【歌詞和訳】Heart of Glass – Blondie

今回の曲のタイトルは、「Heart of Glass」です。直訳すると、「ガラスの心」です。

「Heart of Glass」は、ニューヨーク出身のニュー・ウェイヴ・バンド、ブロンディのボーカル・デビー・ハリーとギタリスト・クリス・スタインが共同で書き下ろした楽曲です。1978年のアルバム『Parallel Lines』に収録され、1979年1月にシングルとしてリリースされました。全米ビルボードHot 100および全英シングルチャートの両方で1位を獲得した大ヒット曲で、ディスコとニュー・ウェイヴを融合させたサウンドが大きな話題を呼びました。歌詞は、愛が冷めていく恋愛への幻滅と、裏切られたような喪失感を率直に描いています。

【直訳のポイント】タイトルにある「glass」は「ガラス」と直訳できますが、ここでは単なる素材ではなく、「割れやすいもの」=「傷つきやすい心」という意味合いで使われています。愛が壊れた後の、脆くなった心情を見事に表現した言葉です。

細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。

※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。

以下、和訳です。


Heart of Glass – Blondie

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[Verse 1]
Once I had a love, and it was a gas1gas
[名・俗語]「ガス」ではなく「最高に楽しいこと・スリル」を意味するスラング。

かつて愛があった、それはもう最高だった

Soon turned out had a heart of glass
でもすぐにわかった——その心はガラスのように脆かった

Seemed like the real thing, only to find
本物の愛のように思えたのに、やがて気づいてしまった

Mucho2Mucho
[形・スペイン語借用]スペイン語で「たくさんの」を意味し、英語の歌詞に強調として借用されている。
mistrust, love’s gone behind3gone behind
[句・慣用]「後ろへ消えた」→ 愛が遠ざかり置き去りにされた、あるいは陰で裏切られたことを示す曖昧な表現。

深い不信感——愛はもう遠くへ去ってしまった


[Verse 2]
Once I had a love and it was divine4divine
[形・比喩]本来「神聖な」を意味するが、ここでは「この上なく素晴らしい・天にも昇るような」という比喩的な用法。

かつて愛する人がいた、それは天にも昇るほど素晴らしかった

Soon found out I was losing my mind5losing my mind
[イディオム]「心を失う」ではなく「正気を失う・狂いそうになる」を意味する慣用表現。

やがて気づいた、自分が正気を失いかけていると

It seemed like the real thing6the real thing
[イディオム]「本物・真物」を意味する慣用表現。ここでは「真実の愛」を指す。
, but I was so blind

本物の愛のように思えたが、私はあまりにも盲目だった

Mucho7Mucho
[借用語・西]スペイン語で「たくさんの・非常に」を意味する語。英語の口語にそのまま借用される。
mistrust, love’s gone behind8gone behind
[句動詞・イディオム]「背後に消えてしまった・陰に隠れてしまった」の意。不信感の陰に愛が押しやられた状態を表す。

あまりにも多くの不信感、愛はもう陰に消えてしまった





[Chorus]
In between9In between
[副・句]「二つのものの間に」が転じ、文頭で単独使用され「そんな合間に/そんな中にあっても」を意味するイディオム的用法。
, what I find is pleasing, and I’m feeling fine

そんな合間に、心地よいものを見つけて、気分はいい

Love is so confusing, there’s no peace of mind
愛とはこうも混乱するもの、心に安らぎはない

If I fear I’m losing you, it’s just no good
君を失うことが怖いなら、それだけでもうだめだ

You’re teasing like you do10like you do
[句・口語]「あなたがするように」→「いつものように/あなたらしく」を意味する口語的慣用表現。特定の行為が習慣的であることを示す。

いつものようにじらしてくれる


[Bridge]
Once I had a love, and it was a gas11a gas
[名・俗語]「楽しいこと、最高の体験」を意味する古い英語スラング。”a blast”と同義。

かつて愛があった、それは最高だった

Soon turned out12turned out
[句動詞]「判明する、〜だとわかる」。turn outで結果・実態が明らかになることを表す。
had a heart of glass

やがて、ガラスの心の持ち主だとわかった

Seemed like the real thing, only to find13only to find
[構文]「〜かと思いきや、結果的に…に気づく」という失望・逆接を表すイディオム。

本物のように思えたのに、気づいてしまった

Mucho14Mucho
[借用語・俗]スペイン語で「たくさんの」を意味する語。英語スラングとして「非常に多くの」の意で使われる。
mistrust, love’s gone behind15gone behind
[句]「背後へ去ってしまった」→ 愛がいつの間にか消え、あるいは裏切られたことを示唆する表現。

