今回の曲のタイトルは、「Don’t Know Why」です。直訳すると、「どうしてかわからない」です。
ノラ・ジョーンズ(Norah Jones)は、1979年生まれのアメリカ人シンガーソングライター・ピアニスト。伝説的なシタール奏者ラヴィ・シャンカルを父に持ちます。「Don’t Know Why」は、ジェシー・ハリス(Jesse Harris)が作詞・作曲し、2002年リリースのデビューアルバム『カム・アウェイ・ウィズ・ミー(Come Away with Me)』に収録されました。このアルバムは全米ビルボード200で1位を獲得し、2003年の第45回グラミー賞では最優秀アルバム賞を含む8部門を制覇。この曲自体も最優秀レコード賞・最優秀楽曲賞・最優秀女性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス賞の3冠を達成しています。ジャズをベースにソウルやカントリーの要素を溶け込ませた穏やかなサウンドにのせて、理由もわからないまま大切な人のそばへ行けなかった後悔と切なさが綴られた一曲です。
【直訳のポイント】繰り返されるフレーズ「I don’t know why I didn’t come」の “come” は、日本語で「来る」とそのまま訳すと意味が伝わりにくいため、「どうして行かなかったのか、自分でもわからない」というニュアンスで訳しました。
細かく調べて、できる限り注釈をつけて和訳しました。
※普段聞かないような難しい単語、普段とは違う用法の単語や熟語は、調べておきました。
歌詞の右上に表示される小さな数字をクリックorタップしていただけるとポップアップで注釈が見れます。
以下、和訳です。
Don’t Know Why – Norah Jones
[Verse 1]
I waited ‘til I saw the sun
太陽が昇るまで、ただ待ち続けていた
I don’t know why I didn’t come
なぜあなたのもとへ行かなかったのか、わからない
I left you by the house of fun
あなたを楽しい場所に残したまま、立ち去ってしまった
I don’t know why I didn’t come
なぜあなたのもとへ行かなかったのか、わからない
I don’t know why I didn’t come
なぜあなたのもとへ行かなかったのか、わからない
[Verse 2]
When I saw the break of day1break of day
[名詞句・慣用表現]「dayのbreak(始まり・到来)」→「夜明け」を意味するイディオム。breakは「壊れる」ではなく「始まる・訪れる」の意。
夜明けを目にしたとき
I wished that I could fly away
どこか遠くへ飛び去れたらと願った
Instead of kneeling in the sand
砂の上にひざまずく代わりに
Catching teardrops in my hand
手のひらで涙をすくいながら
[Refrain]
My heart is drenched2drenched
[形・比喩]「びしょ濡れの」→ 心がワインに深く浸されている、酔いしれているさまを表す詩的表現。 in wine
私の心はワインに深く浸されて
But you’ll be on my mind3on my mind
[イディオム]「頭から離れない・心に占めている」という意味の定型表現。 forever
それでもあなたのことは、永遠に忘れられない
[Verse 3]
Out across the endless sea
果てしない海の彼方へ
I would4would
[助動詞・仮定]「will」(確実な未来)ではなく、「もし叶うなら〜したい」という仮定・願望のニュアンスを持つモーダル動詞。次行の現実との対比が重要。 die in ecstasy
恍惚の中で死んでもいいと思う
But I’ll be a bag of bones5bag of bones
[名・慣用句]直訳は「骨の袋」→ 骨と皮ばかりに痩せ細った体、あるいは魂の抜けた空虚な肉体を指すイディオム。
でも私はただ骨と皮だけの存在
Driving down the road alone
ひとりで道を走り続ける
[Refrain]
My heart is drenched6drenched
[形・イディオム]「びしょ濡れの」→ここでは感情が酒に深く浸り、酔いに染まりきっている様子を表す比喩表現。 in wine
私の心はワインにどっぷりと浸っている
But you’ll be on my mind7on my mind
[イディオム]「〜のことが頭から離れない・ずっと気になっている」という意味の定型句。 forever
それでもあなたのことは、永遠に忘れられない
[Instrumental Break]
[Verse 4]
Something has to make you run8run
[動・比喩]「走る」→ここでは「逃げ出す・立ち去る」の意。感情的な逃走・衝動的な行動を指す。
何かがあなたを逃げ出させるはずだ
I don’t know why I didn’t come
なぜ私が行かなかったのか、自分でもわからない
I feel as empty as a drum
太鼓のように空っぽな気持ちだ
[Outro]
I don’t know why I didn’t come
なぜ行かなかったのか、自分でもわからない
I don’t know why I didn’t come
なぜ行かなかったのか、自分でもわからない
I don’t know why I didn’t come
なぜ行かなかったのか、自分でもわからない
Writer(s): Jesse Harris
以上です、いかがでしたでしょうか!
以下に、ミュージックビデオ貼っておきます!ご覧ください!
よくある質問
「Don’t Know Why」はどんな曲ですか?
「Don’t Know Why」は、ノラ・ジョーンズが2002年にリリースしたデビューアルバム『Come Away with Me』に収録された楽曲で、ソングライターのジェシー・ハリスが書き下ろした作品です。翌2003年のグラミー賞では「最優秀レコード賞」と「最優秀楽曲賞」を含む複数の部門を受賞し、ノラを一躍世界的スターへと押し上げました。ジャズとカントリーが溶け合ったやわらかなサウンドと、愛する人のもとへ行けなかった後悔を歌う切ない歌詞が多くのリスナーの心をつかみ、アルバムはストリーミング時代に入った現在も世界中で聴き継がれています。
「break of day」はどういう意味ですか?
「break of day」は「夜明け」「夜が明ける瞬間」を表す英語表現です。”break”には「割れる・裂ける」というイメージがあり、暗闇が光によって「破られる」瞬間を詩的に描いています。この曲では、語り手が夜が明けるまで(=一晩中)ずっと待ち続けたのに、結局それでもあなたのところへ行けなかった、という深い後悔を伝えるために使われています。日常会話では「at the break of day(夜明けに)」という形でよく目にする表現です。
「drenched」はどういう意味ですか?
「drenched」は「ずぶ濡れになった」「びしょびしょに濡れた」という意味の形容詞で、”drench”という動詞の過去分詞形です。単なる「濡れた(wet)」よりはるかに強い、完全に水に浸かったようなイメージを持ちます。歌詞の中では「My heart is drenched in wine(私の心はワインに深く浸されて)」という形で登場し、まるで心そのものがお酒に浸りきってしまったかのような、切なさと酔いが入り混じった感覚を表す比喩表現になっています。感情の激しさをストレートに言わず、モノに託して語るあたりがノラの歌詞の魅力です。
「on my mind」はどういう意味ですか?
「on my mind」は「頭から離れない」「ずっと気になっている」という意味の慣用句です。何かが”mind(心・頭)”の上に乗っかってずっと重くのしかかっているイメージで、意識してもしなくても、その人やことが繰り返し浮かんでくる状態を表します。この曲では「You were always on my mind(あなたはいつも私の頭の中にいた)」というニュアンスで使われており、離れていても忘れられない相手への未練が滲み出ています。英語の日常会話でも「Something’s been on my mind.(ちょっと気になってることがあって)」のように幅広く使える便利なフレーズです。
関連リンク
Don’t Know Why – Norah Jones (Official Video)
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