いた
[Outro]
We built19built
[動・不規則変化]buildの過去形・過去分詞形。「建てた」「築いた」の意。規則変化(-ed)ではなく語形が変わる点に注意。, we built this city, yeah
俺たちが、俺たちがこの街を築いた、そうさ
(Built this city) We built, we built this city
(この街を築いた)俺たちが、俺たちがこの街を築いた
We built, we built this city, yeah
俺たちが、俺たちがこの街を築いた、そうさ
(Built this city) We built, we built this city
(この街を築いた)俺たちが、俺たちがこの街を築いた
We built, we built this city, yeah
俺たちが、俺たちがこの街を築いた、そうさ
(Built this city) We built, we built this city
(この街を築いた)俺たちが、俺たちがこの街を築いた
We built, we built this city, yeah
俺たちが、俺たちがこの街を築いた、そうさ
(Built this city) We built, we built this city
(この街を築いた)俺たちが、俺たちがこの街を築いた
We built, we built this city, yeah
俺たちが、俺たちがこの街を築いた、そうさ
Writer(s): Peter Wolf (AUT), Dennis Lambert, Martin Page, Bernie Taupin
以上です、いかがでしたでしょうか!
以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!
よくある質問
「We Built This City」はどんな曲ですか?
1985年にアメリカのロックバンド・Starshipがリリースしたポップロックの楽曲で、バーニー・トーピン、マーティン・ペイジらが共同で制作しました。アルバム『Knee Deep in the Hoopla』に収録され、同年11月にBillboard Hot 100で2週連続1位を獲得した大ヒット曲です。現在もSpotifyをはじめとした主要ストリーミングサービスで広く聴かれており、80年代ポップスを代表するアンセムとして今なお根強い人気を誇っています。
「Knee deep」はどういう意味ですか?
直訳すると「膝の深さまで」という意味で、何かにどっぷりと浸かっている状態を表す口語表現です。たとえば「knee deep in work(仕事漬けになっている)」のように使います。この曲が収録されたアルバムのタイトル『Knee Deep in the Hoopla』もまさにこの用法で、「騒ぎの只中にどっぷりいる」というニュアンスを出しています。音楽や都市の熱気に全身でのめり込んでいる様子をイメージするとわかりやすいでしょう。
「hoopla」はどういう意味ですか?
「hoopla(フープラ)」は、お祭り騒ぎ・大げさな盛り上がり・メディアの喧騒といった意味を持つインフォーマルな英単語です。日本語では「ハイプ」「お騒がせ」「フィーバー」といった言葉に近いニュアンスです。この曲では、ロック音楽を中心としたショービジネスの華やかな熱狂を指しています。日常会話では「all the hoopla(あの大騒ぎ全部)」のように使われることが多い、いかにもアメリカらしい活気のある表現です。
「Eating up」はどういう意味ですか?
歌詞のVerse 1に登場する “Too many runaways, Eating up the night” というフレーズで使われる表現です。「eat up」には「むさぼり食う」という本来の意味から転じて、「時間やリソースをどんどん消費する・食いつぶす」というニュアンスがあります。ここでは、街を離れた若者たちが夜の時間を貪るように過ごしている様子を表しています。「eat up」はほかにも「話に夢中になる(eat up every word)」のように「むさぼるように楽しむ」という肯定的な意味でも使われる、多彩な口語表現です。
関連リンク
We Built This City – Starship (Official Video)
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