深い不信感、愛はいつの間にか消えていた





[Chorus]
Lost inside, adorable illusion, and I cannot hide
内側に迷い込んで、愛しい幻よ、もう隠せない

I’m the one you’re using, please don’t push me aside16push me aside
[句動詞]「脇へ押しやる」→ 人を切り捨てる・疎かにするという意のイディオム。

私はあなたに利用される存在、どうか追いやらないで

We could’ve17could’ve
[助動詞・短縮形]could have の短縮形。「〜できたはずなのに」という過去の反実仮想・後悔のニュアンスを持つ。
made it cruising18cruising
[動・口語]本来「巡航する」→ 苦労なく軽やかに進む様子を表す口語表現。
, yeah

ふたりなら軽やかに、うまくやれたはずなのに

Yeah, riding high19riding high
[イディオム]本来「高く乗る」→ 物事が絶好調で有頂天の状態にあること。
on love’s true bluish light

ああ、愛の真っ青な光を受けて、高く舞い上がりながら


[Verse 3]
Once I had a love and it was a gas20a gas
[名・俗語]「ガス」ではなく「最高に楽しいこと・スリル」を意味する英語スラング。

かつて恋があった、それは最高に楽しかった

Soon turned out to be a pain in the ass21a pain in the ass
[慣用句]直訳「尻の痛み」→「ひどく厄介なもの・悩みの種」を意味するイディオム。

それがやがてひどく厄介なものになっていった

Seemed like the real thing, only to find
本物みたいに思えたのに、いざ気づいてみれば

Mucho22Mucho
[形・西語借用]スペイン語で「たくさんの」の意。英語の口語でそのまま強調表現として用いられる。
mistrust, love’s gone behind23gone behind
[句・慣用]「後方へ去ってしまった」→ 愛が遠ざかり、消えてしまったことを表すイディオム的表現。

深い不信感、愛はもう遠くへ去ってしまった



Writer(s): Chris Stein, Debbie Harry

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以上です、いかがでしたでしょうか!

以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!

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よくある質問

「Heart of Glass」はどんな曲ですか?

Blondieが1978年にリリースしたアルバム『Parallel Lines』に収録された楽曲で、シングルとして1979年1月に発売されました。ディスコとニュー・ウェイヴを融合させた革新的なサウンドが話題を呼び、全米・全英チャートで第1位を獲得する大ヒットとなりました。現在もSpotifyで6億回を超えるストリーミングを記録しており、45年以上たった今も新しいリスナーを獲得し続けるポップ・クラシックです。

歌詞に出てくる「it was a gas」ってどういう意味ですか?

「a gas」はアメリカの口語表現で「最高に楽しいこと」「胸が躍るような体験」を意味します。つまり冒頭の「once I had a love and it was a gas」は「かつて恋をしていて、それは最高だった」という意味です。ここに英語ならではの巧みな仕掛けがあって、「gas(ガス)」と「glass(ガラス)」はたった一文字違い。「最高だった愛」が次の瞬間「ガラスの心」へとすり替わるこの音の遊びは、翻訳するとどうしても消えてしまうため、原文で聴いてこそ味わえる醍醐味です。

ニュー・ウェイヴのバンドがなぜディスコ調の曲を作ったのですか?

1970年代後半のアメリカでは、パンク・ロックやニュー・ウェイヴのファンとディスコ・ファンの間には深い対立がありました。「Disco Sucks(ディスコなんてくだらない)」という言葉が合言葉になるほどで、ディスコを好むと「裏切り者」扱いされる空気さえありました。そんな状況の中でBlondieがあえてディスコ・サウンドを採用したことはバンド内でも議論を呼びましたが、ボーカルのデビー・ハリーは「ダンスフロアで響き渡る音楽にしたかった」と迷わず語っています。ジャンルの壁を軽やかに飛び越えたこの決断が、結果的に彼女たちを一流アーティストへと押し上げたのです。

「ガラスの心(heart of glass)」という表現は日本語と英語で違いがありますか?

英語で「heart of glass」というと、ガラスのように透き通っていて美しいけれど、少し触れただけで砕けてしまうほど繊細な心、すなわち「傷つきやすい心」を指します。日本語にも「ガラスのハート」という表現が定着しており、ほぼ同じニュアンスで使われているので、この点は日本語話者にも比較的イメージしやすいでしょう。ただし英語の「glass」には「鏡」という意味もあり、「かつての自分の姿を映し出す心」という層も読み取れます。この曲ではかがやいていた愛が粉々に砕け散る痛みを「ガラス」という素材に重ね、その脆さと美しさを同時に表現しているところに、歌詞としての深みがあります。

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関連リンク

Heart of Glass – Blondie (Official Video)

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